著作権者不明等の場合の裁定制度についてよくある質問

目次

Q1.外国人が権利者であっても裁定を受けることはできますか。また,日本の著作物を海外で利用する場合に裁定を受けることはできますか。

A1.外国人の著作物等であっても,著作物等の利用が日本国内で行われるのであれば,権利者が日本人である場合と同様の手続きを行う必要があり,その際に,相当な努力を払っても権利者と連絡することができない場合には,裁定を受けることも可能です。

ただし,権利者が海外在住のため連絡がとりにくいこと,権利者との交渉に手間がかかること等といった事情は,「権利者と連絡を取ることができない場合」 とは認められない点に御留意ください。

また,権利者の捜索に当たっては,海外の情報をより得られやすい検索サイト(例:Google.com)を利用するなど,権利者の捜索に資する方法を選択するようにしてください。

一方,日本の著作物を海外で利用する場合には,現地の法律に従って権利処理をしてください。日本の裁定制度では日本国内で行われる行為についてのみ裁定をすることが可能です。

Q2.裁定の申請を行うまでに,どのような作業を行う必要がありますか。

A2.裁定の申請を行うまでに行うべき作業は2点あります。

第1に,権利者の情報(住所や電話番号,メールアドレス,著作権継承者の氏名)を収集すること,(裁定の手引き(754KB)7ページ~)

第2に,その権利者情報に基づいて,権利者と連絡するための措置をとることです。(裁定の手引き(754KB)12ページ~)

この作業は,申請書の作成において,重要な作業ですので,裁定の申請を行うことを決めた段階でまず「裁定の手引き」の該当箇所をお読みいただいた上で,文化庁担当者に事前相談されることをお勧めいたします。

Q3.販売を予定しているCDに収録する数曲の楽曲について,権利者が不明です。申請は1曲ごとに行う必要がありますか。

A3.申請は,著作物等の単位ではなく,複数の著作物等をまとめて申請していただくことができます。著作物の利用開始時期が同じであれば,一度に申請できる著作物等の数にについて,特段の上限はございません。

お問合せのケースのように,販売予定のCDに関して複数の不明権利者が存在する場合,まとめて1件として申請していただくことが可能です。また,CD販売とインターネット配信等のように,複数の利用方法について,まとめて1件として申請していただくことも可能です。

Q4.裁定申請に当たり,利用する数量や年数を定める必要がありますか。

A4.使用料に相当する補償金の金額を算出するために必要となりますので,利用する数量,利用期間等について,申請者の希望する具体的な内容を定めていただく必要があります。ただし,申請できる数量や期間について,特段の上限はありません。

なお,書籍の復刊や電子書籍のインターネット配信において,販売数の見込みが十分に立たない場合は,当初の印刷数や配信期間を少なく設定しておき,売行き等に応じて,後から増刷や配信期間の延長を行うというように,利用の数量や期間を区切り,複数回に分けて利用を行う旨の申請を行うことも可能です。この場合,利用の数量や期間ごとに補償金を追加供託して利用することができます。

なお,裁定を受け,補償金の供託を行った後は,裁定に係る著作物等の利用を当初の予定通り行わなかったとしても,供託済みの補償金の取戻しを行うことはできませんので,利用する数量や期間を定める際には御注意ください。

Q5.電子書籍のインターネット配信を考えているのですが,当初3年間の配信を予定しています。更に,3年間配信期間を延長する場合には,再度裁定を受ける必要がありますか。

A5.当初から配信期間の延長の可能性がある場合は,その旨も含めて申請を行い,裁定を受けることも可能です。この場合,再度裁定申請を行う必要ありません。(ただし,裁定を申請する際に,当初3年間の配信のみについて裁定を受けた場合は,配信期間を延長する場合には,再度,裁定申請を行う必要があります。)

なお,これは,例えば,重版をする可能性のある書籍の場合も同じであり,その可能性がある場合には,あらかじめ,重版も含めた申請を行うことができます。

Q6. 裁定に係る費用はどれくらいですか?

A6.裁定を受けるためには,以下の3種類の費用がかかります。

費用の種類 金額 支払等の方法
申請手数料 6,900円(申請1件あたり) 相当金額の収入印紙を申請書に貼付
広告掲載料 8,100円(※)~
※CRICのウェブサイト掲載料
広告掲載元へのお支払
補償金(担保金) 著作物・利用方法によって異なります 文化庁からの通知に基づき,法務局へ供託

・申請手数料

原則として手数料(1申請当たり6,900円)の納入が必要です。手数料の納入は申請書に収入印紙を貼付する方法で行っていただきます。

・広告掲載料

申請者は,以下の2種類の方法のいずれかを選択し,権利者情報の提供を求める必要があります。掲載手続きについて詳しくは各広告掲載先にお問い合わせください。

  • 1.時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙へ掲載すること。掲載料は,掲載先の新聞や広告の大きさによって異なります。
  • 2.公益社団法人著作権情報センター(CRIC)のウェブサイトに7日以上の期間継続して掲載すること。掲載料は,1件8,100円です。

・補償金(担保金)

申請者は,文化庁長官の裁定を受け,通常の使用料額に相当する補償金(申請中利用の場合は担保金)を供託することにより,適法に利用することができます。補償金(補償金)の額は,著作物の種類や利用方法によって異なります。申請者様御自身で,補償金額を算定し,その根拠とともに御申請いただきます。

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