2018年10月1日
世界が熱狂した衝撃的なバレエが今秋,
新国立劇場に出現!
新国立劇場制作部舞踊(広報担当) 櫻井眞夕美
“バレエ”といえば「純白の衣裳に身を包んだ美しく儚げなバレリーナが,つま先立ちでこの世のものとは思えないような軽やかな動きで人々を魅了する舞台芸術」という印象を多くの方はお持ちかもしれません。確かにその通りで,その美しい世界は比類を見ません。
今秋,新国立劇場で上演されるクリストファー・ウィールドン振り付けの『不思議の国のアリス』は,そうしたバレエの既成概念を根底から覆すような衝撃的なバレエ作品です。
強烈な色彩が乱舞するパワフルでカラフルな舞台美術と衣裳,思わず笑いだしてしまうようなユーモアのセンス,五感を揺さぶるような映像,雄弁かつ現代感覚にあふれたポップな音楽…。バレエを全く御覧になったことがない方々にも存分に楽しんでいただけるエンターテインメント性の高い作品です。
では従来のバレエファンは嫌厭する? とんでもない,バレエを深く愛する方ほどこの作品の奥深さに感動されることでしょう。
原作となったルイス・キャロルの同名作品が,当時広く知られていた詩や流行歌のパロディにあふれていたように,このバレエ作品にも『眠れる森の美女』や『くるみ割り人形』などの古典作品への愛にあふれたパロディやオマージュが全編に散りばめられています。さらに,今や世界で最も多忙なコレオグラファー(振り付け家)の一人,C.ウィールドンの振り付けには,バレエの歴史を変革したコレオグラファーF.アシュトンやK.マクミランの影響が色濃く見られ,高度なバレエテクニックが駆使されています。こうしたバレエ作品としての確固たる核を持つため,バレエファンであればあるほどこの作品に魅了されるのでしょう。
当作品は英国ロイヤル・バレエが2011年に16年ぶりに満を持して新制作した全幕バレエで,上演されるや否やその魅力的な世界に観客は熱狂,世界中のトップバレエ団がレパートリーにと切望しました。アジアでは唯一新国立劇場バレエ団が上演を許可されました。
極上のエンターテインメントであると同時に究極の21世紀バレエであり,しかもバレエの歴史やエッセンスが詰まったこのプロダクションは必見です。是非,この秋は新国立劇場へ御来場ください。
アリス
Photographed by NISHIMURA Yusuke
ハートのジャック
Photographed by NISHIMURA Yusuke
白ウサギ
Photographed by NISHIMURA Yusuke
ハートの女王
Alice’s Adventures in Wonderland.
Zenaida Yanowsky as the Queen of Hearts.
©ROH, 2011.
Photographed by Johan Persson
新国立劇場オペラパレス 11月バレエ公演『不思議の国のアリス』
(住所)〒151-0071 東京都渋谷区本町1-1-1
- お問合せ
- 【ボックスオフィス】(10:00~18:00)03-5352-9999
- 交通
- 京王新線(都営新宿線乗入)新宿駅より1駅,初台駅中央口直結
- 公演日時
- 11月2日(金) 19:00/3日(土・祝) 14:00/4日(日) 14:00/7日(水) 13:00/8日(木) 13:00/10日(土) 13:00・18:30/11日(日) 14:00
- 観劇料
- S席16,200円 A席12,960円 B席8,640円 C席6,480円 D席4,320円 Z席(公演当日のみ)1,620円
- ホームページ
- https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/alice/