国語施策・日本語教育

HOME > 国語施策・日本語教育 > 国語施策情報 > 第15期国語審議会 > 第2回総会 > 次第

次第 今後の審議の進め方について

前田副会長

 それでは,本日の議事に入りたい。
 第一は,今後の審議の進め方についてお諮りしたい。
 前回の総会では,御記憶のとおり,今期の国語審議会では,昭和41年の文部大臣の諮問のうち残されている事項である「現代かなづかい」の問題を取り上げて審議願いたい旨,当局からの御要望があった。そして,従来の審議の経緯,すなわち音訓,送り仮名の場合は,答申をまとめるまでに3期6年,漢字表の場合は,4期8年をかけて,広く国民各界各層の意見を聞きながら慎重な審議を行ったというようなことも御報告があった。
 それからまた前回には,審議会の運営について御相談いただくための運営委員会の設置についてもお決めいただき,さらに自由討議の中で,委員の皆様方からいろいろ貴重な御意見を伺った。
 そこで,それらの御発言を踏まえて,5月25日に第1回の運営委員会を開いて,当面の審議会の進め方について御相談を願った次第である。
 その運営委員会での御協議に基づいて,本日お諮りするわけであるが,当面の諮問事項であるところの「現代かなづかい」の問題点について,専門の委員会を設けて検討していただくことが,この際適当ではないかということになった。名称は「仮名遣い委員会」とし,所属される委員の数は15名ほどの方にお願いしたいと考えている。しかし,従来この種の委員会でもそうであったが,所属委員以外の各委員におかれても,随時出席して自由に御発言いただいてよいということになっている。先ほど,御報告があったように,お手元に資料として,「仮名遣い委員会の運営について(案)」というのがお配りしてあるので,それについて,まず事務局からの説明をお願いしたい。

中村国語課長

 それでは御説明申し上げる。最初に朗読させていただく。


仮名遣い委員会の運営について(案)

  1.  仮名遣い委員会(以下「委員会」という。)は,総会からの付託により「現代かなづかい」の問題点に関する技術的,専門的事項の検討を行い,適当な時期に,随時,総会に検討経過及びその内容を報告する。
  2.  互選により委員会に主査及び副主査を置く。
     主査は委員会の会務を掌理し,副主査は主査を助け,主査に事故があるときその他必要なとき,その職務を代行する。
  3.  委員会は,委員会に所属する委員の過半数が出席しなければ,議事を開き,議決することができない。
  4.  委員会の議事は,出席した委員の過半数をもって決することを原則とする。
  5.  委員会には,委員会に所属する委員以外の委員が出席して意見を述べることができる。
  6.  委員会には,必要に応じ,小委員会を設けることができる。
  7.  会議の議事は,その要旨を記録し,次回の会議において確認を得,これを委員に配布するものとする。
  8.  会議は非公開とする。
  9.  その他委員会の運営について必要な事項は,主査が委員会に諮って定める。

 以上である。
 この委員会の運営についての案であるが,漢字を御審議いただいた際の漢字表委員会とほぼ同じ内容である。一,二補足して御説明申し上げると,まず5であるが,「委員会には,委員会に所属する委員以外の委員が出席して意見を述べることができる。」というふうになっている。委員会開催の都度,開催通知の写しを審議会の委員全員にお送りさせていただくこととしている。御出席を希望される方は,専門委員会に随時御出席いただいて,御意見をお述べいただいたり,いろいろ御参加いただくことになるわけであるが,御出席を希望される場合には,資料の準備などの都合があるので,早目に事務局に御連絡いただいているところである。
 それから7であるが,会議の議事要旨は,毎回記録して次回の会議で確認をいただいているが,この会議録は,専門委員会の委員のみでなく,審議会の委員全員の方々にお配りさせていただいている。
 以上,「仮名遣い委員会の運営について(案)」について御説明申し上げた。

前田副会長

 それでは,ただいまの御説明について,御質問なり御意見なりがあったらどうぞ。

三浦委員

 4に「委員会の議事は,出席した委員の過半数をもって」とあるが,「出席した委員」の意味は,専門委員会の委員であるか,それとも審議会の委員であるか。

中村国語課長

 これは専門委員会の委員の出席者の過半数と考えている。先ほど,通知の写しを全員にお送りさせていただくというふうに申し上げたが,そういった意味もあって,専門委員の方以外には通知の写しを送らせていただく,というふうにしているわけである。

前田副会長

 ほかに御意見,御質問があったらどうぞ。なお,前回の総会で御意見を承ったときには,仮名遣いの問題に関連して,全委員の御意見を伺うために,前にもそういういことがあったが,アンケートなどを行ってはどうかというような御意見があったが,そういう問題についても,この仮名遣い委員会で適当な御判断をしていただけるものと思っている。
 それでは,ただいま説明のあった仮名遣い委員会の運営についてという案に基づく仮名遣い委員会の設立については,御賛同をいただけたものと考えてよろしいか。(拍手)
 それでは御承認いただけたものと考える。
 次に,この委員会に所属していただく委員についてであるが,従来,この種の委員会では,会長の御指名によるということになっているようである。先日の運営委員会においても,この点についてお諮りして,御了承を得ているので,会長が御決定になった15名の委員の方々のお名前を申し上げる。なお,後ほど書いたものを事務局からお手元にお配りする予定である。50音順に申し上げる。
 今坂委員,角藤委員,楠山委員,小林委員,佐久間委員,築島委員,つじ村委員,野元委員,林大委員,林四郎委員,古田委員,松村委員,三根谷委員,村松委員,山田委員の各委員である。
 ただいま申し上げた仮名遣い委員の方々は,それぞれお忙しい中を大変御苦労のことと思うが,どうかよろしくお願い申し上げる。差し当たって夏休み明けの9月に第1回の委員会を開いていただくことになると思うが,具体的なことは事務局と相談して,追って御通知を差し上げる。

トップページへ

ページトップへ