食文化あふれる国・日本

伝統 願いを込めて継承される食に関する多様な風習。伝統 願いを込めて継承される食に関する多様な風習。

日本の食文化は年中行事との関りが深く、行事ごとに特別な料理が用意されてきました。これを行事食と呼びます。お正月には屠蘇酒(とそざけ)やおせち料理、3月3日の上巳の節句<ひな祭り>にははまぐりの潮汁や菱餅(ひしもち)、5月5日の端午の節句<子どもの日>にはちまきや柏餅などの行事食を用意し、厄を払い、子どもの成長や五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願ってきた伝統があります。

また、年中行事とは別に、生後100日頃に行われるお食い初め、成人式や結婚式など人生の節目ごとに、赤飯や尾頭付きの魚などが用意されます。

場面に応じた食の習わしを大切にする日本では、食の時間を共にすることで、家族や地域の絆を強め、伝統を受け継いでいるのです。

上段:伝統的なお正月のしつらえ/中段左:柏餅(柏の葉で包まれているお餅の和菓子)/中段右:おせち料理/下段:お食い初めの様子