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文化庁月報
平成25年10月号(No.541)

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イベント案内

奈良文化財研究所平城宮跡資料館 平成25年度秋期特別展
地下の正倉院展 ―木簡学ことはじめ

会期:平成25年10月19日(土)〜12月1日(日)
会場:奈良文化財研究所平城宮跡資料館
SK820発掘風景

SK820発掘風景

木簡研究のはじまりの物語

 奈良文化財研究所平城宮跡資料館恒例の秋期特別展「地下の正倉院展」。7回目にあたる今年は,木簡研究最初期の様相をテーマとする展示を企画しています。題して,「木簡学ことはじめ」。
 今からちょうど50年前の1963年8月,真夏の平城宮跡発掘現場で,おどろきの大発見がありました。のちにSK820と名づけられるゴミ捨て土坑から,約1900点もの木簡が出土したのです。平城宮跡で初めて木簡が見つかったのは1961年1月のことでしたが,点数は数十点ほどでした。そこに,まさに空前の大出土。当時の調査員たちは興奮や喜びとともに,あるいはそれ以上に困惑を覚え,苦難に直面したことでしょう。
 しかし,この発見は,日本の木簡研究を飛躍的におし進める起爆剤となりました。SK820出土木簡には文書・付札・習書といった古代日本における木簡の典型的な用法が凝縮しており,これらの調査・研究を通して木簡学の礎が築かれたといっても過言ではありません。そして,それは,全国の出土木簡の総数が40万点に迫ろうとしている現在も,高い有効性を保っています。
 今回の展示では,このSK820出土木簡を中心に,その前後の発掘事例や出土品なども加味しつつ,産声をあげたばかりの木簡学が大きな成長を遂げてゆく過程を描きたいと考えています。研究の最前線に立った調査員たちの四苦八苦・試行錯誤を追体験しながら,木簡研究の基礎部分についての御理解を深めていただければと思います。また,SK820出土木簡は2007年に全点が重要文化財指定を受けています。今回の出品リストにも,重文指定品を中心に,貴重な逸品たちが名を連ねています。木簡はきわめて脆弱な遺物であり,普段はなかなか一般の観覧に供することができません。この特別展が,研究者や専門家のみならず多くの方々にとって,本物の木簡に親しく接していただく機会となれば幸いです。

(都城発掘調査部史料研究室 研究員 山本祥隆)

奈良文化財研究所平城宮跡資料館

〒630-8577 奈良県奈良市二条町2-9-1

問合せ
0742-30-6753(奈良文化財研究所 連携推進課 広報企画係)
交通
近鉄大和西大寺駅より東へ徒歩10分
開館時間
火曜日〜日曜日 9:00〜16:30(入場は閉館30分前まで)
休館日
毎週月曜日
観覧料
無料
ホームページ
http://www.nabunken.go.jp/heijo/museum/index.html別ウィンドウが開きます

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