1 趣旨
全国で毎年約8000件の発掘調査が実施されておりますが、国民がその成果に実際に触れる機会は、極めて限られています。このため、平成7年度から、近年発掘調査が行われた中で特に注目された出土品を中心とした展示を構成し、全国を巡回することにより、国民が埋蔵文化財に親しみ、その保護の重要性に関する理解を深めることを目的として始めました。今回で第32回目となります。
2 主催
文化庁、東京都、東京都江戸東京博物館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、市立伊丹ミュージアム、八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館、松本市立博物館、新潟県立歴史博物館、全国新聞社事業協議会、東京新聞、神戸新聞社、デーリー東北新聞社、信濃毎日新聞社、新潟日報社
3 協力
全国公立埋蔵文化財センター連絡協議会、全国埋蔵文化財法人連絡協議会、公益財団法人元興寺文化財研究所、共同通信社
4 後援
全国史跡整備市町村協議会
5 会場及び会期
| 東京都江戸東京博物館 | 令和8年6月13日(土)~7月26日(日) |
| 市立伊丹ミュージアム | 令和8年8月7日(金)~9月13日(日) |
| 八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館 | 令和8年9月26日(土)~11月3日(火) |
| 松本市立博物館 | 令和8年11月14日(土)~12月28日(月) |
| 新潟県立歴史博物館 | 令和9年1月16日(土)~2月28日(日) |
6 展示内容
- (1)我がまちが誇る遺跡
- (2)新発見考古速報
- (3)特集 遺跡から読み解く多様な歴史文化
- キッズ考古学新聞コンクール
7 展示図録
『発掘された日本列島2026 調査研究最前線』文化庁編 共同通信社発行
<お問合せ>
埋蔵文化財部門
代表:075(451)4111
(内線9764)田中・長
8 主な展示品
(1)縄文土器
堂ノ前遺跡 <我がまちが誇る遺跡>
(岐阜県飛騨市:縄文時代中期 4500年前)
眼鏡状の把手をもつ縄文土器の深鉢です。縄文時代中期の飛騨地域では、北陸や信州の影響を受けた土器が混在するという特徴があります。この縄文土器は、一個体のなかに眼鏡状の把手といった北陸系の要素と体部の唐草文などの信州系の要素が混在しており、飛騨の地が、文化が交わり融合する場所であったことを如実に示しています。
【高さ24㎝、飛騨市教育委員会所蔵】
(2)石器群
史跡香坂山遺跡 出土 <新発見考古速報>
(長野県佐久市:後期旧石器時代初頭 約3万6800年前)
大型石刃、小石刃、尖頭形剝片というユーラシア大陸を起源とする3種の石器を主体とし、これに日本列島独自の石器である刃部磨製石斧が加わります。石刃石器群としては日本列島最古級のものであり、ホモ・サピエンスの日本到来ルートを示す重要な石器です。
【手前 長さ11.6㎝ 国武貞克氏・佐久市教育委員会所蔵】
(3)木製仮面
西岩田遺跡 出土 <新発見考古速報>
(大阪府東大阪市:弥生時代終末~古墳時代初頭 2世紀後半~3世紀中頃)
板を成形し、穴を開け、隆起部を作り出すことで目や鼻、口を表現した仮面です。多くの木製品とともに弥生時代終末~古墳時代初頭の洪水堆積層から出土しました。農耕儀礼の際に用いられたものと考えられており、この時期の木製仮面としては全国で3例目の出土です。
【長さ29.9cm 公益財団法人大阪府文化財センター所蔵】
(4)大刀形埴輪
天王森古墳 出土 <新発見考古速報>
(山口県下松市:古墳時代後期前半 6世紀前半)
大刀をかたどった埴輪です。上部の柄の部分には、飾り玉のついた護拳帯や鹿角製柄尻を表現する刳りこみがあります。天王森古墳では他にも家や盾、靫、人物、猪などの多様な形象埴輪が出土しています。埴輪の形状や技法は、真の継体大王墓とされる大阪府の今城塚古墳と類似しており、大王墓の埴輪作りに従事した工人の関与がうかがえます。
【復元高111.5cm 下松市所蔵】
(5)銅鋺
天竜遺跡 出土 <新発見考古速報>
(群馬県東吾妻町:飛鳥時代前期 7世紀前半)
8世紀前半の竪穴建物から出土した銅鋺です。ろくろで全体を削り、口縁部近くまでを1㎜の厚さで仕上げています。国産の銅を原料としており、形態から7世紀前半の製作と考えられます。銅鋺は後期古墳に副葬される場合が多く、集落遺跡から出土した事例として希少です。
【口径約13.6㎝:公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団所蔵 小川忠博氏撮影】









