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文化庁月報
平成25年10月号(No.541)

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イベント案内

奈良国立博物館
「第65回 正倉院展」

会期:平成25年10月26日(土)〜11月11日(月) 全17日
会場:奈良国立博物館 東新館・西新館

 出陳内容は正倉院宝物の全体像がうかがえる構成となっていますが,とりわけ23年ぶり2度目の出陳となる(うるし)(きん)薄絵盤(ぱくえのばん)(※)をはじめとする仏具の優品,聖武天皇ご遺愛の(へい)螺鈿(らでん)(はいの)(えん)(きょう)と屏風がまとまって出陳されるのが注目されます。このほか,楽器や()楽面(がくめん),貴族の遊びの道具,腰飾りや刀子(とうす)などの装身具,宮中の年中行事にかかわる道具,奈良朝の人々の暮らしを伝える文書などが出陳されます。
 本年の特徴の一つに,宝物を守り伝えてきた人々の努力がうかがえる品が多い点が挙げられます。宝物は点検と曝凉(ばくりょう)(虫干し),厳重な管理,そして修理などを通して今日に伝えられてきました。今回は弘仁二年(811)に行われた北倉の宝物点検の報告書が出陳されます。また平螺鈿背円鏡は,保存の良い一面,鎌倉時代の盗難で割られてしまった一面,そして明治時代に修復した一面,の三種類が並び,宝物を伝えてきた人々の足どりを見ることができます。また,(ひつ)に納められていた(きれ)のかたまりを延ばし,修理したことで聖武天皇ご遺愛品であることが判明した屏風(びょうぶ)なども出陳されます。
 正倉院展を通して奈良時代の文化,人々の暮らしの息づかいを感じていただければ幸いです。皆さまの御来館をお待ちしています。

 ※漆金薄絵盤は甲・乙2基あり,今年出陳される品は甲です。乙は平成5年に一度出陳されています。

漆金薄絵盤

漆金薄絵盤

(うるし)(きん)薄絵盤(ぱくえのばん)香印坐(こういんざ)

径56.0cm 高17.0cm

 仏像の蓮華座(れんげざ)のような形をした木工品。岩形の基座の上に華麗な(れん)(べん)()き,盆状に作った(れん)(にく)をのせている。蓮弁は黒漆(くろうるし)を塗り,外側は金箔を押し,(から)(はな)(もん)迦陵頻伽(かりょうびんが)花喰(はなくい)(とり),鳳凰,鴛鴦(おしどり),獅子などを彩絵している。岩座の裏面に「香印坐」という墨書があり,仏前に供える香具の台座であったことがわかる。

平螺鈿背円鏡

平螺鈿背円鏡

(へい)螺鈿(らでん)(はいの)(えん)(きょう)(螺鈿飾りの鏡)

径27.2cm 縁厚0.8cm 重2473.6g

 (しょう)()天皇(てんのう)のご遺愛の品で,螺鈿(らでん)琥珀(こはく)で背面を飾った美しい鏡。
 鏡背文様は,大きな(から)(はな)(もん)に4羽の鳥がとまり,まわりに小さな花と葉がリース状にめぐる図柄が4組配列されている。赤く見える部分は琥珀,白く光る螺鈿はヤコウガイを用い,地にはトルコ石やラピスラズリの砕片が敷き詰められている。
 なお,今回は鎌倉時代に割られてしまった同種の鏡(出陳番号3)や,明治時代に修理された鏡(出陳番号2)も一緒に出陳される。

蘇芳地金銀絵箱

蘇芳地金銀絵箱

蘇芳地(すおうじ)金銀(きんぎん)絵箱(えのはこ)(献物箱)

縦21.4cm 横30.3cm 総高8.8cm

 サクラ材を用いた(しょう)(きゃく)付の箱。
 外面は蘇芳(すおう)で染められ,金銀(きんぎん)(でい)文様(もんよう)が描かれている。蓋表には(から)(はな)(もん)と蝶や鳥が表され,身側面には唐花文と双鳥が描かれる。底裏には獅子を思わせる霊獣と綬帯(じゅたい)(くわ)えた鳳凰が重ねて描かれ,周囲に()(うん)と蝶鳥文が配される。蓋身の内部は(びゃく)(ろく)地に白色の小花文が散らされている。
 畳摺(たたみずり)裏に「東小塔」の墨書銘があり,神護景雲元年(767)に(しょう)(とく)天皇の発願(ほつがん)によって建立(こんりゅう)された東大寺東小塔院の什物(じゅうもつ)であったことが知られる。

(学芸部情報サービス室長 吉澤悟)

主催
奈良国立博物館
協賛
岩谷産業,NTT西日本,キヤノン,京都美術工芸大学,近畿日本鉄道,JR東海,JR西日本,
ダイキン工業,大和ハウス工業,白鶴酒造,丸一鋼管
特別協力
読売新聞社
協力
NHK奈良放送局,奈良テレビ放送,日本香堂,仏教美術協会,ミネルヴァ書房
関連リンク
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奈良国立博物館

〒630-8213奈良市登大路町50番地

問合せ
050-5542-8600(NTTハローダイヤル)
交通
近鉄奈良駅下車 登大路町を東へ徒歩約15分
開館時間
9:00〜18:00
※金曜日・土曜日・日曜日・祝日は午後7時まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日
会期中無休
観覧料
当日 前売・団体 オータムレイト
一般 1,000円 900円 700円
高校生・大学生 700円 600円 500円
小学生・中学生 400円 300円 200円
※団体は責任者が引率する20名以上です。
※オータムレイトチケットは,閉館の1時間30分前より販売する当日券です。
 (販売は当館当日券売場のみ)
 オータムレイトチケット購入者には,記念品を進呈します。
※障害者手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料です。
※この観覧料金にて,なら仏像館および青銅器館の展示も御覧になれます。
ホームページ
http://www.narahaku.go.jp/別ウィンドウが開きます

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