国語施策・日本語教育

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次第 答申書の提出/文部大臣あいさつ

有光会長

 それでは,これから答申を文部政務次官にお渡し申し上げるので,どうぞよろしく。

(答申書提出)

工藤政務次官

 ごあいさつを申し上げます。
 大変ありがとうございました。
 先ほど申し上げましたように,大臣が参りまして答申をいただき,ごあいさつを申し上げるべきところでございますが,そういう事情で大臣が出席できません。それで,答申をいただいたことに対する文部大臣のごあいさつをちょうだいしておりますので,これを代読させていただきたいと思います。

 ただ今,国語審議会の4年間にわたる御審議の成果である「改定現代仮名遣い」の答申をお受けしました。このような意義ある総会で,文部大臣としてごあいさつできますことは,私の心から喜びとするところであります。
 皆様方には,委員御就任以来今日まで,御多忙の中を国語施策の改善について終始熱心に御審議いただき,誠にありがとうございました。
 今回の御答申は,昭和21年に内閣告示・内閣訓令となりました「現代かなづかい」について,実施以来約40年の歳月を経た今日,社会の各方面でおおむね安定して用いられているとの御判断のもとに,その性格・構成及び内容について,望ましい明確化や手直しを行われ,法令・公用文書・新聞・雑誌・放送など,一般の社会生活において現代の国語を書き表すための仮名遣いの「よりどころ」としてお示しいただいたものであります。
 これによって,「現代かなづかい」が,より一層使いやすく,一般国民に受け入れられやすいものになることと存じます。
 また,一方,歴史的仮名遣いが,我が国の歴史や文化に深いかかわりをもつものとして尊重されるべきことについても言及しておられるなど,行き届いた御配慮も頂いております。
 仮名遣いの問題をめぐりましては,明治以来,種々の議論が行われ,我が国の国語問題の中でも重要な問題の一つであることは,私も十分承知しているところであります。
 それだけに,皆様が4年間にわたり,公正な議論を積み重ねられ,昨年2月には試案を公表して各方面の意見を聞かれるなど,慎重な手順を尽くし,着実な審議を続けられて,この御答申をまとめ上げられたことに対して,衷心から敬意を表するとともに,深く感謝申し上げる次第であります。
 私どもといたしましては,本審議会の御意向を体して,できるだけ速やかに,この「改定現代仮名遣い」を実施に移したいと考えており,そのために関係各省庁等とも十分連携を取りながら,所要の手続を進めてまいる所存であります。
 なお,学校教育における取扱いにつきましても,関係部局において検討を進め,速やかに実施に移してまいりたいと考えております。
 ここに,これまで賜りました皆様方の御尽力に対し,重ねて厚く御礼を申し上げまして私のごあいさつといたします。
昭和61年3月6日

文部大臣 海部俊樹 代読

有光会長

 ただいまは,文部大臣のごあいさつを政務次官から伺い,我々の答申をお受けいただいた。
 4年間,皆様方には,この問題を本当に我が事のようにお考えいただいて,終始御熱心な御審議を賜り,おかげさまで無事我々の任務を終了することができた。全くこれは皆様方の御精励のおかげである。厚く御礼を申し上げる。
 それでは,今期の国語審議会総会は,これをもって閉会といたしたい。(拍手)

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