(2)美術館,博物館,図書館等の充実

美術館,博物館,図書館等が,優れた文化芸術の保存・継承,創造,交流,発信の拠点のみならず,地域の生涯学習活動,国際交流活動,ボランティア活動や観光等の拠点としても積極的に活用され,地域住民の文化芸術活動の場やコミュニケーション,感性教育,地域ブランドづくりの場としてその機能・役割を十分に発揮できるよう,次の施策を講ずる。

  • 我が国の美術館,博物館等が国際的に遜色のない活動を展開できるよう,企画展示技術の向上や文化財等の適切な保存管理の徹底を図るとともに,適切な事業評価に取り組む。また,地域の美術館,博物館等の館種や設置者の枠を超えた連携・協力を促進する。
  • 美術館,博物館等の質の高い活動を支える人材を確保するため,学芸員や教育普及等を担う専門職員の研修の充実を図る。また,美術館,博物館等の管理・運営や美術作品等の保存・修復,履歴の管理等を担う専門職員を養成するための研修の充実を図る。
  • 美術館,博物館等に対する指定管理者制度の導入に関し,ガイドラインを作成するなど,より安定的かつ継続的な活動が行えるよう留意する。
  • 登録美術品制度の活用を引き続き推進し,収蔵品の充実や安定した公開を図る。
  • 優れた文化財,美術作品等を積極的に保存・公開するため,所蔵品の目録(資料台帳)の整備を促すとともに,書誌情報やデジタル画像等のアーカイブ化を促進する。
  • 我が国の美術振興の中心的拠点として,国民の感性を育み,新しい芸術創造活動を推進するため,独立行政法人国立美術館の機能の充実を図る。
  • 我が国の文化財施策の一翼を担う機関として,国民の宝である文化財を収集・保存し,次世代へ適切に継承するため,独立行政法人国立文化財機構の機能の充実を図る。
  • 図書館が,資料や情報等の継続的な収集,調査研究への支援や資料の利用相談,時事情報の提供等の機能を充実させることにより,地域を支える情報拠点となるよう,先進事例の収集・情報提供や図書館の充実方策を提示するなどの支援を行う。
  • 地域や住民にとって役に立つ,魅力ある図書館づくりの核となる司書等の資質向上を図るため,研修等の充実を図る。
  • 各地域に所在する貴重な文化芸術資源の計画的・戦略的な保存・活用を図るため,博物館・図書館・公文書館(MLA)等の連携の促進に努める。
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