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次第 前回の議事要旨の確認/問題点整理委員会の報告について

福島会長

 本日の出席予定の委員は全部で38名である。現在32名御出席いただいているので会議を始めさせていただく。はじめに前回の議事要旨の確認であるが,お手もとの黒表紙の最後にとじ込んであるから御覧いただきたい。会議の途中でも終りでもよいが,もし万一訂正の必要があったら御発言を願いたい。なお,この議事要旨のほかにもう少し長い議事要録というものがあるが,これは目下作成中であるから,できしだいお手もとにお送りすることになっている。発言の趣旨と違うような場合があれば直接事務局へ訂正を申し出ていただきたい。
 とりあえず,この黒表紙の最後にある 議事要旨を本日会議を始めるに先立って御了承を得たいと思う。ただいま申し上げたように,会議の終わるまでにお気づきの点はお申し出願いたいと思う。
 さっそく議事にはいる。前回のこの審議会で,問題点を拾い上げ,かつはその審議の順番その他について検討願うという意味で問題点整理委員会を発足させたわけであるが,念のために申し上げると,問題点整理委員会の委員にお願いしたかたがたは,岩淵,植松,宇野,遠藤,倉沢,黒羽,佐々木定夫,田中,築島,松村,水谷,渡辺,各委員の計12名である。この整理委員会のかたがたには,前回の総会以後2回(第1回は2月19日,第2回は3月12日)にわたり御会合を願い,御検討を願ったわけであるが,その際に,問題点整理委員会は,基本的な性格として総会の審議を能率的にするために,当面当用漢字の検討に関する問題点の整理を行ってこれを総会に報告するのがこの委員会であるということにお考えをとりまとめていただいた。問題点の整理にあたって,総会で御発言のあった御意見を整理委員会で整理するということである。なお,この委員会に主査および副主査を置くこととなり,主査は遠藤委員,副主査は松村委員にお願いすることになった。この委員会は,基本的方針の範囲内で問題の摘出とその順番定めに当たるというふうにお考えいただきたい。だ足ながら申しあげると,この委員会には,いま申し上げた委員以外のかたがたでも御出席をいただいて御発言を願うというたてまえになっている。1,2回とも2,3の委員会所属以外のかたがたの御出席があった。
 そこで2回にわたって問題点整理委員会で御検討いただいた結果,この総会では,ほかにも問題があるかも知れないが,当面取り上げていく問題としては,お手もとに差し上げてある資料の1から12番までがこの審議会の審議項目になるのではないかということで委員会の意見は一致したということである。この12の問題点をどういうふうに審議していくかということになると,これは手続上のこと,運営上のことであるが,順番などの問題がある。しかし当面の問題は,第83回の総会の議題として1番の「漢字表の性格について」ということからお始めいただくのが適当であろうと思う。この問題の見当がつくとその他の問題も進ちょくするのではないかということで委員会の意向が一致したということである。
 もちろん1番だけで本日の話し合いが進められるわけではないが,1番の問題を取り上げながら,2番以下その他の問題についても関連して御審議をいただくことになると思う。とりあえず,本日の総会では1番の問題を取り上げていくということに委員会も一致し,わたしどももそれが適当であると考えているしだいである。できるなら,1番の「漢字表の性格」を中心に御意見を賜りたいと思う。詳細については,問題点整理委員会主査の遠藤委員から御説明をいただいたほうがよろしいかと思う。
 なお,本日の「漢字表の性格について」御審議を願う場合に一応御検討をいただくため,お手もとに資料2が配布してある。さらにもう一つ,「参考資料」が差し上げてあるが,これはお手もとの黒表紙の中にとじ込んであるいろいろな従来の答申などを参照する場合の便宜のために,引用度数の多いと思われるものを拾い出して参考までに配布したものである。御使用上の便宜のためというだけであって,これに基づいて御審議いただくという趣旨ではない。全体的な時間割からいうと,まだ任期2年の大半を残しているので,性格について,これはかなり重要な問題であるから,全般的な進ちょくのためにもこの点について審議会の意向がまとまることが大事だと思う。したがって,総会が2ないし3回にわたってもさしつかえないのではないかと考えている。これは本日限りの議題ではないということもあらかじめお含みのうえ御審議いただきたい。
 細かい点については,遠藤委員から問題点整理委員会の経過ならびに御意見を伺ったうえで審議にはいりたいと思う。

遠藤整理委員会主査

 それでは説明する。いま会長から説明があり,もうだいたいそれで尽きているので,わたしが申し上げるのはいくらかだ足になると思う。
 問題点整理委員会は,会長がいま言われたように2月19日と3月12日の2回開いた。第1回の2月19日は,第81回と82回の総会で出た問題をだいたい11項目に整理したうえ,それについてフリートーキングの形で話し合いをするということにした。この会議で宇野委員から12番目にあげている問題も加えたほうがよいという御意見があり,問題をともかく一応12項目に整理した。フリートーキングの形で各委員からいろいろお話を伺ったわけであるが,わたしの印象では,最初は漢字表の性格というようなものを協議したらいいのではないかというふうなふんい気であったと思う。第2回の3月12日の会議には,先ほどあげた12項目と,それから,もし漢字表の性格をやるならばこういう問題があるのではないかというそういう資料を配布し,そこで,第83回の総会でどういうふうに,何を協議するかということをはっきりさせることを中心にして話し合いをした。その結果,12項目と,それから御参考に配布した「漢字表の性格について」という2つの資料を討議の中心にしていただいたらよかろうということになり,第2回の整理委員会に配布したものを訂正してきょうお手もとに差し上げたのである。そこで,これを中心に審議していただければありがたいと思う。それから,いま会長から説明があった「参考資料」は,第2回の整理委員会のときに,こういうものを作って総会で配布したら便利ではないかということで,この委員会に提出し各委員に御相談したところ,これは便利であるから総会で委員に配布したらよいという結論に達したので,きょう訂正補足したものをお手もとに差し上げたのである。これは,なにかのときにいつも手もとに置いておき,ちょっと参照するのに便利だというだけの意味であってほかの意味はない。だいたいこれで説明は尽きていると思う。きょうは漢字表の性格を中心にして御審議願いたい。そして,これを審議していただくための足掛かりとして「漢字表の性格について」という資料を御利用願いたい。

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