静岡県003

大石寺大講堂

  • 1958年竣工
  • 設計/連合設計社、横山公男、栗原忠
  • 施工/中野組
  • 構造形式/鉄筋コンクリート造および鉄骨造 地上7階
  • 用途/宗教建築
  • 所在地/静岡県富士宮市上条

日蓮正宗総本山大石寺の境内に、1958年に建てられた大講堂。設計は連合設計社、横山公男(1924-2010)、栗原忠。RC造7階建、建築面積約2500㎡、延床面積約9000㎡におよぶ大建築で、その後境内に建てられることとなったRC造の建築物の中でも最も早く、建設年は京都会館、東京文化会館よりも早い。
建物は東側に入口を開き、南側の大広間、北側の講義室、サービス諸室のブロックに大別される。中心となる大講堂は、3階から3層分を占め、約700畳、1500人程度を収容する平土間である(竣工式には6000人を収容したという)。周囲の回廊から出入りし、北側に講壇を取り、ここから左右に階段が取り付きバルコニーに達する。屋根は鉄骨トラスで、かつては波形の天井が設置されていたが、現在は平滑なものに改修されている。1,2階は大講堂に向かう沓脱、下足、階段等の動線となる。北側のブロックは大広間より2層分高く、講義室等のほか、最上階には和室もあり、かつては屋上庭園も設置されていた。
内外とも主要な構造体をなす部分はコンクリート打放しで、モダニズムの直截的な表現を見せている。なお、当初は講堂周りの外壁に穴あきPC板が設置されていたが、2010年以前に撤去、変更されている。2015年に耐震改修、鉄骨補強、天井改修が行われている。