文化庁主催海外展「花鳥風月-屏風・襖にみる日本の自然-」(於イタリア)の開催

文化庁は,平成29年10月から平成30年1月にかけて,イタリア共和国フィレンツェ市のウフィツィ美術館において「花鳥風月(かちょうふうげつ)屏風(びょうぶ)(ふすま)にみる日本の自然―」を開催します。

「花鳥風月-屏風・襖にみる日本の自然-」ポスター

1.目的

文化庁主催の海外展は,国宝や重要文化財などの日本の優れた文化財を海外で発信し,外国の方々への日本文化理解増進とともに,国内外の美術館・博物館等と協力して展覧会を開催することを通じて,共同研究や交流等の成果を発表し,海外との橋渡しとなる日本の学芸員の資質向上と海外における日本美術研究の推進に資することを目的として実施しています。

2.概要

  1. (1)日本の絵画芸術を特徴付ける「屏風」という形式に注目し,室町,桃山,江戸時代を通じて展開する主として山水画(さんすいが)花鳥画(かちょうが)といった画題によって表現される日本の自然観を理解していただくものです。長谷川(はせがわ)(とう)(はく)俵屋(たわらや)宗達(そうたつ)などの水墨(すいぼく)(きん)(ぺき)の屏風が出品されます。
  2. (2)ミラノ大学で長年日本美術を研究しているロッセッラ・メネガッツォ教授の研究成果を踏まえ,実施されるものです。また,同館で日本美術が展示されるのは1967年の「初期(しょき)肉筆(にくひつ)浮世絵展(うきよえてん)」以来半世紀ぶりで,日本の屏風が同館で初めて展示される貴重な機会。
  3. (3)出展される国宝・重要文化財など39件は,相国寺(しょうこくじ)妙心寺(みょうしんじ)天野山金剛寺(あまのさんこんごうじ)などの寺院,東京国立博物館,京都国立博物館,大阪市立美術館などの美術館・博物館からの出品。多彩な様式で描かれた屏風作品の優品を,イタリア・ウフィツィ美術館において一堂にし,日本の絵画芸術の多様性を同国のみなさんに御紹介するものです。

3.主催・特別協力・キュレーション

主催:
ウフィツィ美術館,文化庁
特別協力:
モンドモストレ社
キュレーション:
ロッセッラ・メネガッツォ(ミラノ大学教授)

4.会期・会場

開会式:
平成29年10月2日(月)
一般公開:
平成29年10月3日(火)~平成30年1月7日(日)
会場:
ウフィツィ美術館(イタリア共和国・フィレンツェ市)

5.出品件数

39件。出品作品の詳細は別紙のとおり。

  • 重要文化財紙本墨画猿猴竹林図(しほんぼくがえんこうちくりんず)右隻長谷川等伯
    相国寺蔵

  • 重要文化財瀟湘八景図(しょうしょうはっけいず)右隻相阿弥(そうあみ)妙心寺蔵

  • 花車図(はなぐるまず)狩野派(かのうは)真正極楽寺蔵(しんしょうごくらくじぞう)

(参考:屏風とは)

屏風は紙で作られた蝶番(ちょうつがい)によって折り畳み(おりたたみ)が可能なため,大画面でありながら移動が容易であり,様々な場面で用いられてきました。色彩豊かな伝統的やまと絵や,中国からの影響による水墨画(すいぼくが)など,屏風に描かれた絵画は,日本の絵画様式を通覧するだけでなく,日本の生活文化や儀礼空間(ぎれいくうかん)を理解する上でも有効な形体といえます。

別紙

「花鳥風月-屏風・襖にみる日本の自然-」において出品される作品の一覧です。

<担当>文化庁文化財部美術学芸課

課長
圓入由美(内線2884)
国際文化財交流協力官
樋口理央(内線2885/運営)
主任文化財調査官
朝賀(内線2890/企画)
評価企画係長
山口俊浩(内線3168/事務)

電話:03-5253-4111(代表)

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