神奈川県013

横浜文化体育館

  • 1962年竣工
  • 設計/久米建築事務所
  • 施工/(株)大林組
  • 構造形式/鉄筋コンクリート造地上2階地下1階建、切妻造鉄板葺
  • 用途/文化施設
  • 所在地/神奈川県横浜市中区

スポーツと文化イベントの両方に対応できるように計画された大空間複合施設の初期の事例で、横浜開港100年祭の記念事業として建設された。1階アリーナと2階客席への明快な動線分離の平面計画により、競技者用動線と観客用動線がスムーズに整理され、更に敷地の高低差を利用して2階レベルの外部広場をアプローチ空間と一体化することで、イベントの際の混雑解消に役立てている。
開館した1962(昭和37)年には、「プロレスリング」「横浜交響楽団演奏会」「東京オリンピック強化練習(バレーボール)」「三波春夫ショー」「成人式式典」など、各種の集会や催し物などに広く利用され、また1964(昭和39)年開催の東京オリンピックでは、バレーボール競技の大会会場にも使われた。
現在でも、国際レベル・市民レベルのスポーツイベントに使用される他、入学式・卒業式としての利用もあり、日常的にも近隣の親子スポーツ教室などが開催されている。しかし、建設後50余年が経過し、小規模利用には適さないこと、武道では畳の設置・片づけに多くの労力を要するなど、利用形態の多様化や設備への要求も高くなり、建て替えの計画が出ている。