国語施策・日本語教育

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次第 庶務報告/文部大臣あいさつ

文部大臣あいさつ

 本日,国語審議会第13回総会が開かれるに当りまして,一言御あいさつ申し上げます。昨秋第11,第12両総会において議決されました「当用漢字表」「現代かなづかい」は11月閣議の決定を見,ついで内閣訓令第7号,同告示第32号をもって,実施の運びになったのであります。その後,漸次,公用文・教科書・新聞・雑誌等に実行されております。まことに皆様とともに,喜びにたえないところであります。
 ついで今回は,「当用漢字音訓表」「当用漢字別表」の二つの案ができあがり,それらについて御審議される由を承りましたが,重ね重ね喜ばしく存ずるのであります。
 国語国字問題の解決が,かなづかいとならんで,最も重大なことであることはいまさら申しあげるまでもないのであります。本省におきましても前々からこれらの問題の重要性を認め,調査研究や施策の上に努力はいたしておりましたが,終戦後,ことに国字の簡易化の必要を痛感し,皆様にいろいろとお骨折りを願っておる次第であります。もちろん,国字の簡易化と申しましても,単に文字をやさしくするというような便宜主義にのみとどまるものではなく,そのことによって,ひいては口で話し耳で聞く,わが国語そのものをわかりやすく正しく,美しいものに発展させようとする,いわゆる国語の純化への努力であることは,皆様すでに御承知のことと存じます。皆様の御努力によって,つぎつぎに具体案ができあがり,それが政府の施策として取り上げられて,漸次各方面に普及徹底してまいれば,将来教育上の負担を軽くし,社会生活の能率を高め,ひいてはわが国の文化水準を一段と向上させると同時に,国語の純化・発達の上にも,大きな寄与をなすことと信ずるのであります。
 今回の二つの案は,いままでの漢字制限の仕事を更に徹底させる意味で,きわめて適切な仕事であると存じます。なにとぞ問題の重要性にかんがみられ,じゅうぶん御審議下さるよう御願いいたします。
 なお,皆様が時節がら御多用の中を御出席下さいましたことに対しまして,厚く感謝の意を表する次第であります。

第12回総会以後の役員異動報告(釘本幹事)

 (退  任)  大島,幣原,湯地,花村各委員
         松田,青木,西村,辻田,石山各幹事
 (死  去)  五十嵐,小幡各委員
 (新  任)  青木委員,大島,白石,三宅各幹事

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