あなたのところは備えてますか,書類,帳簿類。

Aさん: 最近ある県で宗教法人を訪問して,「○○県庁から依頼を受けました。」といって,「法人の解散,再興手続を代行します。」とか,「法人規則を見せてください。それから,役員の就任状況等を聞かせてください。」という行政の名をかたった業者があったそうです。
Bさん: へー,そんなことあるんですか。
Aさん: そうです。こういうときは,ほんとうにそうかどうか所轄庁に電話で確認してみる必要がありますね。
Bさん: 念のため,そうしたほうがいいですね。だけど,なぜ,そんなことをするんでしょう。
Aさん: 書類の管理がルーズな場合,その書類を手に入れた第三者が,法人そのものを他に移転させたり,代表役員に就任したりすることがあるようです。そして,このような事件に巻き込まれると,元に戻すのに裁判に訴えるなどなかなか大変になります。
Bさん: 全くせちがらい世の中になってきましたね。自分の身は,自分で守らなくっちゃ。


宗教法人は,管理運営を行うに当たり,法人の状況を的確に把握するため,必要な書類,帳簿を常に備え付け,その保管には万全の注意を払う必要があります。また,宗教法人法に定められた備付け書類等は,信者その他の利害関係人の閲覧請求権の対象になりますし,その一部の写しは毎年所轄庁に提出する必要があります。


  宗教法人の事務所には,常に,次の書類,帳簿を備え付けておくことが義務づけられています。

(1)規則,認証書

  宗教法人の運営は,常に規則の定めるところに従って行なわれなければなりませんので,所轄庁の認証を受けた「規則」とそれを証明する「認証書」を備え付けておき,規則による法人運営の適法性が常時確認できる状態にしておく必要があります。

(2)役員名簿

  宗教法人の運営は,責任役員等の役員により行なわれるものです。常時,現在の役員が誰であるかを把握できるように「役員名簿」等を整備しておく必要があります。

(3)財産目録

(4)収支計算書

  一定の条件を満たす場合には,当分の間,収支計算書を作成しないことができます。

(5)貸借対照表(作成している場合)

(6)境内建物(財産目録に記載されているものを除く。)に関する書類

(7)責任役員会等の議事録

  宗教法人の意思は,責任役員会で決定されるので,後日の証拠資料として会議の経過と決定した事項を記録として残しておく必要があります。責任役員会以外の規則で定める機関(総代会など)の会議内容についても同様です。

(8)事務処理簿

  宗教法人の管理運営に関する事務を処理した経過を簡潔に記録しておき,後日の参考とするため「事務処理簿」を備えておく必要があります。

(9)事業を行う場合には,その事業に関する書類

※ その他の書類,帳簿

  以上のほか,宗教法人法上は義務づけられてはいませんが,「規則の施行細則」,「法人の登記事項証明書」,「信者名簿」等の書類,帳簿を備え付けておくことが望まれます。

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