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次第 外来語表記委員会設置の件

坂本会長

 まず第一に,今後の審議の進め方について,お諮り申し上げたいと思う。
 前回の総会では,外来語の表記の問題について審議を願いたいという文部大臣のごあいさつがあり,事務局から,昭和41年の諮問以降の審議の経緯,すなわち「当用漢字音訓表」と「送りがなのつけ方」については3期6年間,「当用漢字」の字種と字体については4期8年間,「現代かなづかい」については2期4年間にわたって大変慎重な審議が行われ,答申がまとめられたというふうに伺った。
 そして,その後,審議会の運営について御相談いただくために,運営委員会の設置についてお決めいただき,去る2月12日に第1回の運営委員会を開いて,当面の審議会の取り進め方について御相談願ったわけである。
 その運営委員会での協議に基づいて,本日お諮りするわけであるが,今期,我々に与えられたテーマである「外来語の表記」の問題について,まず専門の委員会を設けて検討していただくことが,この際,適切であろうということになったわけである。名称は「外来語表記委員会」とし,所属委員は18名ほどの方にお願いしたいと考えているが,従来,この種の委員会がそうであったように,今回も,所属委員以外の委員が随時この委員会に出席できるような仕組みにしてはいかがかということである。このことについて,運営委員会で合意のあったところを,お手元に資料1として「外来語表記委員会について(案)」という形でお配りしてあるので,これを,事務局から説明していただく。

森国語課長

 御説明申し上げる。表題は「外来語表記委員会について(案)」ということで,9項目から成っている。
 まず1が「設置」で,「総会からの付託により,外来語の表記の諸問題について専門的・技術的な検討を行うために,「外来語表記委員会」(以下「委員会」という。)を設置する。委員会は,適当な時期に,随時,総会に検討経過及びその内容を報告する。」
 ちなみに,この外来語表記委員会と同類の先例としては,「常用漢字表」について漢字表委員会というものをお作りいただいた。また,先般,御答申いただいて,内閣告示,内閣訓令に至った「現代仮名遣い」についても,仮名遣い委員会というものを設けて,御審議願ったわけである。
 それから,この委員会は,ここに示してあるように,総会には適当な時期に随時,検討経過・内容を報告するということで,極力,総会中心主義で進めたいということ,これも先例どおりである。
 次に,2の「構成」であるが,「委員会に所属する委員(以下「所属委員」という。)は,会長が指名する。」
 「所属委員の互選により,委員会に主査及び副主査を置く。主査は委員会の会務を掌理し,副主査は主査を助け,主査に事故があるときその他必要なとき,その職務を代行する。」ということである。
 3からは「議事」で,「委員会は,所属委員の過半数が出席しなければ,議事を開き,議決することができない。」
 4,「委員会の議事は,出席した所属委員の過半数をもって決することを原則とする。」
 ここで「原則とする」というふうにしているのは,従来のとおりであるが,例えば先ほど会長から委員数は18人ほどというふうにお話があったが,この18人の過半数というと10人ということになり,そのまた過半数ということになると,それは6人でよいということになる,そうすると,6人というのは,仮に18人が総人数とすると,その三分の一程度である。従来この種の委員会は決をとらずに,できる限り先生方のお話合いの形で進めてきたが,そこのところを単純な算数計算でいくと,18人中6人で過半数というケースも起こり得る。そういう事態というのはいかがなものかという判断,意味合いを込め,慎重を期して,「原則とする」というふうにしているわけである。
 5,「委員会には,所属委員以外の委員が出席して意見を述べることができる。」
 6,「委員会の議事は,その要旨を記録し,次回の委員会において確認を得,これを全委員に配布するものとする。」
 7,「会議は,非公開とする。」
 8,「小委員会」の規定で,「委員会には,必要に応じ,小委員会を設けることができる。」
 この小委員会について,従来の例で言うと,外来語表記委員会の所属委員の間で小委員会の委員をお選びいただくという形をとっている。
 最後に9の「雑則」,「上記の他,委員会の運営について必要な事項は,主査が委員会に諮って定める。」
 したがって,8の小委員会の運営等,細かいことについても,9の「雑則」によってお決めいただくことになろうかと思う。以上である。

坂本会長

 ただいまの国語課長の説明に対して,何か御質問があればお願いしたい。御意見でももちろん結構である。大体従来のやり方に即しているように承知しているが,このような段取りで進めてよろしいか。
(「異議なし」の声あり。)

坂本会長

 それでは,この件はこのような形で取り進めさせていただく。
 それでは,委員会の所属委員についてであるが,これはただいま御承認いただいた配布資料1の第2項にあるように,先例に従って会長から指定させていただくという形になっている。
 そこで,先日の運営委員会で御相談申し上げた結果に基づき,これから申し上げる18名の方々に,お骨折りをいただきたいと思う。念のために事務局から名簿を配っていただき,その名簿を配り終えた段階で,私からお名前を読み上げさせていただく。
(外来語表記委員会の委員名簿を配布。)

坂本会長

 それでは,五十音順にお名前を読ませていただく。
 石綿委員,漆原委員,尾西委員,斎賀委員,辻村委員,中澤委員,永田委員,南雲委員,野元委員,服部委員,林大委員,林巨樹委員,松村委員,三根谷委員,村松剛委員,山田委員,渡部昇一委員,渡辺実委員,以上である。
 外来語表記委員会委員の先生方には,それぞれ大変お忙しい中を御苦労をおかけするわけであるが,よろしくお願い申し上げる。

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