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U 現代社会の言葉遣いをめぐる課題

3 性差と言葉遣い

 日本語には,それそれの性に特徴的な語彙(い)や言語運用があり,性による言葉遣いの違いが従来指摘されている。
 近年,両性の平等意識か定着しつつあり,男女共同参画社会の実現に向けて様々な努力が行われているが,そうした社会状況の中で,性による言葉遣いの違いも,互いが近づく方向で減少してきている。
 性による言葉遣いの存在については,これを肯定的にとらえる意見と,差異か減少することはやむを得ないとする意見があるほか,言葉遣いの性差はない方がよいとする意見も少数ながらあるなど,様々な意見が見られる(注)。
 いずれの性に属そうとも,基本的には一人一人が自己の人格を投影する自己表現として納得できる,しかも相手や場面にふさわしい表現を選択することが課題である。このことは敬意表現としての言葉遣いの一側面である。

(注)  世論調査(平成7年4月 文化庁)によれば,「男女の言葉遣いに違いがなくなってきていると言われますが,このことについて,あなたのお考えに最も近いものを一つ選んでください」という問いに対して,以下のような回答があった。
「違いがある方がよい」 44.1%
「自然の流れであり, やむをえない」 41.2%
「違いがない方かよい」 9.8%

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