文化庁主催 コンテンツ流通促進シンポジウム「著作物の流通・契約システムに関する研究会」の成果報告
コンテンツビジネスの未来は輝いているか?

2004年6月28日 国立オリンピック記念青少年総合センター(カルチャー棟大ホール)
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パネルディスカッション
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澤 [ まとめ ]
ありがとうございます。時間の関係もあり、なかなか深堀できませんでしたが、何か今回の研究会における検討の一部でも、会場の皆様に伝わるものがあったら大変ありがたいと思っております。最後に、一言、佐々木さんから順番にお願いします。

佐々木 一言で言うのは難しいんですが、新しいコンテンツ産業のスタートに日本は非常に有利なポジション、環境にあると思います。是非、皆さんもチャレンジングなビジネスモデルを色々試してみていただきたいと思います。

森田 今、日本はすごく良いポジションにあると思います。是非日本から出てほしいのは、例えばワーナーブラザーズとかユニバーサルとか、そういったところに匹敵するような日本発の世界に通じるスタジオ。これが出てきてほしいと思っています。チャンスは十分にあると思っています。

久保田 私は日本人のメンタリティーを変えたいと思っています。それは、「粗茶でございます」とか、「粗飯でございます」と言っているような民族では、コンテンツが売れないということなんです。これは日々感じております。日本人は、濱野さんがおっしゃったような素晴らしいものを持っていますから、良いものは良いと言って、声高に。そして佐々木さんや森田さんがおっしゃったようなシステムをつくり、世界中に出ていく。メンタリティーを変えていけば十分いけると思っています。乱暴な意見ですけれども、是非皆さんと一緒に日本のコンテンツを世界中に売っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。

斎藤 今後は、「コンテンツ流通促進」とかじゃなくて、「次々世代」ということで言えば、「コンテクスト理解促進」のシンポジウムが開かれるのがいいなと思います。多分、アジアにおいてのコンテクスト、文脈をお互いに共有しあえるという、それが強みになると思っています。

私は、先ほどもちょっとお話ししましたけれども、携帯に次ぐ新しいメディアは何なのかといったときに、日本が誇るロボット、人型ロボットなのかお掃除型ロボットなのか何なのかはわかりませんが、サーバントとかエージェントという言葉に込められる日本の技術や、そこに託されるコンテンツの集積が日本のパワーになってもらえたらいいなと思っています。加えて、CCD、「Conference on Copyright for Digital Millennium」という動きがあります。著作権団体が連合して活動を開始しています。これら著作権団体の活動が縛られることなく、相互に新しいコンテンツを守り、日本のパワーになっていくことを大いに期待しています。

澤 最後に、吉川課長お願いします。

吉川 流通によって、今後著作権法や著作権等管理事業法が変化していくと思います。流通がリードする時代になりつつあるのだと思います。また、新たな「伝達者」というものが今後あらわれるのか、「伝達者」という概念が過去のものになるのか、こういったところにも非常に注目しています。

いずれにせよ、コンテンツで立国していこうという取組みをサポートする著作権法制でありたいと考えています。現実と法の間を埋めることを意識しながら、これからも前進させていただきたいと思います。

澤 皆様のおかげで何とか無事に終わることができました。以上で第3部パネルディスカッション終了させていただきます。ありがとうございました。
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