今期の国語審議会は，各説明会のほかに，昭和47年5月18日に，全員協議会を開いた。
　この全員協議会は，総会での審議を効果的にするために開いたもので，一般問題小委員会がまとめた「国語の教育の振興について（建議）（案）」，および，かな部会がまとめた「改定送りがなのつけ方（案）」について，それぞれ報告を受け，総会に提出することを了承した。
　また，漢字部会の答申の原案のうち，前文の一部修正，および，「例」欄の語の順序を一部変更することについて，漢字部会長から報告を受け，これを了承した。
　また，別に「当用漢字改定音訓表（案）と改定送りがなのつけ方（案）にわたる問題点を協議する会」を，３回（昭和46.7.5，昭和46.7.27，昭和46.9.20）開いて，主として，品詞の問題や文法上の取り扱いに関して専門的な立場から，両者の調整を行なった。
　また，「当用漢字改定音訓表（案）と改定送りがなのつけ方（案）の共通事項に関する協議会」を，昭和46年12月2日に開いた。この協議会では，主として，前文に盛り込む内容，および，その言い回しについて，両者の調整を図った。
　以上二つの協議会は，いずれも，両部会から，部会長を含んで，数名ずつ出席し，協議の結果，合意に達した事項は，各部会に報告し，了承を求めた上，各部会の成案中に取り入れられている。