フィルムセンターの在り方に関する検討会(第6回)議事要旨

1. 日時 平成16年7月14日(水)14:00〜16:00

2. 場所 東京国立近代美術館フィルムセンター内会議室(6階)

3. 出席者
(協力者) 横川座長,岡田,河原畑,迫本,関口,髙村,西村,松本各委員
 
(オブザーバー) 高野悦子 東京国立近代美術館フィルムセンター名誉館長
辻村哲夫 独立行政法人国立美術館理事長,東京国立近代美術館長
 
(文化庁) 寺脇文化部長,辰野文化財部長,西阪芸術文化課長,下坂美術学芸課長,高尾美術館・歴史博物館室長,佐伯芸術文化調査官 外


4.概要
これまでフィルムセンターの機能・組織の在り方に関して各委員から頂いた意見を基に取りまとめられた骨子素案に対して,委員間で以下のような議論が行われた。
提言が取りまとめられたから終わりというのではなく,フィルムセンターを含め,今後も映画振興の在り方について考えていく必要がある。
映画の振興は,それぞれのセクションでテーマを持って活動している機関が連携することでネットワークが構築されてくるものであり,フィルムセンターもその一部を担うものである。そのため,映画振興機関として一手にその役割を担うのではなく,色んな機関が存在する中で,フィルムセンターがどのような役割を果すべきかを考えていく必要がある。
本検討会の本質は,フィルムセンターをどのように方向付けていくかが議論のポイントとなっており,映画の振興という視点については,別途機会を設けて検討していくべきことである。
映画フィルムをデジタル化するといっても,誰がどのような方針でやっていくのか,もっと踏み込んだ形で報告書に盛り込むべきである。
「映画振興に関する懇談会」の提言が出された時も,一般の方々から具体性がないという批判を受けたことがある。本検討会は,提言を受けて具体的にどのようにフィルムセンターを運営していくのかを議論する場であり,報告書についても更に踏み込んだ形で反映していくべきである。
映画フィルムのデジタルアーカイブ化については,当面民間が担うことが困難な部分であり,今後も国が積極的に関わっていただきたい。また,国際的な連携・協力は今後重要となってくる分野であり,フィルムセンターの現状も踏まえ,報告書にも一言反映してはどうか。
報告書としては,フィルムセンターの位置付けの部分を充実すべきではないか。報告書を見る方々の観点を踏まえ,もっとインパクトを持てるような構成にすべきである。
骨子案の内容が実際に報告書に反映された際に,現実として事務能力上これらの業務を行うことが可能かどうかという観点から,内容を再度整理する必要がある。
デジタルアーカイブ化はオリジナルフィルム,使用するものはデジタルとして,国際的な規格に関する動きにも留意しながら,実践していくべき。
フィルムセンターが本来まず果たすべき役割は,アーカイブであり,シネテークである。フィルムセンターの強みの一つとして都心部に位置する立地条件があり,これを今後どのように活かしていくかが重要である。
著作物の権利関係について様々な問題があるが,後世の人々が映画フィルムを有効に活用することができるよう,権利関係を整理していく必要がある。また,国が担う業務がある以上,それに伴う人材の必要性についてもきちんと主張していくべきである。

5.今後の日程
次回以降の日程については,今後事務局で調整されることとなった。

以上

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