日本には魚を生ものとして食する文化があるため、手早く、手際よく、美しく切る技術が磨かれていきました。その際に用いられるのが、日本刀を原型とした日本独特の片刃包丁です。切れ味が鋭く、繊細に刃先が動かせるという特徴があります。
一流の料理人による巧みな包丁さばきや、洗練された盛付の美しさのほかに、甘味、酸味、塩味、苦味に加えて、第5の味覚“旨味”を引き出す出汁を活かした調理法も、日本料理の技術を高めています。
さらに、年月を重ね、熟成させてみそやしょうゆなどをつくる発酵技術や、酒づくりに長けた杜氏の技術など、日本が誇る多様な技の姿があります。