1000人収容の演劇ホールとプラネタリウム、科学展示館などを持つ県立青少年センターは、紅葉ヶ丘を県立の文化複合施設ゾーンとするべく、同じく前川國男の設計で先に建設された神奈川県立図書館・音楽堂(1954)にはない「科学・芸術」を扱う複合文化施設として建設された。大きく張り出した2階軒のスラブ下に広がるピロティとエントランスは、紅葉坂からの来客を青少年センターから図書館・音楽堂へと導くプロムナードともなっている。
外観は、前川作品の特徴である打ち放しコンクリートと大判打ち込みタイルが用いられ、演劇ホール内の焼き物ブロックも健在である。
「県有施設長寿命化」の先駆的モデルとして、2005(平成17)年に大規模修繕工事が実施され、耐震性能対策のため建物重量軽減化のためプラネタリウムや天文台が撤去された。
大規模修繕後は多目的プラザや情報センターなどを設置して、新しい時代のニーズに応えようとしている。
受賞歴等/BELCA賞・公共建築優秀賞