資料3-1

資料 3-1

壁画の劣化原因に係る検討事項(議論のたたき台)

1.目的

 高松塚古墳壁画の発見以降,カビ等による壁面の汚れ,漆喰の劣化,白虎等の描線の薄れ等,壁画の劣化が進行し,古墳現地における壁画の保存が困難となったため,石室ごと壁画を取り出して修理を行う「解体修理方針」を決定し,平成19年8月までに石室の解体を終了した。今後,壁画が劣化した原因を科学的・学術的に調査・分析し,将来の保存・活用に役立てる知見を得る。

2.対象

 ここでいう「壁画」とは,基底材・支持体の役割を果たしている漆喰・石材(石室石材)を含む。 (壁画・・・色料・描線,漆喰,石材

3.調査手法

  • (1)壁画発見(昭和47年3月)以前の状況の推定
  • (2)壁画発見時前後の記録等の調査
  • (3)壁画発見以降,「解体修理方針」決定以前の保存管理に関する記録等の調査
  • (4)石室解体に伴って得られた知見の分析(発掘調査,石室解体等)
  • (5)取り出された壁画の調査

4.主な調査項目

  • (1) 生物被害
    • (1)微生物の同定,微生物相の調査
    • (2)カビ育成の条件(温度,水分,栄養,pH等)の変化
    • ○関与する項目
      • ・ 墳丘及び周辺環境の状態
      • ・ 保存施設の状態(空調機器,取合部の状態等を含む)
      • ・ 人の出入り,活動 等
  • (2) 白虎等の描線の褪色
    • (1)物理的要因
    • (2)化学的要因
    • (3)生物的要因
  • (3)管理体制・組織
              等

5.今後の予定

平成21年度に調査結果を取りまとめて公表

*本資料は高松塚古墳壁画劣化原因調査検討会(第1回)配布資料7を一部変更したものである。下線部が変更部分。

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