2024年1月29日
人形浄瑠璃文楽が神宮の杜に初登場!!
国立劇場制作部伝統芸能課 吉矢正之
昨年10月末をもって改修のため、いったん閉場した国立劇場。この劇場を東京におけるホームグラウンドにしてきた文楽にとって、大きな転機を迎えました。文楽公演を主催してきた日本芸術文化振興会は、首都圏における文楽の灯を消すことのないよう、引き続き各地の会場で公演を行ってまいります。
2月の公演は、神宮外苑の「日本青年館ホール」にて開催いたします。青年団を始めとする青少年団体を支援するために建てられた歴史ある建物で、現在は、ホールのほかにホテルやオフィス機能も有しており、スポーツ交流や国際交流・青少年交流を中心とした事業の拠点として親しまれています。この、自然豊かな明治神宮外苑の地に人形浄瑠璃文楽の初お目見えとなります。
『仮名手本忠臣蔵』
第一部は、天下泰平・五穀豊穣を祈る祝儀曲『二人三番叟』から始まります。続いてお馴染みの『仮名手本忠臣蔵』から、五、六段目を上演します。仇討ちの徒党に参加できない境遇からの再起を期す早野勘平とその一家を襲った悲劇で、文楽でも屈指の緊迫感に満ちた演目です。
『艶容女舞衣』
第二部は、商家を舞台に殺人の咎を負った男の身を案じる、残された人々の心情、そして吐露が心に染み入る名作『艶容女舞衣』、そして京、大坂、江戸の三都のそれぞれの廓の風景が織りなされる『戻駕色相肩』は華やかさに満ちたひと幕です。
『双蝶々曲輪日記』
第三部は、有名な弁慶と牛若丸との運命的な出会いを勇壮に、ユーモラスに描く『五条橋』、そして『双蝶々曲輪日記』は悪人を殺してしまい追われる身となった力士をめぐり、人びとの情と義理とが仲秋の名月を背景に美しく絡み合います。
各部とも趣向の異なる名作を取り揃えております。公演期間は9日間と通常の文楽公演に比べ、短期間となっております。紅梅ほころぶ早春の神宮の杜での文楽公演をどうぞお見逃しなく!!
日本青年館ホール 国立劇場二月文楽公演
(住所)〒160-0013
東京都新宿区霞ヶ丘町4-1
- 問合せ
- 《国立劇場チケットセンター》(午前10時~午後6時)
- 0570-07-9900 / 03-3230-3000[一部IP電話等]
- 交通
- 東京メトロ銀座線 外苑前駅 徒歩5分、
- 都営大江戸線 国立競技場駅 徒歩10分、
- JR中央・総武線(各駅停車)千駄ヶ谷駅 徒歩12分、同 信濃町駅 徒歩12分
- 公演日程
- 2月5日(月)~13日(火) 第一部 12時 第二部 午後3時15分 第三部 午後6時30分開演
- 観覧料
- (各部・税込)1等7,000円(学生4,900円)2等6,000円(学生4,200円)
- ホームページ
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https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_s/2023/6216.html
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【インターネット予約】
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https://ticket.ntj.jac.go.jp/(パソコン/スマートフォン共通)