平成29年度NPO等による文化財建造物管理活用の自立支援モデル検討事業の採択

平成29年5月22日(月)~26日(金)の期間に提出された企画提案書の中から,平成29年度「NPO等による文化財建造物管理活用の自立支援モデル検討事業」として実施するものを採択しました。

1.審査状況

(1)応募総数:
16件
(2)採択数:
4件
(3)審査方法:
外部有識者で構成する「NPO等による文化財建造物管理活用の自立支援モデル検討委員会」による審査

2.採択された企画提案

(1)信託受益小口証券化と宿泊施設転用による歴史的住宅のリビングヘリテージ化

団体名:
一般社団法人 住宅遺産トラスト関西
検討領域:
〔1〕事業収支

(ア)空き家の管理活用(ウ)民有物件(民間資本)の管理活用(エ)営業利益・不動産管理

〔2〕人材確保

(ウ)経営者の掘起し(エ)受益者の啓発

〔3〕制度運用

(ア)建物・不動産に関する制度(イ)都市計画・地域振興に関する制度(ウ)税制・基金に関する制度

提案内容:
文化財建造物(近代建築)の持続可能な管理活用を図るには,所有権の安定と収益を生み出す仕組みが不可欠である。そのため,1.所有権安定のための信託受益権小口化による「不動産の共同取得」の手法を確立する。また2.収益創出のため,文化財建造物の宿泊事業(ブンパク)を検討する。また3.第1種低層住宅専用区域に多く立地する文化財住宅の用途制限を超えた転用の可能性を検討する。

(2)市街化調整区域における法制度ガイドブックの作成

団体名:
特定非営利活動法人 ひょうごヘリテージ機構H²O神戸
検討領域:
〔3〕制度運用

(ア)建物・不動産に関する制度(イ)都市計画・地域振興に関する制度(オ)古民家等の保存活用に際しての法制度ガイドブック

提案内容:
古民家等が存在する農村地域において,建造物を継承・保存・利活用していくためには,関係者が都市計画区域の市街地調整区域内に指定されていることによって発生する複雑な法規制や煩雑な手続きについて理解することが必要である。そのため,古民家の使用者や活用者,建築関係者など向けに,分かりやすいガイドブックを作成し周知する。

(3)金沢市における民間事業者による歴史的建築物活用の実態と自立への課題

団体名:
特定非営利活動法人 金澤町家研究会
検討領域:
〔1〕事業収支

(ウ)民有物件(民間資本)の管理活用

〔2〕人材確保

(ウ)経営者の掘起し

提案内容:
伝建地区の特定物件や,登録有形文化財をはじめとした約5,600件を数える「金澤町家」の古民家を対象として,民間資本を含めた各種の関連支援制度を利用して改修され利活用されている歴史的建造物の事例調査を行う。あわせて,これらの支援制度や空き町家バンクの取り組みが有効に機能しているかを検証するとともに,古民家の利活用者が自立して運営していくための制度上の課題や改善を提案する。

(4)地域コミュニティによる文化財建造物の空き家利活用の仕組み検討事業

団体名:
特定非営利活動法人 くらしまち継承機構
検討領域:
〔1〕事業収支

(ア)空き家の管理活用(ウ)民有物件(民間資本)の管理活用

〔3〕制度運用

(ア)建物・不動産に関する制度

提案内容:
空き家問題を地域全体の解消課題と捉え,所有者・自治会・当該NPO法人で構成する「空き家対策検討会」を組織化し,ひとの繋がりが強い由比地区の強みを生かした地域ぐるみの活動(ユイ方式)により,地域における文化財建造物の自立的な管理活用の道筋をつけるとともに,地域の潜在的な資源(文化財建造物)を人々の絆(地域コミュニティ)により,地域コミュニティが再生する相乗効果を生み出すモデルを示すことができる。
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