国語施策・日本語教育

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議事録 第15回〜第19回

〔第15回〕

昭和21年8月27日  教科書局長室


(議  事)
 三宅嘱託によって第20号についての説明があり質疑が行われたのち,第19号議案の各字について一々検討し,その審議を終る。
 ついで委員長から,漢字表の成案を発表する前に,この件につき全国の代表的出版者,執筆者に了解を求める案が提出された。しかし,この案は,事前に意見を求めては,かえって案がまとまらなくなるから,漢字表が具体的に決定してから,これに対して了解と協力を求めた方がよいということになって否決。ただし,各方面の意見は今後の訂正の際に反映させようということになる。
 常用漢字表にない字の代用文字のことについては,原委員から,他の漢字におきかえるよりも適切ないいかたが発見されるまでは,かな書きにもって行く方が妥当であるとの意見の発表があった。

〔第16回〕

昭和21年9月3日  教科書局長室


(提出資料)
(第24号)各官庁ヨリ要求アリタルモノノ中不採用ノ文字
(第25号)留保文字
     常用漢字表ヨリ削除ノ文字(17字)
(第26号)当用(常用)漢字表のまえがき
○国語国字問題ノ解決案
(第27号)商工省商務局長からの回答


(議  事)
 第24号,第25号につき審議。

〔第17回〕

昭和21年9月10日  教科書局長室


(提出資料)
(第28号)新聞社よりの採用希望の文字
(第29号)略体採用ニヨツテ所属部首ノ変ハル文字
(第30号)「爵」その他の文字の部首についての意見
(第31号)削りたいと思ふ文字の私案(三宅嘱託)
 (釘本幹事からの報告)
 外務省と代用文字につき交渉したところ,聯を連で代用することは可能,仲裁の件は採用希望。内務省と交渉の結果,地名のかな書きは可能でも,人名は現在の戸籍を認めておいたのでは技術的に困難とのこと。


(議  事)
 釘本幹事からの報告を了解。引きつづき第27号議案を審議し「膨,脹」の2字採用。さらに第28号議案中13字採用,「藤,桐」の2字は削除と決定。

〔第18回〕

昭和21年9月12日  教科書局長室

(提出資料)
(第32号)逓信省より採用希望の文字
      「日本基本漢字」との対照
(議  事)
 第32号,第26号につき審議。さらに固有名詞の文字の取扱について再検討。

〔第19回〕

昭和21年9月25日  体育局長室


(提出資料)
○第32号のつづき(日本基本漢字との対照その2)
(第33号)全国府県都市名の文字
(第34号)地名・人名の整理に関する話題要目


(議  事)
 午前中,林弁護士の「氏名と漢字制限との関係について」の参考意見を聞き,戸籍法改正案文を考えて関係方面に働きかけることを決定。
 午後は第31号議案を検討,措糞勾を削除とする。また,地名の文字について審議し,地名の取扱いについては委員からその簡素化を各新聞社に申しいれをする。

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