文化庁主催 コンテンツ流通促進シンポジウム「著作物の流通・契約システムに関する研究会」の成果報告
コンテンツビジネスの未来は輝いているか?

2004年6月28日 国立オリンピック記念青少年総合センター(カルチャー棟大ホール)
トップ 基調講演 特別公演 研究報告 パネルディスカッション
研究報告
Aグループ研究報告 座長:佐々木 隆一
Cグループ研究報告 座長:久保田 裕
Bグループ研究報告 座長:森田 貴英
Dグループ研究報告 座長:斎藤 ようこ
司会 テーマは「「次々世代」のコンテンツビジネスの可能性と課題」です。
文化庁では、昨年度、著作物の流通契約システムに関する調査研究を実施いたしました。この調査研究では4つの検討グループを設けまして、それぞれ独立して検討を行いました。本日は、この調査研究の成果報告ということで、検討の視点、検討過程で抽出されました問題点、新しいビジネスアイデアなどにつきまして、それぞれの検討グループの座長を務めていただきましたパネリストの方々からご紹介いただきたいと考えております。
それでは、本日のコーディネーターとパネリストを紹介させていただきます。

左手から、コーディネーターをお願いいたしました株式会社UFJ総合研究所研究開発本部新戦略部主任研究員の澤伸恭様です。(拍手)
続きまして、パネリストをご紹介いたします。
左手から、株式会社ミュージック・シーオー・ジェーピー代表取締役会長、佐々木隆一様です。(拍手)
弁護士の森田貴英様です。(拍手)
社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会専務理事、久保田裕様です。(拍手)
株式会社電通アカウントプランニングソリューション局e−プロモーションプランニング部主管、斎藤ようこ様です。(拍手)
最後に、文化庁長官官房著作権課長の吉川晃です。(拍手)

それでは、この先の進行はコーディネーターの澤様にお願いいたします。

澤 UFJ総合研究所の澤と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
本日、私がコーディネーターを仰せつかりましたのは、今、お話ありましたように、皆さんのお手元にある「著作物の流通契約システムの調査研究報告書」を、私どもUFJ総研で、本日のパネリストである4グループの座長と各6回、計24回の検討会を開催し、報告書としてとりまとめを行ったという関係からでございます。
最初は、大役なので固辞しようかと思いましたが、これも何かの縁ということで、お受けすることになりました。不慣れではございますが、私も一緒に勉強したいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、最初に、文化庁の吉川著作権課長から、この調査研究の趣旨につきましてご説明いただきたいと思います。お願いいたします。

吉川 ご説明を申し上げます。
もともと、このシンポジウムということで、普通ですと予算の要求をしまして、それが認められて開催するというものが国の場合はほとんどですけれども、今回はそういう形でなくて、調査研究会の延長線上で皆様方に対しましてその成果を社会的に発信をしたいということで、あえてこのシンポジウムなどを催させていただきました。
たくさんの方々にお集まりをいただき、まことに光栄に存じます。

昨年の研究会の目的ですが、おおむね5年から10年先の「次々世代」、この「次々世代」に発展を遂げる可能性のある「著作権ビジネス」に関する、新しいアイデアの創出を試みるということでございます。「次世代」ではなくて、「次々世代」というところに妙味があると思います。
本日パネリストとしてお招きしました佐々木さん、森田さん、久保田さん、斎藤さんには、それぞれ座長として4つの検討グループをまとめていただきました。この4グループにご参加いただいた委員の皆様は、コンテンツビジネスの世界でまさに活躍をされている実務家、有識者の方々でして、このような委員のご協力を得て検討を行ったものです。
現在、流通の変化は目まぐるしいものがあり、将来の予測は非常に難しいと思いますが、この新しいビジネスアイデアの検討に当たっては、特に、現行の著作権法あるいは業界慣行、こういったものを敢えて考慮しないといいましょうか、あえてそれによる枠をはめないで、自由な発想で議論をいただきました。
そういう面では、業界に馴染んでおられる方々には「飛躍がある」と受け取られるかもしれませんが、そのあたりは「次々世代」のこと、ということで許容していただければと思います。
詳しい検討の内容については、報告書をごらんいただきたいと思いますけれども、本日ご参加いただいた皆様方の新しいビジネス展開のヒントとなるようなアイデアが、このパネルディスカッションで色々出てくれば面白いと思います。さらに、それぞれ4グループの研究成果をこのような形で交流し合うという点でも、本日のパネルディスカッションの意義はあろうと思います。
新しいビジネスを生み出す観点、こういったものが明らかになれば非常に成功ではないかと思います。

澤 ありがとうございました。それでは、各グループの研究成果の概要報告に移ります。
今、お話にありましたように、「次々世代」のコンテンツビジネスに関する様々なアイデアを、それぞれのグループで、途中のインタラクションは全くなく、ご議論いただきました。既存の業界慣行あるいは法制度、技術、各種の制約を一切取り払ってアイデアを出していこうということで、「次々世代」としています。

それでは、Aグループ佐々木さん、Bグループ森田さん、Cグループ久保田さん、Dグループ斎藤さんの順番でお願いします。
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