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たくさんのご参加ありがとうございました。

嵐山熊彦で味わう、冬の京都の風情と美食の調和

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イベント概要

開催日 2024年2月26日(月)12:00〜
開催場所 嵐山熊彦
参加人数 12名

内容

和食ユネスコ無形文化遺産登録10周年を記念し、文化庁「食文化振興加速化事業」の一環として、登録無形文化財「京料理」と共に育まれてきた文化や歴史を体感いただくイベントを実施。

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「嵐山熊彦」が店を構える嵐山は今や京都有数の観光地として知られていますが、かつては平安貴族が船遊びをしたり、和歌を詠んだり、貴族の別荘地として栄えた場所。京料理は、料理、しつらい、接遇が一体となり食を通して「京都らしさ」を表現していると言われていますが、渡月橋畔に佇む「嵐山熊彦」では座敷から桂川や四季折々の景色を堪能でき、京都の風情までも味わうことができます。

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「嵐山熊彦」は1978年、「たん熊北店」の二代目主人・栗栖正一氏によって開業。現在は、正一氏の三男である基氏が主人を務め、長女・宮弘子氏が女将として切り盛りされています。
今回の会では料理をいただく間、料理屋の娘として生まれ育った女将・宮弘子氏が流ちょうな京都弁で楽しい話をしてくださいました。

「『たん熊北店』は昭和2年、四条河原町で創業したのですが、その当時は、店と住居が一緒でした。昔は『食住一体』の料理屋は多かったと思います。厨房に入ることは固く禁じられていましたが、店がオープンする夕方までは広い座敷でよく遊んでいました。
その頃は、店に来るお客さんは男性ばかりで、料理屋も夜営業しかやっていない店がほとんどでした。しかし時代は移り変わり、ご婦人たちが昼間に外食するようになると、昼営業を始める店が増えていきました。
フルコースでは時間がかかってしまうので、いろいろな店で、松花堂弁当や半月弁当など、弁当類が出されるようになりました。さらに、いつもお弁当だと飽きてしまうので、時間が短く、品数も少ないミニ懐石を出すようになりました。
座敷も、昔は正座でいただくことが普通でしたが、お客様の高齢化が進み、「イス席にしてほしい」という声も多く、現在は、座敷の部屋でもイス席を配していることがほとんどです。そんな風に料理屋は時代に合わせて変化してきました。
何を残して、何を変えていくか、判断が難しいのですが、常に考慮しながら精進してまいります」。

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当日のコースは、前菜の八寸から始まり、水物まで全10品。蛤真薯と新筍を合わせた煮物椀やたらの芽の天ぷらを添えた鱒味噌柚庵焼きなど、走りの春野菜や山菜を織り交ぜて。蒸し物では桜色に染めた道明寺と小鯛を桜の葉で包んで蒸した「小鯛桜蒸し」が登場するなど、京都の春を堪能できる内容になっていました。

参加者たちは、料理はもとより、営業形態やもてなし方も時代と共に変化し、未来につなぐ京料理の歴史を改めて知る機会になりました。

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