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これは難しい質問ですけれども、悲観的な見方と楽観的な見方があるんですけれども、島国根性的にいいますと、どうもこの作品は日本で回収できそうにないぞというと、海外の分を入れたら何とか利益が出るんじゃなかろうかという話は、仕事の中で聞くことがありますけれども、逆にいえば、『ポケモン』みたいにアメリカで非常にボックスオフィスの中で上位を占めた作品があって、今のアニメブームみたいなものが来ているんですが、やはり僕は、コンテンツそのものを狙って、その対象に対して収益を上げられる構造を、先ほどのウィンドウの話と同じなんですけれども、ローカルにおいても組み立てるべきだという私見を持っています。
ただ一方で、当社がいくつか日本のアニメの劇場作品に投資したケースなんかでいいますと、日本国内ももちろん利益を出したアニメ作品のケースなんですが、フランスのDVDで想定以上の売り上げが上がったり、アメリカなんかでもいくつかのメディアで収益を上げたりしたケースがありまして、特にフランスにおきましてはDVDだけではなくて、トップ10の中に日本のアニメがトップ10入りすることは多いんですね。こういったものを先ほどの経験則だけじゃなくて、ある種のデータとして、日本映画の歴史として蓄積していけば、海外を目安にしたような投資案件というのはもっともっと増えてくると思いますけどね。
今、ですから逆にいうと、マーチャンダイジング期待のアニメが中心だと思うんですが、コンテンツそのものでリターンがあるような投資というのは今後加速していくと思います。 |