国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第6期国語審議会 > 第47回総会 > 議事

議事 部会設置

阿部会長

 いちおうの了承を得たものとして,次の部会設置の件に移りたい。
 運営委員会で,これまでの意見を総合し,別紙のように三つの部会に分け,それぞれの審議内容をまとめてみた。この分け方が適当かどうか,また,審議事項にもれているものはないか。なお,第1部会は,原則論であり,この基本が決まらなければ,他の部会の審議もできないとの議論もあろうが,第2,第3部会の内容は,当面必要とする問題であるので,平行して審議を進めたい。

西尾委員

 前の総会でも述べたが,今までの自由討議が回を重ねるたびに中心にふれ,まことに有益であった。部会での審議に移るとのことであるが,いわゆる表音,表意の立場は,理論としての話し合いをすればするほど対立を深めるもので,いっしょに解決案を見つけるためには,今までの審議会の方針,成果について感情抜きで理解の共通性がなければならない。そのためにもっと問題をしぼって,問題ごとに討議することが必要であろう。以前の委員の出席を求めて,諸般の事情を伺うことも,この共通の認識を深める資料を得たいためである。

阿部会長

 自由討議が必要なら続けてもいいが,前の総会で,自由討議を打ち切って部会の審議に移りたいということで,運営委員会でも検討したものである。なお,部会に分けても,総会から離れたものではないので,西尾委員の問題別にしぼって討議を続けたいという趣旨とは懸隔がないのでないか。

西尾委員

 そうした趣旨ならけっこうである。

(資料「国語審議会議事要録の整理」配布)

天城局長

 この資料は,総会での自由討議の結果をまとめたものである。

中川委員

 第3部会の「ことばと文字について,これから改善をはかる必要のある問題」と第1部会との関係はどうか。

阿部会長

 第1部会は,主として根本的,原理的なものを扱い,第3部会は,具体的なものである,実際に始めてみないとはっきりしない点もあろうが,重複することもあるであろう。

金田一委員

 第3部会では,今まで国語審議会で手をつけてなかった問題,たとえば,話ことばとか,地名・人名をどうするかなどと,その実施方法上の問題を審議,検討するのである。

吉田委員

 第3部会は,現在使っていることばと文字について,改正する必要の有無を審議検討するのではないか。第1部会は,それ以外のことばと文字に関するものではないか。

中川委員

 それは第2部会で扱う問題である。

金田一委員

 第2部会は,今までの審議結果の反省,検討であり,過去ばかり振り返るのは能がないので,他の新しいものを第3部会で扱いたいと考えたものである。

吉田委員

 それでは,これまで手をつけられなかったもの,あるいは途中まで手をつけていたものについてということになる。

西尾委員

 話しことばについては,話しことば部会で扱ったことがある。

金田一委員

 話しことばに関するいろいろの問題で,まだ国語審議会で取り上げられなかったものを扱うのである。

西原委員

 第2,第3部会での審議の内容に,検討,評価または改善とうたってあるが,いずれも第1部会での基準が確立することが必要ではないか。そのために,それぞれの部会で検討しつつ他方,全体会議を開かないと審議会としての一貫性が出てこない。特に,運営についてご配慮願いたい。

阿部会長

 部会,総会については,そのように考えている。この部会の案でご異議がないとすると,委員の各部会への所属を決めなければならないが,できるだけ委員ご自身の希望に基づいて振り分けたい。
ただし,ご希望が,ある部会に片寄った場合には,会長に適当な調整をお任せ願いたい。配布の用紙に第1希望,第2希望と希望する部会名を記入してほしい。

(用紙の配布,記入,回収,整理)

天城局長

 とりあえず部会別の希望人数だけ報告する。本日は欠席の委員が13名おられるので,そのかたがたのご希望も伺った上で後日,ご連絡いたしたい。記入された27人の第1希望は,第1部会6人,第2部会10人,第3部会11人である。

(出席委員32人。記入委員27人。会長,副会長を除く。志望部会の未記入委員2人。
途中退席委員1人。欠席委員13人)

阿部会長

 では,これで閉会とする。

トップページへ

ページトップへ