国語施策・日本語教育

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第1 現代における敬意表現の在り方

T コミュニケーションと言葉遣い

2 様々な人間関係と言葉遣い

(2)性差と言葉遣い

 両性の平等意識が定着しつつあり,男女共同参画社会の実現に向けて様々な努力が行われている。しかし,性によって言葉遣いに差があることに関しては,好ましくないとする考え方もあれば,むしろ日本語の豊かさとして肯定すべきであるとする考え方もあるなど,人によってかなりの幅がある。
 多くの言語には性差に基づく言葉遣いの差が存在する。日本語においても各性が特徴的に使う語彙や言語運用がある。しかしながら一般的に男性は男性らしく,女性は女性らしくといった画一的な観念を押し付けるべきではないことと同様,言葉遣いについても固定的に性差を要求すべきではない。基本的にはいずれの性に属そうとも,一人一人が自己表現 (自己の人格を投影する表現。以下「自己表現」という。) として納得できる,しかも相手や場面にふさわしい言葉遣いや話題を選択して,豊かなコミュニケーションを行っていくことが望ましい。

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