文化審議会

世界遺産について

1.世界遺産条約(世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約)

(1)条約の目的
文化遺産及び自然遺産を人類全体のための世界の遺産として損傷,破壊等の脅威から保護し,保存することが重要であるとの観点から,国際的な協力及び援助の体制を確立すること。
(2)経緯
昭和47(1972)年 第17回ユネスコ総会において採択
昭和50(1975)年 条約発効
平成4(1992)年 我が国において条約締結のための国会承認及び条約発効
平成19(2007)年 7月現在,締結国数184ヵ国

2.世界遺産一覧表への登録プロセス

  1. (1)各締約国は,世界遺産一覧表への記載推薦の候補を記載した「暫定一覧表」を提出する。
  2. (2)各締約国は,「暫定一覧表」の記載物件のうち,「世界遺産一覧表」に記載する準備が整ったものをユネスコ世界遺産委員会へ推薦する。これに対し,ユネスコ世界遺産委員会が,「世界遺産一覧表」への記載の可否を決定する。

3.ユネスコ世界遺産委員会の動向

  1. (1)世界遺産の総数が,平成19年7月現在,851件(文化遺産660件,自然遺産166件,複合遺産25件)となっている。
  2. (2)このため,ユネスコ世界遺産委員会では,管理可能な規模とするために,各年における新規の登録遺産数を極力抑制する施策がとられている。
  3. (3)このような傾向はさらに強まる傾向にあり,登録の審査は厳しさを増している。

4.我が国の世界遺産一覧表記載物件(文化遺産11件,自然遺産3件)

  記載物件名 所在地 暫定一覧
表記載年
世界遺産一覧
表記載年
区分
1 法隆寺地域の仏教建造物 奈良県 4年 5年12月 文化
2 姫路城 兵庫県 4年 5年12月 文化
3 屋久島 鹿児島県 4年 5年12月 自然
4 白神山地 青森県,秋田県 4年 5年12月 自然
5 古都京都の文化財
(京都市,宇治市,大津市)
京都府,滋賀県 4年 6年12月 文化
6 白川郷・五箇山の合掌造り集落 岐阜県,富山県 4年 7年12月 文化
7 原爆ドーム 広島県 7年 8年12月 文化
8 厳島神社 広島県 4年 8年12月 文化
9 古都奈良の文化財 奈良県 4年 10年12月 文化
10 日光の社寺 栃木県 4年 11年12月 文化
11 琉球王国のグスク及び関連遺産群 沖縄県 4年 12年12月 文化
12 紀伊山地の霊場と参詣道 三重県,奈良県,和歌山県 13年 16年7月 文化
13 知床 北海道 16年 17年7月 自然
14 石見銀山遺跡とその文化的景観 島根県 13年 19年7月 文化

5.我が国の暫定一覧表記載物件(文化遺産8件)

〔平成4年〕
  • 「古都鎌倉の寺院・神社ほか」(神奈川県) ・「彦根城」(滋賀県)
〔平成13年〕
  • 「平泉の文化遺産」(岩手県) ※平成18年12月に推薦書提出済み
〔平成19年〕
  • 「富岡製糸場と絹産業遺産群」(群馬県)
  • 「富士山」(静岡県・山梨県)
  • 「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」(奈良県)
  • 「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県)
  • 「国立西洋美術館本館」(東京都)
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