「平泉―浄土思想を基調とする文化的景観」に関するイコモスによる現地調査の概要
平成19年8月26日(日)から29日(水)にかけて,岩手県西磐井郡平泉町および一関市・奥州市において,昨年12月に我が国からユネスコ世界遺産センターに推薦書を提出した,「平泉―浄土思想を基調とする文化的景観」に関して,世界遺産委員会が諮問機関とする国際記念物遺跡会議(イコモス)による現地調査が行われた。その概要は以下の通りである。
1.調査員
ジャガス・ウィーラシンハ氏(スリランカイコモス国内委員会委員)
2.対応者
文化庁・外務省・岩手県・平泉町・一関市・奥州市・日本イコモス・推薦書作成委員
3.調査日程
- 平成19年8月26日(1日目)
- ミーティング(調査日程確認・遺産の全体説明)
- 27日(2日目)
- 中尊寺・長者ヶ原廃寺跡
- 28日(3日目)
骨寺 村荘園遺跡と農村景観・達谷窟 ・柳之御所遺跡・白鳥舘 遺跡
- 29日(4日目)
- 無量光院跡・
金鶏山 ・毛越寺
4.調査の概要
「平泉―浄土思想を基調とする文化的景観」全体の価値と,9つの各構成資産について,補足説明用の資料を準備した上で,現地において関係者から丁寧な説明を行った。推薦書については,一定の理解が得られたものと思われる。調査員からは,事実関係に関する確認のほか,一般の人々に対しわかりやすく価値を伝達することの重要性等について指摘がなされた。
5.今後のスケジュール
- 平成20年5月中旬頃
(世界遺産委員会開催6週間前迄) - イコモスが世界遺産センター及び各委員国,各提案国へ評価結果・勧告案を提出・通知
- 7月2日~10日
- 第32回世界遺産委員会(カナダ・ケベックシティ)にて世界遺産一覧表への記載の可否について審議