静岡県018

愛鷹裾野の住宅

  • 1977年竣工
  • 設計/建築:篠原一男、構造:木村俊彦
  • 施工/バウ建設
  • 構造形式/木造および鉄筋コンクリート造 地上2階
  • 用途/住居建築
  • 所在地/静岡県沼津市

1977年につくられた個人住宅。設計は篠原一男(1925-2006)、構造設計は木村俊彦(1926-2009)。東西約17m、南北約9.3mの長方形平面を45度勾配の寄棟屋根が覆うシンプルな形態の住宅である。鉄筋コンクリート造の外壁と屋根で包まれる内部は、屋根形状がそのまま現れる2層分の天井高をもつ主室と、寝室を中心とした木造2階建てのふたつの部分からなり、その境に45度斜め羽目板の木の壁が立っている。外周の壁には、南面中央の1.1m幅の玄関を起点に、同幅の壁と開口部が交互に反復する。また、開ロ部は固定と引込みの2種類があり、こちらも交互に反復している。開口部の内側には戸襖があり、コンクリート躯体と内装仕上げ壁の間に引込まれるようになっている。
1階の主室と2階はほぼ竣工時の状態のままである。1階東側部分は内装改修が行われている。もともとは主室が居間と食堂の機能を持っていたようだが、現在の主室は客間のように使われており、食事等の日常生活の場は改修した1階部分に移っている。外部は、屋根の防水改修のみ行われているが、外壁のコンクリート打放しは当初のままで、老朽化も見られない。