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第2部会
〔部会長〕
古賀逸策
〔部会委員〕
池田弥三郎 遠藤慎吾 片桐顕智 金沢覚太郎 金田一春彦 熊沢 龍 小林 茂(昭和40.6.1就任) 沢畑泰二(昭和40.6.1辞任) 西原慶一 波多野勤子 浜田広介 平林たい子
〔部会開催〕
第1回(昭和39.6.5)〜第17回(昭和40.11.12)
〔提出資料〕
B-1 | 語形の「ゆれ」について(昭和36.3・17,国語審議会報告) |
B-2 | これからの敬語(昭和27.4.14,国語審議会建議) |
B-3 | これから改善をはかる必要のある問題について(昭和38.10.11,国語審議会報告「国語の改善について」から抜き書き) |
B-4 | 話しことばに対する報告書(昭和27.3.10,国語審議会報告) |
B-5 | 標準語のために(昭和29.3.15,国語審議会報告) |
B-6 | 話しことばの改善について(昭和31.7.15,国語審議会建議) |
B-7 | 幼稚園教育要領(昭和39,文部省告示第6号から抜き書き) |
B-8 | 小学校学習指導要領(昭和33,文部省告示第80号から抜き書き) |
B-9 | 「ことばの基準」に関して研究所はどんなことを研究してきたか 【国立国語研究所】 |
B-10 | 語形の「ゆれ」について(仮称)−参考資料− |
B-11 | 第2部会(第4回39.9.11開催)の抄録 |
B-12 | 語形の「ゆれ」について(仮称)つづき 【金田一委員】 |
B-13 | ことばのゆれと,使用のひずみ 【西原委員】 |
B-14 | 発音にゆれのある語(抄) |
−日本放送協会放送文化研究所作成の「読みにゆれのある語(ゆれの型別による分類リスト)」から抄出 | |
B-15 | 発音のゆれの型 |
B-16 | 第2部会審議経過報告(昭和40.3.19,第56回国語審議会総会への報告案) |
B-17 | 発音にゆれのある語(その2) |
B-18 | 「…化(たとえば,激化)」と「…家(たとえば,劇作家)」との語例 |
B-19 | 発音がゆれているとみられている語を各辞書でどのように表記しているか |
B-20 | 直音「キ」・「ク」か,促音「ッ」か(発音のゆれについて) |
B-21 | 第2部会審議報告(案) 発音のゆれについて |
第2部会は,第54回総会(昭和39.4.22)で設置され,ことばの基準について審議する一語句,語法および発音等について問題のあるものを検討し,その標準的な形を考える一ことを任務とした。
最初に,具体的な審議事項として,何を取り上げたらよいかについて,自由に意見の交換を行なった結果,全く新しい仕事というのもよいが,それよりもすでにある程度まとまっている資料の利用を考えてはどうか,また,審議の内容としては,ある程度具体性をもったもののほうが望ましいという意見に傾き,これまでに行なわれた国語審議会の建議報告,その他,関連事項について必要な参考資料の提出を求め,いちおうそれらについて検討し,そのうえで決めることとした。
次いで,資料として,国語課から〔B-1〕〜〔B-8〕を,国立国語研究所から〔B-9〕を提出し,検討の結果,前期の第3部会の仕事,すなわち話しことばの敬語的表現についてのことを引き続いてやってほどうかという意見と,第5期の国語審議会の審議で,継続審議を希望している「語形の『ゆれ』について」の問題を取り上げたらどうかという二つの意見が有力であった。このうちから「語形のゆれ」を取り上げることを決めたが,語形のゆれのなかには,(1)表記のゆれ,(2)発音のゆれ,(3)アクセントのゆれ,(4)語い(単語)のゆれ,(5)外来語のゆれ(6)語法のゆれ,(7)その他のゆれ,(流行語・新語・俗語などと通常語とのゆれ)などがあり・また,「ゆれ」ということを広く拡張して解釈すれば,以上のほか,外来語と訳語,漢語と和語,正式・公式の名称と通称・俗称,一般称,あるいは標準語・標準音と方言・なまり音なども「ゆれ」とみられないこともない。しかし,このようなことは,ことばのゆれとみるよりは,むしろ,別語とか,ことばの多様性とみるべきことであって,部会としても,ゆれの現象をこのようなところまで拡大して考えることはしないこととなった。
そこで,けっきょく上記の約7種のゆれのなかから,どれを取り上げるかということになったが,これまでのいきさつや社会の現状,および今期部会の任務などについて総合的に検討した結果・おおむね,次のような理由によって発音のゆれを取り上げることとした。