2024年7月25日
600年前の琉球へ!!「琉球舞踊鑑賞教室」のご紹介
国立劇場おきなわ 事業課 宣伝観客係長 新垣浩昭
当劇場では、さまざまな切り口から沖縄文化の魅力を発信しています。
今回ご紹介するのは、親しみやすい内容で琉球舞踊に触れることができるとして好評を博しているシリーズ、「琉球舞踊鑑賞教室」です。
古典舞踊 「瓦屋」
琉球舞踊はおおまかに、「古典舞踊」、「雑踊」及び「創作舞踊」に分類することができます。
「古典舞踊」は組踊(※)同様、琉球王府の踊奉行によって基礎が固められ、その後の優れた芸術家たちによって肉付けされ、磨き上げられていったものです。担い手は、組踊同様に士族とその子弟(男性)でした。
※組踊とは…「唱え」(セリフ)、音楽、所作、舞踊によって構成される歌舞劇。18世紀初頭の踊奉行であった玉城朝薫によって創始。
沖縄は1879(明治12)年に廃藩置県を迎えますが、組踊や古典舞踊の担い手であった士族とその子弟は禄(給料)を失い、王府から市井へと舞台を移すと、木戸銭(興行見物を見るための入場料)をとって芸能を披露するようになります。彼らは古典舞踊に加えて、民間に流布する民謡や風俗を取り入れた新しいスタイルの舞踊を創り出しました。これが「雑踊」です。雑踊には、従来の古典舞踊の格調の高さに替えて、振りの様式や構成、衣裳などに新たな民衆のエネルギーが注がれ、庶民の芸能として定着していきました。
さらに、戦後につくられた舞踊を「創作舞踊」と呼んでおり、優れた作品が相次いで生まれています。
雑踊 「加那よー天川」
本年8月24日(土)開催の「琉球舞踊鑑賞教室」は、初めて琉球舞踊をご覧いただくお客様向けの入門編となっています。案内役が観客とともにタイムマシン「時の御冠船号」に乗って、沖縄特有の環境で育まれた琉球舞踊の歴史や、鑑賞のポイント等を親しみやすく解説します。歴史的背景とともに琉球舞踊を鑑賞できる楽しい公演となっています。
昨年度は残念ながら台風により中止となりましたが、本年度は無事に開催できるよう願いつつ、出演者・スタッフ一丸となって、あらためて本番に向けて取り組んでいるところです。ぜひこの機会にご鑑賞いただきたいと思います。
創作舞踊 「清ら願い」
国立劇場おきなわ 8月普及公演 琉球舞踊鑑賞教室
(住所)〒901-2122
沖縄県浦添市勢理客四丁目14番1号 国立劇場おきなわ 大劇場
- 問合せ
- 国立劇場おきなわ チケットカウンター Tel (098) 871-3350(午前10時~午後5時30分)
- 交通
- バス:国立劇場おきなわ(結(ゆい)の街(まち))バス停下車徒歩約1分、
勢理客バス停下車徒歩約10分
タクシー:那覇空港から約20分 - 公演日程
- 令和6年8月24日(土) 午後2時開演
- 観覧料
- 一般¥2,500, 親子券(保護者1人、18才未満の子1人)¥2,500(子追加1人¥500),
大学生¥2,000, 3才以上高校生以下¥1,000, 障がい者¥2,000 - Webサイト