1.文化的景観とは
文化的景観とは,以下の文化財を指します。
地域における人々の生活又は生業及び当該地域の風土により形成された景観地で我が国民の生活又は生業の理解のため欠くことのできないもの(文化財保護法第二条第1項第五号より)
文化的景観は,日々の生活に根ざした身近な景観であるため,日頃その価値にはなかなか気付きにくいものです。文化的景観を保護する制度を設けることによって,その文化的な価値を正しく評価し,地域で護り,次世代へと継承していくことができます。
文化的景観の中でも特に重要なものは,都道府県又は市町村の申出に基づき,「重要文化的景観」として選定されます。
重要文化的景観に選定されたものについては,現状を変更し,あるいはその保存に影響を及ぼす行為をしようとする場合,文化財保護法により,文化庁長官に届け出ることとされています。ただし,通常の生産活動に係る行為や非常災害に係る応急措置等においては,この限りではありません。
また,文化的景観の保存活用のために行われるさまざまな事業,たとえば調査事業や保存計画策定事業,整備事業,普及・啓発事業に対しては,国からその経費の補助が行われます。
重要文化的景観の選定制度は,平成16年の文化財保護法の一部改正によって始まった,新しい文化財保護の手法です。
2.重要文化的景観について
平成30年2月13日現在,全国で61件の重要文化的景観が選定されています。

- アイヌの伝統と近代開拓による沙流川流域の文化的景観
- 一関本寺の農村景観
- 遠野 荒川高原牧場 土淵山口集落
- 最上川の流通・往来及び左沢町場の景観
- 最上川上流域における長井の町場景観
- 利根川・渡良瀬川合流域の水場景観
- 葛飾柴又の文化的景観
- 佐渡西三川の砂金山由来の農山村景観
- 佐渡相川の鉱山及び鉱山町の文化的景観
- 金沢の文化的景観 城下町の伝統と文化
- 大沢・上大沢の間垣集落景観
- 姨捨の棚田
- 小菅の里及び小菅山の文化的景観
- 長良川中流域における岐阜の文化的景観
- 近江八幡の水郷
- 高島市海津・西浜・知内の水辺景観
- 高島市針江・霜降の水辺景観
- 東草野の山村景観
- 菅浦の湖岸集落景観
- 大溝の水辺景観
- 宇治の文化的景観
- 宮津天橋立の文化的景観
- 京都岡崎の文化的景観
- 日根荘大木の農村景観
- 生野鉱山及び鉱山町の文化的景観
- 奥飛鳥の文化的景観
- 蘭島及び三田・清水の農山村景観
- 智頭の林業景観
- 奥出雲たたら製鉄及び棚田の文化的景観
- 樫原の棚田及び農村景観
- 遊子水荷浦の段畑
- 奥内の棚田及び農山村景観
- 四万十川流域の文化的景観 源流域の山村
- 四万十川流域の文化的景観 上流域の山村と棚田
- 四万十川流域の文化的景観 上流域の農山村と流通・往来
- 四万十川流域の文化的景観 中流域の農山村と流通・往来
- 四万十川流域の文化的景観 下流域の生業と流通・往来
- 久礼の港と漁師町の景観
- 求菩提の農村景観
- 蕨野の棚田
- 平戸島の文化的景観
- 小値賀諸島の文化的景観
- 佐世保市黒島の文化的景観
- 五島市久賀島の文化的景観
- 新上五島町北魚目の文化的景観
- 長崎市外海の石積集落景観
- 新上五島町崎浦の五島石集落景観
- 通潤用水と白糸台地の棚田景観
- 天草市﨑津・今富の文化的景観
- 三角浦の文化的景観
- 阿蘇の文化的景観 阿蘇北外輪山中央部の草原景観
- 阿蘇の文化的景観 南小国町西部の草原及び森林景観
- 阿蘇の文化的景観 涌蓋山麓の草原景観
- 阿蘇の文化的景観 産山村の農村景観
- 阿蘇の文化的景観 根子岳南麓の草原景観
- 阿蘇の文化的景観 阿蘇山南西部の草原及び森林景観
- 阿蘇の文化的景観 阿蘇外輪山西部の草原景観
- 小鹿田焼の里
- 田染荘小崎の農村景観
- 別府の湯けむり・温泉地景観
- 酒谷の坂元棚田及び農山村景観
重要文化的景観の地図はこちら。(225.2KB)
重要文化的景観の説明はこちら。(3.1MB)
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最上川上流域における長井の町場景観
(山形県長井市) -

葛飾柴又の文化的景観
(東京都葛飾区) -

智頭の林業景観
(鳥取県八頭郡智頭町)
3.文化的景観保護制度についてのパンフレット
文化的景観の保護制度をわかりやすく解説するパンフレットです。
魅力ある風景を未来へ ―文化的景観の保護制度―(日本語版,5.6MB)
Our Treasure Cultural Landscupes to future generations(英語版,2.2MB)
4.「農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」について
平成12年度〜平成15年度に,「農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」を実施しました。
農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究(報告)(PDF版)(52.4MB)
なお,以下の書籍が刊行されています。文化財保護法の改正に先行して,文化的景観の概念や保護の在り方を整理するために取り組まれた本調査研究の経緯が,よくわかる本です。
文化庁文化財部記念物課監修 『日本の文化的景観 農林水産業に関連する文化的景観の保護に関する調査研究報告書』,同成社,平成17年9月15日,本体4,300円,ISBN 4-88621-334-0
5.採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究(報告)について
平成17年度〜平成19年度に,「採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究」を実施しました。
文化的景観の中には,農林水産業等の第1次産業に関連するもののみならず,都市等に展開する第2次産業・第3次産業に関連するものもあります。本調査研究は,こうした主に都市や鉱工業に関連する文化的景観の所在調査を行い,評価・保存・活用の手法について検討されたものです。
採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究(報告)について(1.65MB)
なお,以下の書籍が刊行されていますので,併せて御参考にしてください。
採掘・製造,流通・往来及び居住に関連する文化的景観の保護に関する調査研究会編文化庁文化財部記念物課監修 『都市の文化と景観』,同成社,平成22年4月30日,本体3,500円,ISBN 978-4-88621-504-8
6.お問合せ
文化庁文化財部記念物課 文化的景観部門
電話:03-5253-4111(内線3142)
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