「発掘された日本列島2019」展の開催のお知らせ

1 趣旨

全国で毎年約8,000件を超える発掘調査が実施されておりますが,国民がその成果に実際に触れる機会は,極めて限られています。このため,平成7年度から,近年発掘され特に注目された出土品を中心とした展示を構成し,全国を巡回することにより,国民が埋蔵文化財に親しみ,その保護の重要性に関する理解を深めることを目的として始めました。今回で第25回となります。

2 主催

文化庁,東京都江戸東京博物館,花巻市博物館,三内丸山遺跡センター,名古屋市博物館,大野城心のふるさと館,全国新聞社事業協議会,東京新聞,岩手日報社,東奥日報社, 中日新聞社,西日本新聞社

3 協力

全国公立埋蔵文化財センター連絡協議会,全国埋蔵文化財法人連絡協議会,公益財団法人元興寺文化財研究所,共同通信社

4 後援

全国史跡整備市町村協議会

5 会場及び会期

東京都江戸東京博物館 令和元年6月1日(土)~令和元年7月21日(日)
花巻市博物館 令和元年8月2日(金)~令和元年9月10日(火)
三内丸山遺跡センター 令和元年9月21日(土)~令和元年11月4日(月・休)
名古屋市博物館 令和元年11月16日(土)~令和元年12月28日(土)
大野城心のふるさと館 令和2年1月18日(土)~令和2年2月26日(水)

6 展示内容

  • (1)新発見考古速報展
  • (2)特集1福島の復旧・復興と埋蔵文化財
  • (2)特集2記念物100年

7 展示図録

『発掘された日本列島2019新発見考古速報』文化庁編共同通信社発行

<お問合せ>
埋蔵文化財部門
代表:03(5253)4111
(内線2879)斉藤

主な展示品

(1)土偶(どぐう)

土偶

白神山地東麓(しらかみさんちとうろく)縄文遺跡群(川原平(かわらたい)(1)遺跡)出土
(青森県西目屋村:縄文時代後期後葉~晩期前葉 約3,200~2,900年前)

いかり肩の立ち姿を表現した土偶で,縄文時代の祭祀に用いられた道具です。右手以外はほぼ完形の状態で出土しましたが,首と左足にはアスファルトで接着し,補修した痕がみられます。
【高さ20.7cm青森県埋蔵文化財調査センター所蔵】

(2)家形埴輪(いえがたはにわ)

家形埴輪

金蔵山(かなくらやま)古墳出土
(岡山県岡山市:古墳時代中期初頭4世紀後葉)

切妻造平屋建(きりづまづくりひらやだ)ての建物を表現したもので,壁面と屋根には菱形文や綾杉(あやすぎ)文,鋸歯(きょし)文と呼ばれる文様で装飾が施されています。床面には導水施設の表現がみられることから,水を用いた儀礼の場を表現した可能性があります。
【高さ約37cm岡山市教育委員会所蔵】

(3)和歌刻書土器(わかこくしょどき)

和歌刻書土器

ケカチ遺跡出土
(山梨県甲州市:平安時代10世紀)

平安時代の土器の一種である土師器の内面に,仮名文字で和歌が刻書されています。和歌や仮名文字の教養を備えた人物が製作に携わったと推定され,10世紀の仮名文字の普及状況を示す貴重な資料です。
【口径11.7cm,底径6cm,高さ2.6cm甲州市教育委員会所蔵】

(4)「女子群像(じょしぐんぞう)板絵(いたえ)

「女子群像」板絵

青谷横木(あおやよこぎ)遺跡出土
(鳥取県鳥取市:飛鳥時代7世紀後葉~8世紀初頭)

古代山陰道と条里遺構の交差点付近から出土したもので,「女子群像」を描いたものとしては、国宝高松塚古墳壁画に次ぐ国内2例目の発見となります。上辺に約5mmの穴が開けられていることから,穴に紐を通して掛けられていた可能性があります。
【長70.5cm,幅15.5cm鳥取県埋蔵文化財センター所蔵】

発掘された日本列島2019展ポスター(665.8KB)

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