国語施策・日本語教育

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議事録 第20回〜第23回

〔第20回〕

昭和21年10月1日  教科書局長室


(提出資料)
○簡易字体表
(第35号)「標準名づけ文字」500のうち新漢字表にないもの
      学士会員名簿にあって新漢字表にない文字
○氏名等を平易にする法律試案,附属参考文書


(議  事)
 憲法の文字21字,第35号議案から26字を新しく採用。氏名に用いる文字中から採用のものは普通文字として採用と決定。漢字表の名は「当用漢字表」とする。なお,この当用漢字表は,社会情勢に応じて数年ごとに修正し,将来は別に作る教育漢字表の線にまで近づけたいと,委員長からの希望が述べられた。

〔第21回〕

昭和21年10月8日  教科書局長室


(提出資料)
(第36号)昭和6年5月「常用漢字表」との対照
(第37号)当用漢字表のまえがき,使用上の注意事項(案)
(第38号)前書きまたは委員長報告に盛ってもらいたいとおもう数項
(第39号)通検参考資料
○昭和6年5月「常用漢字表」


(議  事)
三宅嘱託から第38,第39号につき説明ののち,標準漢字表の疑問漢字について吟味する。次に憲法に使われている文字は全部採用と決定。
 午後はまず井上委員から,視力と漢字の字画の関係についての意見を聞く。
さらに,第39号を参考に,すでに審議した事項の全体について検討を加える。

〔第22回〕

昭和21年10月9日  国語調査室


(議  事)
 前日に引きつづいて疑問漢字を審議。
 終って第37号「まえがき」「使用上の注意事項」の案を検討。さらに運用の問題について協議。
 今後の法令は,この表の範囲内の文字でまかなうようにしてもらいたいとの希望を表明することを決定。なお,新出生子の名は,この表の中の漢字でつけるのが望ましいとうたうことが要望されたが,明文化うることについては決定しなかった。

〔第23回〕

昭和21年10月16日  教科書局長室

 「まえがき」についての最後的検討をする。
 また,固有名詞,音訓整理などの問題について協議したのち,音訓整理は,このメンバーで引きつづき行うことと決定。
 義務教育用漢字の選定については,別に主査委員会を作って行ってもらうこと。ただし,今月中1,2回教育漢字の選定について協議を行い,それについて10月29日午後1時から長野師範の訓導を招いて漢字の学習調査の結果についての話を聞くこととする。
 なお,総会は11月5日に開くことを決定。当用漢字主査委員会は,その任務を終了して閉会した。

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