【アフレコ】ワンポイントレッスン~福島方言編~
台本に見られる福島方言の特徴には,次のような点が挙げられます。
① 語頭以外のカ行・タ行が,ガ行・ダ行の濁音に
○○カ,○○キ,○○ク,○○ケ,○○コ ⇒ ○○ガ,○○ギ,○○グ,○○ゲ,○○ゴ
○○タ,○○チ,○○ツ,○○テ,○○ト ⇒ ○○ダ,○○ヂ,○○ヅ,○○デ,○○ド
例
福島編 | ( |
よく | ⇒ よぐ |
(台詞番号3) | ごせやけっこと | ⇒ ごせやげっこど |
※ただし,すべてのカ行・タ行が濁るわけではありません。たとえば台詞3の「こと」の「こ」は「つまる音(小さな「つ」)」の後なので濁りません。台本をよく読んで注意しましょう。
②片仮名で書かれたガ行音は鼻にかけて発音する
例
福島編 | (
|
⇒ きゲん |
(台詞番号8) | ⇒ すグ |
③ヤ行音がザ行音のようになることがある
例
福島編 | (
番号14) |
よい景色 | ⇒ ぜー景色 |
(台詞番号28) | おねえさんに ゆった | ⇒ おねえさんさ ずった |
④文末に「い」が付くことが多い
例
福島編 | (
|
⇒ こらったない |
(台詞番号2) | ⇒ 太ったがい | |
(台詞番号7) | ⇒ 着いだぞい |
※この「い」は敬語です。相手をうやまう気持ちで言いましょう。
⑤助詞「へ」や「に」の代わりに「さ」を使うことがある。助詞「を」は言わないことが多い。
例
福島編 | (
番号7) |
プラネタリウムに | ⇒ プラネタリウムさ |
(台詞番号35) | 白鳥を見に | ⇒ 白鳥見さ |
⑥相手を誘うときや相手に確認するときに「べー」を使う
例
福島編 | (
番号9) |
さっそく行こう | ⇒ さっそぐ行グべ |
(台詞番号33) | そうでしょう | ⇒ んだべー |
言葉によって、高く発音する部分と低く発音する部分が決まっていない「無アクセン ト」なので,音が高くなるところと低くなるところに特に注意しましょう。
<例>「アメ(雨)」と「アメ(飴)」,「ハシ(箸)」と「ハシ(橋)」はアクセントの区別がありません。
文全体を平らに発音し文の最後をあげる(尻上がりイントネーション)が多いので, 音が高くなるところと低くなるところに特に注意しましょう。