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イベント情報

本イベントは終了しました。
たくさんのご参加ありがとうございました。

魚三楼での冬の食材を使った京ランチ

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イベント概要

開催日 2024年2月25日(日)12:00〜
開催場所 魚三楼
参加人数 8名

内容

和食ユネスコ無形文化遺産登録10周年を記念し、文化庁「食文化振興加速化事業」の一環として、登録無形文化財「京料理」と共に育まれてきた文化や歴史を体感いただくイベントを実施。

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今回の会場は、幕末動乱の舞台・伏見にある老舗料亭「魚三楼」。鳥羽伏見の戦いでは、店前で新撰組と薩摩藩軍が斬り合ったと言われ、表の格子には当時の銃撃戦の弾痕が今なお残っています。

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九代目当主・荒木稔雄氏は、京都料理組合理事や日本料理アカデミー理事など、多くの役職に従事。世界へ向け、日本料理の発展に尽力されており、和食ユネスコ無形文化遺産登録にも取り組まれています。

登録されるまでの苦労や登録されてからの10年を振り返り、「10年もの間、山に入って修行していたら来た道を忘れてしまったが、まあいいか。これからも淡々と修行しようという意味です。わたしどもは創業260年になりますが、これからも淡々と続け、しっかりとした商売をしていこうという思いも込めてこの軸を掛けさせていただきました」とのお話と共に、禅語「十年帰不得 忘却来時道(十年帰ることを得ざれば、来時の道を忘却す)」と書かれた掛け軸がご紹介されました。

「和食のどういったところが無形文化遺産に認められたかご存じでしょうか。和食を定義するには4つの項目があげられ、まず1つ目は『多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重』です。日本には、海、山、里の幸が豊かにあり、地方ごとに、それらを組み合わせた料理が存在しています。
2つ目は、『健康的な食生活を支える栄養バランス』。和食は油脂分が少ないですが、それを補ううま味があり、満腹中枢を刺激。さらに一汁三菜を基本とする食事スタイルも理想的です。
3つ目は、『自然の美しさや季節の移ろいの表現』。食事をいただく部屋には、えんどう豆をモチーフにした絵画やミモザを飾り、料理だけでなく、器やしつらいも含め、初春を演出しています。
そして4つ目は、『正月などの年中行事との密接な関係』。日本の食文化は、正月など、年中行事と密接に関わって育まれてきました。今日ですと、玄関でまず目に留まるのがおひなさんです」。

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この日のコースは、目にも美しい八寸から始まり、椀物の替わりとなるすっぽん鍋、お造り、焼物、焚合わせ、酢物、止椀と穴子御飯、水物と続き、最後には菓子と薄茶が供されました。
すっぽん鍋は、自家製山椒オイルで香りを添えたり、焚合わせの鰤大根は、鰤を桂剥きにした薄い聖護院大根で巻いて炊くなど、正統な中にオリジナリティ溢れる技や新しい素材が盛り込まれていました。

「京料理は時代と共に進化する料理です。うちは創業260年になりますが、創業当時と今では、食材や調味料、器具、調理法も全然違っています。さらに、今の時代は、普段の食事に肉や油脂分を取ることも多く、私たちの解釈で時代を捉え、対応していくのが料理屋の在り方だと思っています」。

今回の会では、参加者の方々に、和食のユネスコ無形文化遺産登録の際に掲げられた和食の4つの特徴、そして伝統を継承し次世代に繋ぐ老舗料亭の心意気を知っていただき、さらに実際に体感していただける機会となりました。

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