- 壁画表面の点検・調整
- 着手前に壁面の状況の詳細な調査記録を行う(写真1、写真2)。
- 木の根などの表面付着物を可能な限り除去する
- 漆喰層の状態に応じて水分の調整を行う。
- 絵の具層の状態を観察し、必要があれば、剥落止めを行う。
- 表打ち
- HPCをあらかじめ塗布したレーヨン紙を用いて行う(写真3、写真4)。
- 観察期間
- HPCが十分安定して粘着性を発揮していることを確認する。(壁面状態により2〜7日間)
- 取り外し
- HPC付レーヨン紙・ゲルシート・ポリエステル綿・PP段ボールにより表打ちを行う。
- 写真5:
- PPシートを取り外す壁面と同じ形に切り抜く。
- 写真6:
- ポリエステル綿とPP段ボールを取り外し部分と同じ形に切り抜いたものを表打ちした壁面に貼り付ける。
- 写真7:
- 接着部分を切り離し、表打ちの重みにより壁面を取り外す。
- 写真8:
- はずした壁面は、PP段ボールにより受け止め、プラスティックトレーに納める。
- HPC付レーヨン紙・ゲルシート・ポリエステル綿・PP段ボールにより表打ちを行う。
- 裏面調整
- 裏面のカビ、木の根などを可能な限り除去する。周辺の点検を行い、必要に応じて補強処置を行う(写真9)。
- 裏打ち
- HPC付レーヨン紙・滅菌ガーゼなどにより裏打ちを行う(写真10、写真11)。
- 表打ちの除去
- 表打ちのPP段ボールやアクリル綿を除去してから、HPCシートをエタノールを用いて1層ずつ除去する(写真12、写真13)。
- 保存処置
- 壁面をPP段ボールにレーヨン紙のベルトなどで固定し、さらに、トレーに納め、周辺を固定する。
- トレーを透明PP板で蓋をし、酸素不透過フィルム製の袋に収める。この時、袋内を窒素で置換し、脱酸素剤とともに封入する(写真14)。
- 保管
- 20度に保った恒温室に保管する(写真15)。
- 写真1
- 写真2
- 写真3
- 写真4
- 写真5
- 写真6
- 写真7
- 写真8
- 写真9
- 写真10
- 写真11
- 写真12
- 写真13
- 写真14
- 写真15
このマークは本資料のうち、上記文書に付けられたものです。
上記写真等資料に付けられたものではありません。