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新国語問題要領(国語問題)の作成について

提  案

新国語問題要領(国語問題)の作成について

委 員  中 田 祝 夫

 本期の国語審議会は,先の文部大臣の諮問に具体的に答申するさし当っての任務をもっています。しかし文部大臣の諮問にも,「漢字の選定に関する方針」「音訓の整理に関する方針」「送りがなのつけ方に関する方針」などといった語句があり,国語国字の基本的問題の反省が要求されています。このためには前提として各委員において共通諒解事項がなくてはならず,これを深く追求して行けば,結果として新国語問題要領の作成といった方向を取らざるを得ないのではないかと考えます。よって表題のごとく提案いたします。

付 記
  1.  先の「国語問題要領」(昭和25年6月)は,占領下の作成であり,社会一般が新しい国語白書の作成を望んでいるはずである。昭和25年以後の国語政策をもおりこむ白書が必要である。
  2.  戦後の国語政策に関して,広く社会の理解を求めるとなれば,国語政策の基本的な考え方を示す必要がある。過去の政策の行き過ぎなども,基本的観点から反省し,その反省点を広く示す方がよいと思う。
  3.  文部大臣に対する答申には,基本的な考察が付記されなくてはならないと考えるが,そうした問題を掘りさげて行くなら,この際としては新国語問題要領の作成といった形で,審議会の意見を綜合するのが適当であると考える。

(昭和41年11月11日)
(注) 原文は縦書き,用字・用語は原文のまま。

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