2016年6月8日
ポール・スミス展
HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH
京都国立近代美術館 研究員 中尾優衣
世界で最も著名なイギリスのデザイナーの一人として知られるポール・スミス。一度はその名前を耳にしたことがある,あるいはポール・スミスの服や小物などを買ったことがある,という方も多いのではないでしょうか。
《オフィスにて》 Image © James Mooney
本展は,2013年にロンドンのデザインミュージアムで開催され,大好評を得た展覧会を日本版として新たに構成したもので,そのタイトルは英語で自己紹介をするときの決まり文句「HELLO, MY NAME IS...」となっています。その理由は,この展覧会が単なる回顧展ではなく,文字通りポール・スミス自身が会場に来る皆さんに,展覧会を通して自己紹介をしているからなのです。会場には約2,800点という膨大な展示品が並び,ファッションの枠にとどまらず,再現展示や映像インスタレーション,彼のアーカイヴから選び抜かれた絵画や写真のコレクション,世界中のファンからの贈り物,数々のコラボレーション作品など,様々な角度からポール・スミスの創造性とそのユニークな世界観を紹介しています。
ローバー社とのコラボレーション《ミニ》Image © Paul Smith Ltd.
(このストライプ柄の《ミニ》は世界初公開です)
例えば《ポールのオフィス》というコーナーは,ロンドンのコヴェント・ガーデンにあるポール・スミス本社のオフィスを忠実に再現したもので,初代iMacや愛用の自転車,ファンから贈られたぬいぐるみなど,ポールのインスピレーション源となるお気に入りが山のように積まれており,見れば見るほど新たな発見があるでしょう。
《ポールのオフィス》(デザインミュージアムの会場風景)Image © Luke Hayes
そしてもう一つ,通常,多くの展覧会では写真撮影は禁止されていますが,本展の会場はすべて撮影可能,しかも記念撮影コーナーも設けています。ポールはアマチュアカメラマンだった父の影響を受け,どこに行くときでも常にカメラを持ち歩き,頭に入ってくるたくさんのイメージをとどめておくために,まるで日記代わりのように写真を撮っています。彼の見た世界がどのように創作へと活かされているかを体験した後は,ぜひポールの真似をして,会場で気になったものを自由に撮影してみてください。きっとアイデアとインスピレーションにあふれた会場は,当たり前のように過ぎていく日常を新鮮な目で見直し,楽しむきっかけになってくれることでしょう。
京都国立近代美術館
(住所)〒606-8344
京都市左京区岡崎円勝寺町
- お問合せ
- 075-761-4111
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■JR・近鉄京都駅前(A1のりば)から
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市バス5番 銀閣寺・岩倉行
「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ
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「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ
「東山二条・岡崎公園口」下車徒歩約10分
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地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩約10分 - ポール・スミス展
開催期間
6月4日(土)~7月18日(月・祝)- 休館日
- 毎週月曜日(ただし,7月18日は開館)
- 開館時間
- 午前9:30~午後5:00
※ポール・スミス展開催中の金曜日は午後8時まで開館
(入館はいずれも閉館30分前まで) - ポール・スミス展
観覧料 - [当日] 一般1,500円,大学生1,200円,高校生900円
[前売り(販売期間:~6月3日)] 一般1,300円,大学生1,000円,高校生700円
[団体(20名以上)] 一般1,200円,大学生900円,高校生600円
※本料金でコレクション展も御覧いただけます
※中学生以下,心身に障がいのある方と付添い者1名は無料です(要証明) - ホームページ
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ポール・スミス展 HELLO, MY NAME IS PAUL SMITH
公式ホームページ
http://paulsmith2016.jp/
京都国立近代美術館ホームページ
http://www.momak.go.jp/