平成19年度「国語に関する世論調査」の結果について

文化庁

 文化庁では,国語施策の参考とするため,平成7年度から毎年「国語に関する世論調査」を実施している。
 平成19年度は,ほかの人の言葉遣いが気になるか,国語力向上のための課題は何か,また,外国人とのコミュニケーション,外来語・外国語などのカタカナ語使用についてどう感じるかなどを中心に,国語に関する一般の人々の意識を調査した。また,毎年取り上げている,慣用句等の言い方や,その意味についても調査を実施した。

Ⅰ.調査目的・方法等

調査目的 言葉遣いや国語力についての考え,外国人とのコミュニケーションやカタカナ語使用についての意識,また,慣用句等の意味の理解や使用の現状について調査し,国語施策を進める上での参考とする。
調査対象 全国16歳以上の男女
調査時期 平成20年3月1日~3月20日
調査方法 個別面接調査
回収結果 調査対象総数 3,445人
有効回収数(率) 1,975人(57.3%)

Ⅱ.調査結果の概要

1.ほかの人の言葉遣いが気になるか

どの程度気になるか <問1> (P.3*)
―「気になる」は,全体で見ると7割を超え,40代では8割を超える ―

*報告書のページを表す。

〔全体〕
 ふだん,ほかの人の言葉遣いなどが気になるか,それとも,気にならないかを尋ねた。
 「非常に気になる」と「ある程度気になる」を合わせた「気になる(計)」は71.0%,「全く気にならない」と「余り気にならない」を合わせた「気にならない(計)」は28.9%となっている。

気になる(計) 気にならない(計) 分からない
71.0% 28.9%  0.2%
非常に気になる
14.4%
ある程度気になる
56.6%
余り気にならない
23.2%
全く気にならない
 5.6%

〔性別〕
 性別に見ると,以下のとおり。
 「気になる(計)」は,女性の方が男性より約8ポイント高く,74.6%となっている。

  非常に
気になる
ある程度
気になる
気になる
(計)
余り
気にならない
全く
気にならない
気にならない
(計)
分からない
男性 14.3% 52.5% 66.8% 27.6%  5.6% 33.2%
女性 14.5% 60.1% 74.6% 19.5%  5.6% 25.1%  0.3%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると,以下のとおり。
 「気になる(計)」は,16~19歳,60歳以上では6割強であるが,30代~50代では8割前後である。

  非常に
気になる
ある程度
気になる
気になる
(計)
余り
気にならない
全く
気にならない
気にならない
(計)
分からない
16~19歳  7.5% 61.3% 68.8% 25.0%  6.3% 31.3%
20代 13.6% 57.6% 71.2% 26.0%  2.8% 28.8%
30代 13.5% 65.7% 79.2% 17.2%  3.6% 20.8%
40代 13.7% 67.0% 80.7% 16.7%  2.6% 19.3%
50代 18.7% 58.6% 77.3% 18.1%  4.5% 22.7%
60歳以上 13.9% 47.8% 61.7% 29.4%  8.5% 38.0%  0.4%

2.国語が乱れていると思うか

今の国語は乱れていると思うか,乱れていないと思うか <問2>(P.5)
― 全体で約8割が乱れていると思っている。特に30代~50代で高い―

〔全体・性別・過去の調査との比較〕
 ふだんの生活の中で接している言葉から考えて,今の国語は乱れていると思うか,それとも,乱れていないと思うかを尋ねた。
 「非常に乱れている」と「ある程度乱れている」を合わせた「乱れていると思う(計)」は8割弱,「全く乱れていない」と「余り乱れていない」を合わせた「乱れていないと思う(計)」は16%となっている。最近の過去調査の結果(平成14年度調査。「現在使われている言葉は乱れていると思いますか」と尋ねた)と比較すると,「乱れている(計)」「乱れていない(計)」の割合にはほとんど変化がないが,「非常に乱れている」と答えた人が減っている。

乱れていると思う(計) 乱れていないと思う(計) 分からない
79.5% 【80.4%】 16.2% 【17.0%】 4.3%
非常に乱れている
20.2%
ある程度乱れている
59.3%
余り乱れていない
15.1%
全く乱れていない
 1.1%
【24.4%】 【56.0%】 【15.8%】 【 1.2%】 【 2.5%】

【 】内は平成14年度調査

 なお,他の過去調査での類似の質問において,国語や言葉遣いが「乱れていると思う」と答えた人の割合は以下のとおり。問いについては簡略に示している。

昭和52年度「ことばづかいが乱れてきているという意見」について 「そう思う」69.2%
平成 4年度「今の国語は乱れていると思うか」について 「思う(計)」74.8%
平成 7年度「今の言葉は乱れている」について 「そう思う」73.6%  
平成11年度「今の国語は乱れていると思うか」について 「思う(計)」85.8%  
平成12年度「言葉遣いが乱れていると感じることがあるか」について 「ある(計)」88.9%  

※ 内閣総理大臣官房広報室による世論調査

〔性別〕
 性別に見ると,以下のとおり。
 男女ともに「乱れていると思う(計)」は高く,約8割となっている。

  非常に
乱れている
ある程度
乱れている
乱れている
と思う(計)
余り
乱れていない
全く
乱れていない
乱れていない
と思う(計)
分からない
男性 18.9% 58.9% 77.7% 17.4%  1.0% 18.4%  3.8%
女性 21.4% 59.6% 81.0% 13.2%  1.1% 14.3%  4.7%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると,以下のとおり。
 「乱れていると思う(計)」は,すべての年齢層を通して割合が高い。16~19歳,60歳以上では7割台前半であるが,30代~40代では8割台半ばから後半となっている。

  非常に
乱れている
ある程度
乱れている
乱れている
と思う(計)
余り
乱れていない
全く
乱れていない
乱れていない
と思う(計)
分からない
16~19歳 13.8% 57.5% 71.3% 25.0%  2.5% 27.5%  1.3%
20代 15.3% 63.3% 78.5% 17.5%  1.1% 18.6%  2.8%
30代 13.9% 71.9% 85.8% 13.1% 13.1%  1.1%
40代 21.6% 66.3% 87.9% 10.8%  0.7% 11.4%  0.7%
50代 26.9% 56.4% 83.3% 13.3%  0.6% 13.9%  2.8%
60歳以上 20.6% 52.7% 73.4% 16.8%  1.7% 18.5%  8.2%
どのような点で乱れていると思うか<問2付問1> (P.5)
― 「敬語の使い方」がトップ。女性は「若者言葉」,男性は「あいさつ言葉」の乱れを感じる人が多い―

〔全体・過去の調査との比較〕

グラフ

 今の国語は「非常に乱れていると思う」「ある程度乱れていると思う」と答えた人たち(=「乱れていると思う(計)」)に,どのような点で乱れていると思うかを尋ねた(選択肢の中から三つまで回答)。結果は左のとおり。過去の調査結果(平成14年度調査)を併せてグラフ化し比較した。
 半数を超える人が「敬語の使い方」と「若者言葉」を選択した。選択肢に変更があったことに留意しながら(※),平成14年度調査の結果と比較してみると,「敬語」「若者言葉」の2項目を選んだ人の割合が他の選択肢よりも高く,半数を超えている点で共通している。
 「乱れている」点として挙げた人の割合が特に増えている項目として,「敬語の使い方」(11ポイント),「新語・流行語の多用」(17ポイント),「外来語・外国語の多用」(11ポイント)がある。割合が減った唯一の項目は「発音やアクセント」であった。 (※平成14年度調査では「言葉遣い」(67.3%)という選択肢があった。)

〔性別〕

グラフ

 性別に上位3項目を見ると,右のグラフのとおり。
 「敬語の使い方」を挙げた人の割合は男女の間でそれほど差がない。一方,「若者言葉」が乱れていると思う人の割合は女性の方が10ポイント高く,「あいさつ言葉」が乱れていると思う人の割合は男性の方が8ポイント高いという結果になった。
 その他,4位以下の各項目については,男女の間にほとんど差は見られない。

〔年齢別〕

グラフ

 年齢別に上位2項目を見ると,左のグラフのとおり。
 乱れている点として「敬語の使い方」を挙げた人は20代~40代にかけて高く,60歳以上では56.9%と全体より10ポイント以上低い。「若者言葉」を挙げた人は40代以上で高い。特に40代では68.0%となっており,他の年代に比べて高い。

 乱れていないと思う理由<問2付問2> (P.5)
―「言葉は時代によって変わるものだと思うから」が増加し,トップに―

〔全体・過去の調査との比較〕

グラフ

 ふだんの生活の中で接している言葉から考えて,今の国語は「全く乱れていないと思う」「余り乱れていないと思う」と答えた人たち(=「乱れていないと思う(計)」)に,どのような理由から乱れていないと思うのかを尋ねた(選択肢の中から一つ回答)。結果は左のグラフのとおり。過去の調査結果(平成14年度調査)を併せてグラフ化し比較した。
 「乱れていない」と思う人たちのうち「言葉は時代によって変わるものだと思うから」という理由を選んだ人が,平成14年度より9ポイント増加し,今回の調査では最も多かった。一方,平成14年度調査で最も多く選択されていた「多少の乱れがあっても,根本的には変わっていないと思うから」は9ポイント減少している。

3.これからの言葉遣いの在り方

これからの時代の言葉遣いはどうあるべきか<問3>(P.10)
―「相手への気配りを表すものであるべき」が14ポイント増加―

〔全体・性別〕
 これからの時代の言葉遣いはどうあるべきだと思うかを尋ねた(選択肢の中から二つまで回答)。結果は以下のとおり。
 「相手への気配りを表すものであるべきだ」と「話す人の気持ちを,分かりやすく飾らずに伝えるべきものであるべきだ」が共に5割を超える結果となった。
 性別に見ると,「相手への気配りを表すものであるべきだ」については女性が男性より5ポイント高くなっており,一方,「話す人の主張を論理的に伝えるべきものであるべきだ」については,男性が女性より7ポイント高い結果となっている。

  全体 括弧 男性 女性 括弧
・相手への気配りを表すものであるべきだ 56.5% 53.6% 59.0%
・話す人の気持ちを,分かりやすく飾らずに伝えるものであるべきだ 52.5% 54.1% 51.2%
・人間関係を滑らかにするものであるべきだ 41.6% 40.5% 42.6%
・話す人の主張を論理的に伝えるものであるべきだ 18.0% 21.9% 14.6%
・話す人の品の良さを表すものであるべきだ 13.2% 12.7% 13.5%
・分からない  2.3%  1.5%  2.9%

〔過去の調査との比較〕

グラフ

 上位3項目について過去の調査(平成9年度調査)の結果と比較した。
 「相手への気配りを表すものであるべきだ」が14ポイント増加し今回の調査では最も多く選択された。一方,平成9年度に最も多かった「話す人の気持ちを,分かりやすく飾らずに伝えるべきものであるべきだ」は11ポイント減少している。

〔年齢別〕

グラフ

 上位4項目について年齢別に見ると左のグラフのとおり。  「話す人の気持ちを,分かりやすく飾らずに伝えるべきものであるべきだ」は50代以上で高くなっている。また,「話す人の主張を論理的に伝えるものであるべきだ」は他の年代に比べて20代以下で20%半ばから後半と高くなっている。

4.家庭での言葉のしつけ

子供のころに,家庭で言葉遣いについて注意されたかどうか<問4>(P.12)
― 50代以上は他の年代に比べて「注意された」の割合が低い―

〔全体〕
 小さい時から小学生ぐらいまでのころに,家庭で言葉遣いについて注意されたかどうかを尋ねた。「注意された」と答えた人は6割弱となっている。

注意された(計) 注意されなかった(計) 分からない
59.7% 39.3%  0.9%
よく注意された
24.2%
時々注意された
35.6%
余り注意されなかった
29.4%
全く注意されなかった
 9.9%

〔年齢別〕

グラフ

 年齢別に見ると右のグラフのとおり。
 「注意された」は30代から40代にかけて,7割を超え高くなっている。一方,50代では「注意された」が6割を切り,60代ではほぼ5割まで下がっている。「注意されなかった」を選んだ人の割合は50代で4割を超え,60代では5割近くになっている。

言葉遣いを注意したのはだれか<問4小問>(P.12)
― 母親が63%でトップ。一方,父親は26% ―

グラフ

グラフ

〔過去の調査との比較〕
 子供のころに,家庭で言葉遣いを「よく注意された」「時々注意された」と答えた人たち(=「注意された(計)」)に,主にだれから注意されたかを尋ねた。上位2項目の結果に過去の調査結果(平成12年度調査)を併せてグラフ化し比較した。
 注意した人として最も多く選択された「母親」を挙げた人は63.4%,続いて,「父親」を選んだ人は25.6%となっている。
[年齢別]
 年齢別に見ると左のグラフのとおり。50代以上では母親の割合は5割台と他の年代より低く,一方,父親の割合は3割前後と,他の年代より高くなっている。

家庭で受けた言葉のしつけについて,現在どう思っているか<問5> (P.16)
―「適切にしつけられた」が60% ―

〔全体・過去の調査との比較〕
 家庭で受けた言葉のしつけについて,現在どう思っているかを尋ねた。結果は以下のとおり。過去の調査(平成12年度調査)の結果を併せて示した。
 適切にしつけられたと考えている人が,平成12年度調査よりも6ポイント増加して,59.7%と最も高くなっている。一方で,「特に何も思わない」は8ポイント減っている。

  平成19年度調査 平成12年度調査
・適切にしつけられたと思う 59.7% 53.5%
・もっときちんとしつけてくれれば良かったと思う 17.5% 14.9%
・厳しくしつけられ過ぎたと思う  3.4%  3.7%
・その他  0.4%  -
・特に何も思わない 18.5% 26.3%
・分からない  0.5%  1.6%

[年齢別]
 年代別に自分が家庭で受けた言葉のしつけについてどう思っているかを見た。結果は右のグラフのとおり。
 20~40代にかけては「適切にしつけられたと思う」と答えた人の割合が他の年代に比べて高く,特に30代では71.2%と全体を12ポイント上回っている。50代では「もっときちんとしつけてくれれば良かった」が,他の年代に比べて高い。「厳しくしつけられ過ぎた」という人の割合は各年代を通して低いが,16~19歳と60歳以上では,他の年代に比べて高くなっている。

グラフ

5.中学生・高校生の言葉遣いの乱れ

 周りにいる中高生の話を聞いて,言葉遣いが乱れていると感じることがあるか<問6>(P.18)
― 全体では,「ある(計)」が8割弱―

〔全体・性別〕
 周りにいる中学生や高校生の話を聞いて,言葉遣いが乱れていると感じることがあるかどうかを尋ね た。79.1%の人が感じることがあると答えた。男女間の差は余りないが,「よくある」で女性が3ポイ ント高い。

ある(計) ない(計) 分からない
79.1% 15.6% 5.2%
よくある
34.5%
時々ある
44.6%
余りない
13.2%
全くない
2.4%
  よくある 時々ある ある(計) 余りない 全ない ない(計) 分からない
男性 32.9% 46.9% 79.8% 12.4% 2.7% 15.1% 5.0%
女性 35.9% 42.6% 78.6% 13.9% 2.2% 16.1% 5.4%

 どんな言葉遣いをしているときに,乱れていると感じるか<問6付問> (P.18)
―「若者言葉を使っているとき」が過去の調査より18ポイント増加し,5割を超えてトップ―

〔全体・過去の調査との比較〕
 中学生や高校生の話を聞いて,言葉遣いが乱れていると感じることが「よくある」「時々ある」と答えた人たち(=「ある(計)」)に,どんな言葉遣いをしているときに乱れていると感じるかを尋ねた。(選択肢の中から幾つでも選んで回答)。結果は以下のとおり。
 半数を超える人が「若者言葉を使っているとき」を選択した。過去の調査結果(平成12年度調査)と比較してみると,「若者言葉を使っているとき」が18ポイント増加している一方で,前回選択された割合が最も大きかった「ものの言い方が乱暴なとき」は8ポイント減少している。

  平成19年度調査 平成12年度調査
・若者言葉を使っているとき 51.6% 33.7%
・ものの言い方が乱暴なとき 47.2% 54.8%
・あいさつをきちんとしないとき 45.2% 42.7%
・汚い言葉を使っているとき 43.0% 45.1%
・人を傷つける言葉を使っているとき 41.8% 34.7%
・おかしなアクセントやイントネーションで    
話しているとき 34.0% 32.4%
・敬語を間違えて使っているとき 33.6% 25.9%
・ものの言い方がだらしないとき 32.9% 38.4%
・流行語を多く使っているとき 32.8% 32.4%

〔性別〕  性別に上位5項目を見ると,右のグラフのとおり。  四つの項目で女性の方が男性よりも高い結果となっている。特に,「ものの言い方が乱暴なとき」「汚い言葉を使っているとき」「人を傷つける言葉を使っているとき」の三つの項目では,10ポイント以上高くなっている。

グラフ

6.子供の言葉遣い

乱暴で聞き苦しい言葉遣いをする子供に注意を与えるべき立場かどうか<問7>(P.23)
― 「父親・母親」が98%で最多。「担任の先生」「担任以外の先生」が続く―

〔全体・過去の調査との比較〕
 近くにいる小学生が友達に対して乱暴で聞き苦しい言葉遣いをしているとき,その子と様々な関係にある人が注意を与えるべきだと思うかどうかをそれぞれ尋ねた。「注意を与えるべき」と回答された割合は以下のとおり。過去の調査結果(平成12年度調査)を併せて示した。
 全体の順位は平成12年度調査と全く変わっていない。上位3項目で「注意すべきだ」を選んだ人の割合は平成12年度より増えている。

  平成19年度調査 平成12年度調査
・父親・母親・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 97.7% 95.5%
・学級担任の先生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 93.4% 90.2%
・その子の学校の,学級担任以外の先生・・・・・ 85.8% 83.3%
・祖父・祖母・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79.3% 79.5%
・兄・姉・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66.3% 70.3%
・おじ・おば・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61.4% 61.3%
・その子を知っている近所の大人・・・・・・・・・・・ 56.7% 55.6%
・友達・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 46.7% 53.2%
・弟・妹・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34.6% 41.5%
・その子を知らない通り掛かりの大人・・・・・・・・ 22.7% 26.0%

子供の言葉遣いに与える影響が大きい人やものはどれか<問8>(P.28)
―「テレビ」が86%で最多。「母親」「父親」が続く。教員や保育士は35% ―

〔全体・過去の調査との比較〕
 子供の言葉遣いに与える影響が大きい人やものはどれだと思うかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。結果は以下のとおり。過去の調査結果(平成12年度調査)を併せて示した。
 最も多く選ばれたのは平成12年度調査と同じく「テレビ」(85.8%)。順位など,平成12年度から大きな変化は見られないが,「母親」は6ポイント,「父親」は8ポイント,「ゲーム機」は11ポイント増加している。

  平成19年度調査 平成12年度調査
・テレビ 85.8% 83.4%
・母親 73.9% 67.8%
・父親 69.3% 61.6%
・友達 63.8% 62.5%
・漫画 45.5% 44.6%
・ゲーム機(テレビゲーム・携帯型ゲーム) 45.2% 34.1%
・兄弟姉妹 39.1% 33.2%
・学校や幼稚園・保育所の教員や保育士 35.1% 29.8%
・子供向けの本や雑誌 30.9% 26.0%
・祖父母 29.0% 21.4%
・インターネット 27.7% (選択肢なし)
・携帯電話での通話 26.3% (選択肢なし)
・ラジオ 14.8% 13.8%
・地域の大人 14.3% 11.6%
・国語の教科書  9.6%  7.1%

7.日本人の国語力についての課題

 日本人全般の国語力にはどのような課題があるか<問9> (P.31)
―「敬語等の知識」がトップ。「相手の立場や場面を認識する能力」が大幅増―

〔全体・過去の調査との比較〕
 日本人の国語力について,日本人全般においてどのような点に課題があると思うかを尋ねた(選択肢の中から三つまで回答)。過去の調査結果(平成14年度調査)を併せて示した。結果は以下のとおり。
 「敬語等の知識」と答えた人が最も多い。続いて,「他人の話を正確に聞く力」「相手の立場や場面を認識する能力」など,対人関係にかかわる課題を挙げる人の割合が高い。「相手の立場や場面を認識する能力」が大きく増加したのに対し,「考えをまとめて文章を構成する能力」は大きく減少している。

  平成19年度調査 平成14年度調査
・敬語等の知識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42.1% 35.3%
・他人の話を正確に聞く力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36.8% (選択肢なし)
・相手の立場や場面を認識する能力・・・・・・・・・・ 31.6% 11.5%
・説明したり発表したりする能力・・・・・・・・・・・・・・ 29.7% 33.1%
・漢字や仮名遣い等の文字や表記の知識・・・・・・ 28.0% 29.0%
・考えをまとめ文章を構成する能力・・・・・・・・・・・・ 22.7% 36.0%

自分自身の国語力にはどのような課題があるか<問10> (P.34)
― 実社会で求められる能力を重視。自信を持てない点に年代ごとの特徴がある―

〔全体・過去の調査との比較〕
 日本人の国語力について,回答者自身は,どのような点で自信を持てないかを尋ねた(選択肢の中から三つまで回答)。結果は以下のとおり。

  平成19年度調査 平成14年度調査
・説明したり発表したりする能力・・・・・・・・・・・・・・ 32.5% 30.6%
・考えをまとめ文章を構成する能力・・・・・・・・・・・ 29.8% 36.1%
・漢字や仮名遣い等の文字や表記の知識・・・・・ 29.1% 27.4%
・敬語等の知識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25.6% 21.9%
・語句や慣用句等の知識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18.9% 21.1%
・論理的に考える能力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17.7% 19.0%

〔年齢別〕
 年齢別に上位5項目と「自信を持てない点は特にない」を見ると右のグラフのとおり。国語について自分自身が自信を持てないと感じている点は,それぞれの年代で違っている。16~19歳では「漢字や仮名遣い等の文字や表記の知識」が,20代では「説明したり発表したりする能力」が,30代では「敬語等の知識」が,また,40代では「考えをまとめ文章を構成する能力」が,それぞれ各年代のトップになり,また,他の年代に比べて最も高くなっている。なお,60歳以上では,他のどの年代と比べても「敬語等の知識」が14ポイント以上低く。また,「自信を持てない点は特にない」(10.6%)が,7ポイント以上高くなっている。

グラフ

 国語力について,日本人全般の課題と個人の課題の比較<問9,問10>
― 日本人全般にはコミュニケーション能力にかかわる力を求めるが,
個人としては余り問題を感じていない―

〔問9と問10の比較〕
 「日本人全般の国語力についての課題」を尋ねた問9と,「自分自身の国語力について自信の持てない点」を尋ねた問10の結果を比較すると,左のグラフのとおり。
 日本人全般の課題上位3項目の「敬語等の知識」「他人の話を正確に聞く力」「相手の立場や場面を認識する能力」を,「自分自身が自信を持てない点」として挙げている人は少ない。「敬語等の知識」では17ポイント,「他人の話を正確に聞く力」では24ポイント,「相手の立場や場面を認識する能力」では21ポイントの差がある。

グラフ

 自分の国語力を向上させていくために,どのようなことをしたいと思うか<問11>(P.37)
―「もっと読書に親しむようにする」がトップ―

〔全体・過去の調査との比較〕
 今後,自分の国語力を向上させていくために,どのようなことをしたいかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。結果は以下のとおり。61.1%の人が「もっと読書に親しむようにする」を選択した。

  平成19年度調査 平成13年度調査
・もっと読書に親しむようにする 61.1% 67.6%
・できるだけまめに手紙や日記などを書くようにする 30.7% 32.5%
・手引書などを参考にして,正しい敬語や言葉遣いを心掛ける 30.0% 27.1%
・基準に従って文字や文章を書くようにする 22.0% 20.5%
・書道,俳句,短歌などに親しむようにする 13.4% 16.7%
・質の高い朗読や演劇に親しむようにする 12.8% 12.5%
・特にすることはない 12.8% 13.4%

〔性別〕
グラフ:自分の国語力を向上させていくために,どのようなことをしたいと思うか 性別での比較  選んだ人が多かった2項目と「特にすることはない」を男女別に見ると左のグラフのとおり。上位2項目を選んだ人の割合は,女性の方が男性より高く,1位の「もっと読書に親しむようにする」では6ポイント,2位の「できるだけまめに手紙や日記などを書くようにする」では8ポイント高くなっている。また,「特にすることはない」では,男性の方が6ポイント高い。

グラフ

〔年齢別〕
 年齢別に上位4項目を見ると右のグラフのとおり。「もっと読書に親しむようにする」を選択した人の割合が,どの年代でも最も多かった。ただし,16~19歳から40代までが7割以上であるのに対して,50代では63.7%と6割台になり,60歳以上では49.2%と5割を切っている。
 「できるだけまめに手紙や日記を書くようにする」は,16~19歳と20代で他の年代より低くなっている。「手引書などを参考にして,正しい敬語や言葉遣いを心掛ける」は,20代で他の年代より高い。また,「基準に従って文字や文章を書くようにする」は16~19歳で高くなっている。

グラフ

国語力向上のために,国や自治体はどのような方策を講ずるべきか<問12> (P.40)
― 学校教育への期待が高い。言葉遣いのモデルも求められている―

〔全体・過去の調査との比較〕
 今後,日本人の国語力を向上させていくために,国や自治体はどのような方策を講ずる必要があると思うかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。「学校教育での国語教育の充実を図る」(66.7%),「学校全体が児童・生徒にとって良い言語環境となるようにする」(50.5%)という「学校」に関係した項目を選んだ人が多い。続いて,「敬語や言葉遣いのモデルを示す」(31.1%)が選ばれている。

  平成19年度調査 平成13年度調査
・学校教育での国語教育の充実を図る 66.7% 61.5%
・学校全体が児童・生徒にとって良い言語環境となるようにする 50.5% 47.6%
・敬語や言葉遣いのモデルを示す 31.1% 27.2%
・質の高い国語の教員を養成する 27.9% (選択肢なし)
・国民がもっと読書に親しむように    
図書館のサービスを向上させる 26.4% 27.8%

8.外国人との会話

日本国内で外国人から話し掛けられたことがあるか<問13> (P.43)
―「ある」と答えた人は41% ―

〔全体・過去の調査との比較〕
 この1~2年の間に日本国内で,外国人から話し掛けられたことがあるかどうかを尋ねた。41.2%の人が「ある」と答えている。過去の調査結果(平成13年度調査)と比べると,「ある」と答えた人はわずかに減少しているが,大きな変化は見られない。

ある(計) 全くない
41.2% 【43.2%】 58.8%
しばしばある
 8.3%
時々ある
15.4%
1~2度ある
17.6%
【 8.2%】 【13.8%】 【21.2%】 【56.8%】

【 】内は平成13年度調査

外国人から,何語で話し掛けられたか<問13付問1> (P.43)

〔全体・過去の調査との比較〕
 外国人から話し掛けられたことが「しばしばある」「時々ある」「1~2度ある」と答えた人たち(=「ある(計)」)に,外国人から話し掛けられたのは,何語だったかを尋ねた。結果は以下のとおり。
 「主に英語」と答えた人が最も多く4割強であった。過去の調査結果(平成13年度調査)と比較すると大きな変化は見られないが,「主に英語」が増加し,「主に日本語」は減少している。

主に日本語 主に英語 日本語と英語が
半々くらい
その他
(英語以外の言語)
分からない
26.4% 41.5% 25.3%  5.8%  1.0%
【29.0%】 【37.1%】 【26.3%】 【 6.3%】 【 1.3%】

【 】内は平成13年度調査

外国人から話し掛けられたとき,どのように対応したか<問13付問2> (P.43)

 外国人から話し掛けられたことが「しばしばある」「時々ある」「1~2度ある」と答えた人たち(=「ある(計)」)に,外国人から話し掛けられたとき,どのように対応したかを尋ねた。
 「主に日本語で応じた」と答えた人が41.3%で最も多い。「状況次第で,日本語又は英語で応じた」が32.4%で続いている。平成13年度調査と比べると「主に日本語で応じた」が3ポイント減っている。

  平成19年度調査 平成13年度調査
主に日本語で応じた 41.3% 44.1%
主に英語で応じた 18.8% 16.7%
その他の言語で応じた 1.1% 1.4%
状況次第で,日本語又は英語で応じた 32.4% 32.5%
状況次第で,日本語又は英語以外の言語で応じた  3.4%  3.0%
なるべく応じないようにした  1.0%  1.2%
応じなかった  0.6%  1.1%

もし,外国人から話し掛けられた場合,どのように対応するか<問13付問3> (P.44)

 外国人から話し掛けられたことが「全くない」と答えた人に,もし外国人から話し掛けられた場合,どのように対応すると思うかを尋ねた。
 「主に日本語で応じると思う」と答えた人が51.8%で最も多い。「状況次第で,日本語又は英語で応じると思う」が23.3%で続いている。「主に英語で応じる」という人の割合は,外国人から話し掛けられた経験のある人に尋ねた前問で,「主に英語で応じた」と答えた割合に比べると14ポイント低い。平成13年度調査と比べると「主に日本語で応じると思う」と回答した人の割合が増えており,前問で「主に日本語で応じた」と答えた人の割合が減っているのと対照的な結果となっている。また,「主に英語で応じる」は4ポイント,「状況次第で,日本語又は英語で応じる」は9ポイント,共に減少している。

  平成19年度調査 平成13年度調査
主に日本語で応じると思う 51.8% 43.6%
主に英語で応じる  3.9%  7.7%
その他の言語で応じる  0.4%  1.4%
状況次第で,日本語又は英語で応じる 23.3% 32.0%
状況次第で,日本語又は英語以外の言語で応じる  3.2%  2.5%
なるべく応じないようにする  7.8%  6.4%
応じない  4.4%  2.5%

日本在住の外国人が日本人と会話するときの使用言語<問14> (P.50) ― 8割近い人が日本語を使うのが好ましいと考えている―

日本語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・78.8%
英語・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10.5%
その外国人の母語・・・・・・・・・・・・・・4.1%

〔全体〕
 日本に在住する外国人が日本人と会話するとき,どのような言語で行われるのが好ましいと思うかを尋ねた。「日本語」と答えた人の割合が圧倒的に高く,78.8%になっている。日本の社会で暮らす外国人には日本語を使ってほしいと多くの人が考えている。

9.カタカナ語の使用

外来語や外国語などのカタカナ語が多いと感じることがあるかどうか<問15> (P.52)
― 86%の人たちが「ある」と感じている―

〔全体〕
 日ごろ読んだり聞いたりする言葉の中に,外来語や外国語などのカタカナ語を使っている場合が多いと感じることがあるかどうかを尋ねた。86.1%の人が感じることがあると答えた。

ある(計) 多いと感じることはない 分からない
86.1% 【86.2%】 11.9% 2.0%
よくある
57.7%
たまにはある
28.4%
【56.6%】 【29.5%】 【12.1%】 【1.7%】

【 】内は平成14年度調査

〔年齢別〕
 年齢別に見ると右のグラフのとおり。
 外来語や外国語などのカタカナ語が多いと感じることが「よくある」「たまにはある」と答えた人(=「ある(計)」)は,すべての年代で8割を超えている。中でも30代では9割強となっている。一方,「多いと感じることはない」は,最も割合の高い60歳以上でも13.4%と,どの年代でも1割前後にとどまっている。

グラフ

外来語や外国語などのカタカナ語の使用を好ましく感じるかどうか<問16> (P.54)
―「好ましいと感じる」人は15%と,少ない―

〔全体・過去の調査との比較〕
 日常生活の中で,外来語や外国語などのカタカナ語を交えて話したり書いたりしていることを,どちらかと言うと好ましいと感じるか,好ましくないと感じるか,それとも,別に何も感じないかを尋ねた。「どちらかと言うと好ましいと感じる」と答えた人が14.5%,「どちらかと言うと好ましくないと感じる」が39.8%,「別に何も感じない」が43.7%となった。過去の調査(平成14年度調査)の結果と比べると,「どちらかと言うと好ましいと感じる」が2ポイント減り,「どちらかと言うと好ましくないと感じる」が3ポイント増えている。

どちらかと言うと
好ましいと感じる
どちらかと言うと
好ましくないと感じる
別に何も感じない 分からない
14.5% 39.8% 43.7% 2.0%
【16.2%】 【36.6%】 【45.1%】 【2.0%】

【 】内は平成14年度調査

〔年齢別〕
 年齢別に見ると右のグラフのとおり。
 「別に何も感じない」を選んだ人の割合は,年代が若くなるに従って少しずつ高くなる傾向がある。一方,「どちらかと言うと好ましくないと感じる」人の割合は,年代が上がっていくにつれて高くなっている。
 16~19歳から40代までは「別に何も感じない」の割合が最も高いが,50代と60代では「どちらかと言うと好ましくないと感じる」の方が高くなっている。

グラフ

カタカナ語の使用を好ましいと感じる理由<問16付問1> (P.54)
― 「日本語は昔から外国語を取り入れてきたから」「日本語や日本文化が豊かになるから」が増加―

〔全体・過去の調査との比較〕
 問16で「どちらかと言うと好ましいと感じる」と答えた人に,好ましいと感じるのはどのような理由からかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。
 「カタカナ語でなければ表せない物事があるから」が65.9%と最も多く選択されたが,過去の調査結果(平成14年度調査)と比べると7ポイント減少した。また,「カタカナ語の方が分かりやすいから」は11ポイント減少している。一方,「日本語は昔から外国語を取り入れてきたから」は7ポイント,「日本語や日本文化が豊かになるから」は4ポイント増加している。

  平成19年度調査 平成14年度調査
・カタカナ語でなければ表せない物事があるから・・・ 65.9% 72.5%
・カタカナ語の方が分かりやすいから・・・・・・・・・・・・ 31.0% 42.3%
・日本語は昔から外国語を取り入れてきたから・・・・ 25.1% 18.5%
・日本語や日本文化が豊かになるから・・・・・・・・・・・ 23.0% 18.8%
・カタカナ語はしゃれているから・・・・・・・・・・・・・・・・・・  4.5%  8.1%

〔全体・過去の調査との比較〕
 問16で「どちらかと言うと好ましくないと感じる」と答えた人に,好ましくないと感じるのはどのような理由からかを尋ねた(選択肢の中から幾つでも回答)。
 「日本語本来の良さが失われるから」と「カタカナ語は分かりにくいから」が共に55%を超えて高い。平成14年度調査と比べると「カタカナ語は分かりにくいから」が6ポイント増加し,「体裁の良さだけを追っているようだから」が7ポイント減少している。

  平成19年度調査 平成14年度調査
・日本語の本来の良さが失われるから・・・・・・・・・・・ 55.6% 53.5%
・カタカナ語は分かりにくいから・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55.5% 49.4%
・言葉が乱れて日本文化が退廃してしまうから・・・・・ 35.0% 32.6%
・体裁の良さだけを追っているようだから・・・・・・・・・ 27.6% 34.1%
・カタカナ語は嫌いだから・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3.2%  8.2%

10.外来語の認知・意味の理解・使用

外来語を知っているか。意味が分かるか。使ったことがあるか<問17> (P.59)
―「コラボレーション」「インフラ」や情報化関連の語などが普及―

〔全体・過去の調査との比較〕
 調査の全対象者を,二つのグループに分け,それぞれに(イ)(ロ)の回答票を割り当て,30語ずつ,双方合わせて計60のカタカナ語を挙げて,その認知度,意味の理解度,使用度を尋ねた。
 結果は以下のとおり。過去の調査結果(平成14年度調査)と比べると,「コラボレーション」「インフラ」や情報化関連の語(「ログイン」「ウェブサイト」)などで,大きくポイントが上がっている。

グラフ

グラフ

グラフ

〔尋ねたカタカナ語とその意味〕
(イ)

アーカイブ
保存記録。個人や組織が作成した資料を,組織的に保存したもの。また,その施設。
インターネット
散在するネットワークを接続した世界規模のコンピューター・ネットワーク。
アセスメント
影響評価。事業が周囲に与える影響を査定し評価すること。
イノベーション
技術革新。経済や産業などの発展につながる,技術や仕組みの革新。
インターンシップ
就業体験。学生が企業などで仕事を体験しながら研修すること。
エンパワーメント
権限付与。本来持っている能力を引き出し,社会的な権限を与えること。
オピニオンリーダー
世論形成者。世論に影響力を持つ人。
カウンセリング
面接相談。特に,精神医学や臨床心理学の立場から相談を受け助言すること。
キャッチアップ
追い上げ。優位なものに対して,追い上げ,追い付くこと。
グローバル
地球規模。ものごとの規模が国家の枠組みを超え,地球全体に拡大している様子。
ケア
手当,介護。ほうっておくことができないものへの手当。
ケーススタディ
事例研究。問題の具体例を詳しく分析して,一般的な真実を導き出す研究方法。
コラボレーション
共同制作。異分野の者同士が,力を出し合って共同で作り上げること。
コンソーシアム
共同企業体。ある目的のために形成された,複数の企業や団体の集まり。
スキーム
計画。体系だった公的な計画。
スタッフ
職員,幹部。映画・演劇などの出演者以外の関係者。
タスクフォース
特別作業班。特定の課題を短期間で解決するために,特別に編成された集団。
テーマ
主題,題目。中心的な課題。
ノウハウ
技術情報,やり方。物事を行う上で必要な技術や知識。
ノーマライゼーション
障害のある人も,一般社会で普通に生活できるようにすること。
フレームワーク
枠組み。何かを行うときのおおもとになる基本的な枠組み。
プロジェクト
企画。事業や研究の計画。
ポテンシャル
潜在能力。潜在的に持っている可能性としての力。
ボランティア
奉仕者。公共福祉のために無償で社会事業などに参加する人。
ミッション
使命,任務。ある目的のため,派遣される団体。また,その果たすべき任務。
モラルハザード
倫理崩壊。倫理観や道徳的節度がなくなり,社会的な責任を果たさないこと。
ライフライン
生活線。生活に不可欠な水道・ガス・電気などの供給路。
リコール
解職請求,回収修理。公職にある者の解任の請求や,欠陥商品などを回収すること。
リーダーシップ
統率力,指導力。指導者としての素質や素養。
リテラシー
読み書き能力。情報を的確に読み解き,またそれを活用するために必要な能力。

(ロ)

アイデンティティ
独自性。自己認識。他者とは違う独自の性質。
アナリスト
分析家。ある専門分野の情勢を分析する人。特に経済・証券の分析家。
インセンティブ
意欲刺激。物事に取り組む意欲を,報酬によって引き出す働き。
インフラ
社会基盤。交通,通信,電力,水道など,社会や産業の基盤として整備される施設。
ウェブサイト
インターネット上の情報ページ群。また,そのページ群のあるネット上の場所。
エンフォースメント
法執行。法律などを実際に守らせるようにすること。
ガバナンス
統治。組織が自らをうまく統治すること。
キャンペーン
宣伝活動。何らかの主張や宣伝のために,社会や大衆に訴える活動。
グランドデザイン
全体構想。全体を長期的,総合的に見渡した構想。
グローバリゼーション
地球規模化。ものごとの規模が国家の枠組みを超え,地球全体に広がること。
コア
中核。ものごとの中核となるもの。
コスト
経費。商品の生産などに必要な費用。
コンセンサス
合意。異なる立場の意見が一致すること。
サマリー
要約。議論や情報などの重要な部分だけを簡潔にまとめたもの。
スケールメリット
規模効果。規模を大きくすることで得られる効果。
ストレス
心身の負担。肉体的,精神的な緊張や圧迫。
デリバリー
配達。必要なものを必要とする人や場所などに届けること。
トレーサビリティ
履歴管理。生産流通の履歴を管理し追跡できる仕組み。
バックオフィス
事務管理部門。前面に出ることなく後方で事務や管理業務を行う部門。
ヒアリング
公聴会。政府などが,関係者から意見を聴取すること。外国語を聴き取ること。
ボーダーレス
無境界。境界が薄れて存在しない様子。また,そのようになること。
ホームページ
ウェブ・ページの最初のページ。ウェブ・ページ自体を言うこともある。
マネージメント
経営管理。経営や運営について,組織だって管理すること。
メセナ
文化擁護活動。企業などが芸術,科学,文芸を庇護(ひご)し援助すること。
モラトリアム
猶予。猶予期間。猶予を与えること。
ユニバーサルサービス
全国一律サービス。全国どこにいても一律に受けられるサービス。
リアルタイム
即時。二つの事柄の間に,時間のずれがないこと。
リサイクル
再利用。廃品やエネルギー資源などの再利用や再生。
ログイン
接続開始。コンピューターシステムを使うための接続開始の手続。
レクリエーション
娯楽。気晴らし。余暇を利用した娯楽などで,心身の疲れをいやすこと。

11.気になる言い方

(1)から(8)の言い方について,気になるかどうか。<問18>(P.73)
― 「休まさせていただきます」が気にならない人は12ポイント増加―

〔全体〕
 日常,耳にすることの多い言い方について,気になるかどうか,八つの例を挙げて尋ねた。
 結果は以下のとおり。なお,(5)(6)の(右上向き矢印)は,語尾が若干上がることを示す。

(1)(会議で司会者が)これで,会議を終了させていただきます 括弧 平成8年度 括弧
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18.1%  8.1%
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79.4% 89.3%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  1.8%  2.0%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  0.7%  0.6%
(2)(店の張り紙で)今月末で,休業させていただきます 記号 平成8年度 記号
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21.9%  7.1%
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76.2% 91.6%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  1.3%  1.1%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  0.7%  0.2%
(3)(先輩のノートをコピーしたいときに)コピーを取らせていただけますか
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30.0%  
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 65.6%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  2.3%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  2.0%
(4)(部下が上司に)明日は,休まさせていただきます 記号 平成14年度 記号
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 47.9% 57.1%
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49.1% 36.7%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  1.7%  5.4%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1.3%  0.8%
(5)(上司が部下に書類の郵送を頼むときに)この書類を郵送してもらってもいい(右上向き矢印)
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60.9%  
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35.0%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  2.3%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1.9%
(6)(友達に対して)その本を貸してもらってもいい(右上向き矢印)
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29.0%  
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 67.1%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  2.4%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1.6%
(7)(会議で司会者が)私から御説明いたします
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42.5%  
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54.7%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  1.5%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1.2%
(8)(駅の案内放送で)間もなく,電車が参ります
  気になる・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24.7%  
  気にならない・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 72.0%
  どちらとも言えない・・・・・・・・・・・・・  1.9%
  分からない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1.4%

〔それぞれの言い方について〕

  • (1)(会議で司会者が)これで,会議を終了させていただきます

  • (2)(店の張り紙で)今月末で,休業させていただきます

  • (3)(先輩のノートをコピーしたいときに)コピーを取らせていただけますか

     「…(さ)せていただく」という敬語の形式は,基本的には,自分側が行うことを,ア)相手側又は第三者の許可を受けて行い,イ)そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちのある場合に使われる。二つの条件をどの程度満たすかによって,その適切さの度合いが異なってくる。(3)は,ア),イ)の条件を満たしており,基本的な用法に合致していると考えられる。(1)(2)は条件を満たすような状況(そのように見立てることが不自然でない場合も含む。)があれば適切な用法と言えるが,そうでない場合には,「終了いたします」「休業いたします」という言い方の方がふさわしい表現と考えられる。

  • (4)(部下が上司に)明日は,休まさせていただきます

     「休む」の場合には「休ませていただく」が適切な言い方である。「休まさせていただく」のような言い方は,不要な「さ」が入ることから「さ入れ言葉」などとも呼ばれている。これは,「させていただく」という言い方を固定的にとらえて,そのまま動詞に付けてしまうことによる誤用と考えられる。なお(3)についても,「取らさせていただく」と述べたならば,不適切な表現ということになる。

  • (5)(上司が部下に書類の郵送を頼むときに)この書類を郵送してもらってもいい(右上向き矢印)

  • (6)(友達に対して)その本を貸してもらってもいい(右上向き矢印)

     「~てもらってもいい」という表現は,自分がするのではなく,相手がすることを要求するものである。本来なら「郵送してください。」「貸してちょうだい。」といった依頼や指示の表現で済むところを,許可を求める表現に変えていることになり,その分,回りくどい印象を与える場合がある。(5)は上司が部下に対して発した言葉なので,簡潔な指示の表現の方がより適切であるとも考えられる。ただし,遠回しにした分,相手への気遣いが表れているという見方もあろう。(6)については「友達」という親しい関係の中で用いられているという点が(5)と違っている。丁寧な言い方であると感じる人もいれば,本を借りるという「恩恵」を意識している表現だと受け取る人もあろう。

  • (7)(会議で司会者が)私から御説明いたします

     これは,自分側から相手側に向けて行う行為について,向かう先の人物を立てるために「御(お)…する」という謙譲語Ⅰを用い,また,自分側の行為・ものごとなどを相手に対して丁重に述べるために「…いたす」という謙譲語Ⅱを同時に用いた,適切な表現である。この表現が「気になる」のは,自分側の動作に「御」を付けているからであろう。敬語をふだんから意識しているからこそ「気になる」という言い方の一つであるが,自分の動作やものごとに「御」や「お」を付けていても,それが相手を立てる場合であれば(「(お客様に)御説明する」「(先生を)お待ちする」など)問題はない。ただし,「私の御計画」「私のお考え」などは自分側に尊敬語を用いてしまっている誤用である。

  • (8)(駅の案内放送で)間もなく,電車が参ります

     電車というと,第三者的な事物という印象があるかもしれないが,駅の案内放送をする鉄道会社の人にとって,電車,また,電車が来るということは,自分側のものごと・行為であるとも言える。それを,相手に対して丁重に述べるために,謙譲語Ⅱの「参る」を用いるのは,適切な表現である。
     さらに,自分側のものごと・行為以外であっても,例えば「子供たちが大勢参りました。」「夜も更けて参りました。」のように,立てなくても失礼に当たらない第三者や事物については謙譲語Ⅱを使い,話や文章の相手に対して丁重に述べようとすることがある。これらも,適切な表現である。

〔過去の調査との比較〕
 (1)(2)(4)について,過去の調査結果と比較した((1)(2)は平成8年度調査,(4)は平成14年度調査)。結果は以下のとおり。  それぞれの言い方について,「気になる」と答えた人の割合を比較した。「気になる」は,(1)「(会議で司会者が)これで,会議を終了させていただきます」では10ポイント,(2)「(店の張り紙で)今月末で,休業させていただきます」では15ポイント,それぞれ増加した。一方,(4)「(部下が上司に)明日は,休まさせていただきます」では,9ポイント減少している。

グラフ

〔年齢別〕
 年齢別に,問題のない適切な言い方とされるものと,適切でない言い方とされるものとに分けて,それぞれを見た。結果は以下のとおり。  それぞれ,適切な言い方である,(3)「取らせていただけますか」については,30代以下の年代で「気になる」の割合が高い。一方,(7)「私から御説明いたします」(8)「電車が参ります」の2項目については40代以上で「気になる」の割合が高くなる傾向が見られる。また,(7)(8)は,50代が最も高くなっているという点で共通している。

グラフ

 不適切な言い方である(4)「休まさせていただきます」については,40代で「気になる」が最も高くなっている。それを境に16~19歳へと年齢が下がるにつれて,また60歳以上へと年齢が上がるにつれて,少しずつ「気になる」の割合が低くなっている。

グラフ

12.慣用句の認識と使用

(1)から(5)の内容を表現するとき,どちらの言い方を使うか<問19>(P.77)
― 本来の言い方「論陣を張る」,「足をすくわれる」は少数派―

〔全体〕
 二つの言い方のどちらを使うか,五つの例を挙げて尋ねた。本来の言い方とされるものに下線を付け,また,グラフ中では太線の線で示した。また結果は以下のとおり。  本来の言い方を使うと答えた人は,(2)では2割台半ば,(4)では1割台半ばとなっており,本来の言い方をする人の方が少ない。

  • (1)「全力で物事に取り組むこと」を
    (a)心血を傾ける 13.3%
    (b)心血を注ぐ 64.6%
    (a)と(b)の両方とも使う  2.6%
    (a)と(b)のどちらも使わない 15.0%
    分からない  4.5%
  • (2)「論理を組み立てて議論を展開すること」を
    (a)論陣を張る 25.3%
    (b)論戦を張る 35.0%
    (a)と(b)の両方とも使う  1.7%
    (a)と(b)のどちらも使わない 24.9%
    分からない 13.1%
  • (3)「何かがきっかけになって,急に物事の本質が分かるようになること」を
    (a)目から鱗(うろこ)が落ちる 80.6%
    (b)目から鱗が取れる  8.7%
    (a)と(b)の両方とも使う  1.2%
    (a)と(b)のどちらも使わない  7.3%
    分からない  2.3%
  • (4)「卑劣なやり方で,失敗させられること」を
    (a)足下をすくわれる 74.1%
    (b)足をすくわれる 16.7%
    (a)と(b)の両方とも使う  1.6%
    (a)と(b)のどちらも使わない  5.5%
    分からない  2.1%
  • (5)「胸のつかえがなくなり,気が晴れること」を
    (a)溜飲(りゅういん)を下げる 39.8%
    (b)溜飲を晴らす 26.1%
    (a)と(b)の両方とも使う  1.2%
    (a)と(b)のどちらも使わない 22.5%
    分からない 10.3%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると以下のとおり。
 (1)では,本来の言い方とされる(b)「心血を注ぐ」を使うと答えた人が,どの年代でも約6割から7割と高くなっている。(a)「心血を傾ける」を使うと答えた人は,他の年代に比べて50代と60歳以上で高い。「(a)と(b)のどちらも使わない」は年齢が若くなるに従って少しずつ高くなっていく傾向がある。

グラフ

 (2)では,本来の言い方とされる(a)「論陣を張る」を使うと答えた人は,どの年代でも約2割から2割台にとどまっている。(b)「論戦を張る」を使うと答えた人は,20代で高くなっている。「(a)と(b)のどちらも使わない」は50代と60歳以上では約2割と低いが,40代では約3割になり,年齢が若くなるに従って少しずつ高くなっていく傾向がある。

グラフ

 (3)では,本来の言い方とされる(a)「目から鱗が落ちる」を使うと答えた人が,どの年代でも8割弱から8割台半ばと高くなっている。(b)「目から鱗が取れる」を使うと答えた人の割合はどの年代でも低いが,年齢が上がるに従って,わずかずつ高くなっていく傾向がある。「(a)と(b)のどちらも使わない」は16~19歳と20代で,他の年代よりも6ポイント以上高くなっている。

グラフ

 (4)では,本来の言い方とされる(b)「足をすくわれる」を使うと答えた人は,どの年代でも1割弱から2割弱程度にとどまっている。その中で60歳以上では19.5%と,他の年代に比べて高い。(a)「足下をすくわれる」を使うと答えた人はどの年代でも高く,約7割から8割弱となっている。「(a)と(b)のどちらも使わない」はどの年代でも最も低い。

グラフ

 (5)では,本来の言い方とされる(a)「溜飲を下げる」が16~19歳を除くどの年代でも,最も高くなっている。特に60歳以上では44.2%と他の年代に比べて高い。一方,16~19歳では2割と低くなっている。(b)「溜飲を晴らす」を使うと答えた人は,16~19歳と50代で他の年代に比べて高い。「(a)と(b)のどちらも使わない」は16~19歳と20代で3割台半ばと他の年代に比べて高く,年齢が上がるに従って低くなっている。60歳以上では1割台半ばと最も低い。

グラフ

13.言葉の意味

 どちらの意味だと思うか<問20>(P.84)
―「さわり」「憮然ぶぜん」「檄げきを飛ばす」は,本来とは違う意味で使われることが多く,
「煮詰まる」の意味は世代間で大きな差―

 五つの言葉を挙げて,どの意味で使っているかを尋ねた。本来の意味とされるものに下線を付け,また,グラフ中では太線の線で示した。結果は以下のとおり。

(1)さわり
〔全体・過去の調査との比較〕
 本来の意味である(ア)「話しなどの要点のこと」と答えた人が3割台半ば,本来の意味ではない(イ)「話などの最初の部分のこと」と答えた人が5割台半ばとなった。過去の調査結果と比べると,本来の意味である方を選んだ割合は4ポイント増えている。

さわり 例文:話のさわりだけ聞かせる。
  括弧 平成15年度 括弧
  (ア) 話などの要点のこと 35.1% 31.1%
  (イ) 話などの最初の部分のこと 55.0% 59.3%
  (ア)と(イ)の両方  2.7%  3.9%
  (ア),(イ)とは全く別の意味  0.2%  0.8%
  分からない  7.0%  4.8%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると,右のグラフのとおり。どの年代でも,本来の意味である(ア)「話などの要点のこと」よりも(イ)「話などの最初の部分のこと」を選んだ人の方が多い。16~19歳,20代,30代,40代,50代では,約6割から7割弱の人が (イ)を選んでいるが,60歳以上では, (ア)が4割強の人に選ばれており, (イ)を選んだ人とほとんど差がない。

グラフ

(2)煮詰まる
〔全体〕
本来の意味である(イ)「(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること」と答えた人が5割台半ば,本来の意味ではない(ア)「(議論が行き詰まってしまって)結論が出せない状態になること」と答えた人が3割台後半となった。また,「分からない」と答えた人は今回調査した五つの語のうちで最も少なかった。

煮詰まる 例文:七日間に及ぶ議論で,計画が煮詰まった。
 
  (ア)(議論が行き詰まってしまって)結論が出せない状態になること 37.3%
  (イ)(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること 56.7%
  (ア)と(イ)の両方  1.2%
  (ア),(イ)とは全く別の意味  0.2%
  分からない  4.6%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると,左のグラフのとおり。40代を境にして対照的な結果となった。
 16~19歳,20代,30代では本来の意味ではない(ア)「(議論が行き詰まってしまって)結論が出せない状態になること」を選んだ人の割合が圧倒的に大きく,本来の意味である(イ)との間に,60~43ポイントの大差が付いた。40代では(ア)と(イ)の差はわずかになっている。それを挟んで,50代と60歳以上では,本来の意味である(イ)「(議論や意見が十分に出尽くして)結論の出る状態になること」が(ア)に対して57ポイントの大差を付けて高くなっている。
 グラフ上の(ア)と(イ)は,40代でクロスし,30代以下と50代以上で大きく逆転している。年代を追って少しずつ割合が上下するというのではなく,世代間に極端な差のあることが読み取れる。

(3)憮ぶ然
〔全体・過去の調査との比較〕
 本来の意味である(ア)「失望してぼんやりとしている様子」と答えた人は2割に届かず,本来の意味ではない(イ)「腹を立てている様子」と答えた人が7割を超えた。過去の調査結果と比べると,割合に余り変化は見られない。

グラフ

憮然 例文:憮然として立ち去った。
  括弧 平成15年度 括弧
  (ア)失望してぼんやりとしている様子 17.1% 16.1%
  (イ)腹を立てている様子 70.8% 69.4%
  (ア)と(イ)の両方  2.0%  2.7%
  (ア),(イ)とは全く別の意味  0.7%  3.4%
  分からない  9.5%  8.3%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると右のグラフのとおり。本来の意味ではない(イ)「腹を立てている様子」と答えた人の割合が,どの年代でも,本来の意味である(ア)「失望してぼんやりとしている様子」より高い。特に20代以上では,20代の34ポイントから,最大で50代の64ポイントまでと,それぞれの年代とも大きな差が付いている。
 16~19歳では,(ア)と(イ)の差が9ポイントと,他の年代に比べて低くなっている。

(4)檄げきを飛ばす
〔全体・過去の調査との比較〕
 本来の意味である(ア)「自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること」と答えた人が2割弱,本来の意味ではない(イ)「元気のない者に刺激を与えて活気付けること」と答えた人が7割強となっている。過去の調査結果と比べると,本来の意味である方を選んだ割合は5ポイント増えている。

グラフ

檄を飛ばす
  (ア) 自分の主張や考えを,広く人々に知らせて 記号 平成15年度 記号
  同意を求めること 19.3% 14.6%
  (イ) 元気のない者に刺激を与えて活気付けること 72.9% 74.1%
  (ア)と(イ)の両方  2.2%  4.7%
  (ア),(イ)とは全く別の意味  0.6%  1.9%
  分からない  5.0%  4.7%

〔年齢別〕
 年齢別に見ると右のグラフのとおり。本来の意味ではない(イ)「元気のない者に刺激を与えて活気付けること」と答えた人の割合が,どの年代でも,本来の意味である(ア)「自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること」よりも高い。最も差の小さい50代でも46ポイント差,最も差の大きい,20代と30代では66ポイントの開きがある。
 本来の意味である(イ)を選んだ人の割合はは50代と60歳以上で他の年代と比べて高くなっている。

(5)琴線に触れる
〔全体〕
 本来の意味である(イ)「感動や共鳴を与えること」と答えた人が3割台後半,本来の意味ではない(ア)「怒りを買ってしまうこと」と答えた人が3割台半ばとなった。両者の差は2ポイントである。また,「分からない」と答えた人の割合が,今回調査した五つの語のうちで最も高く2割台半ばとなっている。

グラフ

琴線に触れる
 
  (ア) 怒りを買ってしまうこと 35.6%
  (イ) 感動や共鳴を与えること 37.8%
  (ア)と(イ)の両方  1.4%
  (ア),(イ)とは全く別の意味  0.6%
  分からない 24.6%

〔性別〕
 性別に見ると右のグラフのとおり。本来の意味である(イ)「感動や共鳴を与えること」を選んだ人は男性で4割強となっており,女性(33.9%)より割合が高くなっている。(ア)「怒りを買ってしまうこと」については,男女差がない。
 また,「分からない」と答えた人が女性で3割弱となり,男性と8ポイントの差がある。

グラフ

〔年齢別〕
 年齢別に見ると左のグラフのとおり。本来の意味である(イ)「感動や共鳴を与えること」と答えた人は20代で約5割と最も高くなっている。その他の年代では3割台半ばから後半で推移している。
 「分からない」と答えた人の割合が,20代から60歳以上にかけて,年齢が高くなるにつれて少しずつ高くなっている。

グラフ

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