はじめに
このページには、他人の著作物を利用したい場合の考え方や、著作権者等が見つからない場合の裁定制度等に関する情報をまとめています。
他人の著作物を利用したいときの著作権の考え方のフローは、以下のとおりです。なお、実際の利用に当たっては、著作者人格権や肖像権その他の権利、法令、利用条件等についても確認が必要となる場合があります。
以下では、フロー図の①~⑤のそれぞれについて解説します。
他人の著作物を利用したいときの著作権の考え方のフロー
① 著作物に当たるか?
まず、利用したい作品が著作物に当たるかどうかを確認します。単なる事実やデータ、アイデア、ありふれた表現など、著作権法上の「著作物」に当たらない場合は、著作権者等の許諾なく利用することができます。
② 保護対象となる著作物か?
次に、利用したい著作物が保護対象となる著作物かどうかを確認します。例えば、法令、国・地方公共団体等の通達、裁判所の判決等著作権の保護対象とならないものは、著作権者等の許諾なく利用することができます。
③ 保護期間が満了しているか?
第三に、保護期間が満了しているかどうかを確認します。著作権の保護期間は原則として著作者の死後70年までであり、保護期間が満了した著作物は、著作権者の許諾なく利用することができます。
④ 権利制限規定に該当するか?
第四に、権利制限規定に該当するかどうかを確認します。「権利制限規定」とは、著作者の財産権を制限することで公正な利用を確保するため、著作権法第30条から第47条の7までに定められている規定です。この権利制限規定に該当する場合には、著作権者の許諾なく利用することができます。
⑤ 権利者が判明しているか?
上記①~④に当てはまらない場合、著作物を利用するためには、原則として権利者の許諾を得ることが必要となります。
権利者の許諾を得る上では、権利者及びその連絡先を探して特定することが必要です。文化庁では、権利者探索の効率化に資するための2つのシステムを運用しています。
※後述の「未管理著作物裁定制度」の利用申請においては、分野横断権利情報検索システムを活用して権利者の連絡先や意思表示を確認することが必要です。
他人の著作物等を利用したい人が、検索条件として著作物等の「分野」「種類」及び「利用方法」を選択することで、関連する情報を保有する団体等を検索できるシステム。
個人クリエイター等が自らの作品情報や著作者等情報、連絡先、利用可否に関する意思等を登録することで、その作品を利用したい人が個人クリエイター等の意思を確認でき、許諾交渉のための連絡を取ることができるシステム。
しかし、実際には権利者探索を行ったとしても、権利者が誰か分からなかったり、連絡先が分からなかったりするために、許諾を得ることが難しいことがあります。そのような場合には、以下のとおり、文化庁長官の裁定を受け、通常の使用料額に相当する額の補償金を支払うことにより、著作物を著作権者等の許諾なく利用することができる制度があります。
裁定制度等について
(1)著作権者不明等の場合の裁定制度
著作権者不明等の場合の裁定制度は、権利者やその連絡先が不明な場合に、申請者が著作権者等と連絡するための措置等をとり、文化庁長官の裁定を受けて補償金を支払うことで、著作権者等の許諾なく著作物を利用できる制度です。
(2)未管理著作物裁定制度
未管理著作物裁定制度は、「著作物等をこのように使ってほしい」、「使ってほしくない」といった、著作物等の利用可否に関する著作権者等の意思が確認できない場合に、文化庁長官の裁定を受け、補償金を支払うことにより、最長3年間、著作権者等の許諾なく著作物を利用することができる制度です。
詳しくは以下のページをご覧ください。
(3)その他
その他、著作物の放送等に係る協議不調の場合の裁定制度や、著作権等に関する紛争が生じた際のあっせん制度等については、詳しくは以下のページをご覧ください。
•著作権の紛争処理について(紛争解決あっせん制度)
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