HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第3期国語審議会 > 第32回総会 > 議事
議事 話しことばの改善について
土岐会長
次に,第2部会の報告をお願いする。
颯田(第2部会長)
(資料〔総3〕「第2部会決定決議案」〔総4〕「第2部会審議経過報告」をよむ。)
ただいまの審議経過報告のとおり,第2部会では,映画・演劇・放送・教育の各方面にわたって,実際面について審議したが,結果的には,教育界に要望することがいちばん多くなった。これは各方面としても教育面について最も関心があったので自然にこうなったのである。
土岐会長
ただいまの報告について質問はないか。また,第2部会としては,建議したいという要望であるが,これについて意見はないか。
高 津
「講座をおく…」ということがあったが,どういうふうにするのか。
颯 田
話しことばについて,話しことばの研究,自然科学的・人文科学的の研究,教育者の養成,また,話すことばかりでなく聞くほうに対してのことなどについて,もう少し根本的な研究と養成の機関がほしいということである。今までは,これらに対してあまり野放しすぎている。
遠 藤
話しことばの研究は現在でも相当やられているのではないか。技術的なものでなく,基礎的なものをいうのであるか。
颯 田
技術的の面でも基礎的なものでもいい。日本ではこれについてあまりに無関心でありすぎる。ただ,ラジオなどでうまい話し方を聞いてまねをしているにすぎない。大学のようなシスティマティックなものはない。ことばの研究機関はあっても,ことばそのものの研究に終っている。話しことばそのものをどうするかということを検討すれば,おのずからこういうことが出てくる。
土岐会長
これについて原則的によければ,具体案はそれぞれの機関に託すこととして,建議することに異議はないか。異議がなければ承認されたこととして決定する。
土岐会長
さきほどの互選の開票の結果を発表する。
土岐,原,金田一,有光,松坂,颯田,中島,時枝,服部,
舟橋 各委員 10名(得票順)
以上10名のかたにお願いする。会議開催の日時は,いずれ国語課から通知がある。