国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第15期国語審議会 > 第5回総会 > 次第

次第 協議/文部大臣あいさつ

有光会長

 それでは,ただいまの御報告について,御質問,御意見等があれば,どうぞお述べいただきたい。

川口委員

 質問であるが,意見の数がこのようにあったということについての表現が,これこれの意見が「かなりある」とか「相当ある」「多くを占めている」というふうに書き分けをしておられるが,この書き分けの基準のようなものはあるのか。

林主査

 「多くを占めている」というのが多い方なのであるが,それは審議会委員の46名の半数以上というものを大体目安にしている。Aの意見もあるが,Bの意見が多くを占めているというときは,Bの方が半数以上を占めているというふうにお考えいただいたらと思う。それから,Aの意見とBの意見がそれぞれ「相当ある」というのは,伯仲していてどちらも半数には達していないというような場合である。また,Bの方が半数以上を占めているが,Aの方も十数名には達しているという場合に,Aについて「かなりある」と言っているわけである。

川口委員

 「かなり」の方が多いのか,「相当」よりも。

林主査

 いや,そうとも限らない。どれがどうだったと申し上げられないが,18対19というのもあるわけだ。しかし,1票の差がどういう意味を持つかということもあるから,ここではごく概略に申していて,数は余り問題にしないように考えたわけであるが,しかし,それにしても大体の傾向はあるから,こんなような表現を使って御報告をいたした。具体的内容については,例のお書きいただいたものを御覧いただきたいというふうに思うわけである。

有光会長

 ほかに何か御発言はないか。
 我々の審議はこの2年間に非常な成果が上がったように思うので,この成果を踏まえて,次の段階の審議もスムーズに行われるのではないかと思うのであるが,この際御意見があれば,十分にお聞かせを願いたい。
 特に御意見もないようであるので,仮名遣い委員会の審議経過の御報告の大筋の内容は御了承いただいたものと考えて,ただいまの御発言等と併せて次期の審議会に引き継ぐことにいたしたいと思う。どうもありがとうございました。
 ここで,中村政務次官から文部大臣のごあいさつをちょうだいいたしたいと思う。

中村政務次官

 ただいま御紹介をいただきました文部政務次官の中村靖でございます。
 本来でございましたら,森文部大臣がこちらに出席をいたしまして,皆様方にごあいさつを述べるところでございますが,残念ながら,本日国会公務のためにどうしても出席できない状態でございまして,私が大臣に代わりまして出席をさせていただきました。恐縮でございますが,文部大臣のあいさつを私が代読をさせていただきたいと思います。



文部大臣あいさつ

 本日,第15期国語審議会の最終総会に当たり,一言ごあいさつを申し上げます。
 皆様方には,一昨年の3月,委員御就任をお願いして以来,今日まで御多忙の中を終始御熱心に御審議いただき,誠に有難く,ここに深く感謝申し上げる次第でございます。
 今期の審議会においては,昭和41年に諮問いたしました「国語施策の改善の具体策について」の事項中,なお残されておりました「現代かなづかい」の問題について御審議いただいたわけでございます。その間,総会における御議論はもとより,仮名遣い委員会におかれても,アンケートの実施を含め,終始精力的な御検討をいただきました。いろいろと御苦心があったことと拝察いたします。
 言うまでもなく,仮名遣いの問題を含め,国語の問題は,我が国の文化の基礎にかかわる重大な課題であり,国民もまた,強い関心を寄せている問題であります。
 さきほど,仮名遣い委員会から,その審議経過について御報告がなされたわけでございますが,次期の審議会においては,今期の御審議の成果を十分踏まえて,広く国民全般に納得され,支持されるような適切な方向を見いだすべく,慎重に御検討を進めていただく所存でございます。
 最後に,今期2年間にわたって賜りました皆様方の御尽力と御苦労に対し,重ねて厚く御礼申し上げて,簡単ではございますが,ごあいさつといたします。


昭和59年2月28日
文部大臣 森 喜朗(代読)

中村政務次官

 以上で大臣のごあいさつを終わりますが,こうした正式な会議で個人的なことを申し上げまして大変恐縮でございますが,この大臣のあいさつにもございますように,この問題は昭和41年に審議会に諮問をされたわけでございます。実は,私の父の中村梅吉が諮問をさせていただいたわけでございまして,当時私,大臣の秘書官をいたしておりました。非常に長い間この問題について先生方に御審議をわずらわせてまいりました。今後もなお引き続きいろいろ御指導願うことになる先生方が多いと思いますが,今後とも是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
 ごあいさつを終わります。ありがとうございました。

有光会長

 ただいまは中村政務次官から大臣に代わられて御懇切なごあいさつを頂いた。
 これで第15期の国語審議会の任務を全うしたことになるわけであるが,2年間にわたっての委員各位の御協力に対し,心から感謝申し上げる。
 では,これをもって本日の総会を閉じることにする。

トップページへ

ページトップへ