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5 学術用語の問題 工業標準用語について(依頼)S31.4.30/(回答)S31.4.30
工業標準用語について(依頼)
昭和31年4月30日
国語審議会会長
土 岐 善 麿 殿
学術奨励審議会
学術用語分科審議会
会長 有 光 次 郎
工業標準用語について(依頼)
さきに,このことについて工業技術院から別紙のとおり申入れがありましたので,本審議会では昭和31年2月24日の総会において審議いたしましたが,工業標準用語の特殊性にかんがみ,この種の用語を学術用語として全面的に取り扱うことは適当でなく,むしろ,社会生活と関連の深い工業標準用語の選定は,国語政策の見地から重要なことと思われるので,貴審議会においてしかるべく御審議願うのが適当であるとの結論に達しました。
つきましては,貴審議会の御検討をわずらわしたいと思いますので,よろしく御配慮下さるようお願いいたします。
なお,工業標準用語と学術用語との間の調整を要する用語については,本審議会において検討するのが適当と思います。
(注)第32回総会(昭和31.7.5)で報告,まだ工業技術院からは連絡がない。
工業標準用語について(回答)
昭和31年4月30日
工業技術院標準部長 三輪大作 殿
文部省大学学術局長 稲田清助
工業標準用語について(回答)
昭和31年1月9日付31.40-2をもってお申越のあった標記のことについては,さる2月14日の学術用語分科審議会の総会に付議いたしましたが,審議の結論は下記のとおりであります。学術用語分科審議会では,その結論に基き別紙(写)のとおり国語審議会に依頼いたしましたので,貴院においても文部省調査局を通じて国語審議会と御連絡下さい。
なお,工業標準用語と学術用語との間で調整を要する用語の取扱については,今後とも大学学術局を通じて学術用語分科審議会と密接に御協力のほど,お願いいたします。
記
- 工業標準用語の特殊性にかんがみ,この種の用語を学術用語として全面的に取り扱うことは適当でない。
- 工業標準用語の取扱については,むしろ広く国語政策の見地から国語審議会にはかることが適当である。