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平成30年8月28日
本展覧会は,日露間における人的交流の拡大に向けた方策の一つとして安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領が合意した「ロシアにおける日本年」の主要イベントの一つです。
1.目的
文化庁主催の海外展は,国宝や重要文化財などの日本の優れた文化財を海外で発信し,外国での日本文化理解増進とともに,国内外の美術館・博物館等と協力して展覧会を開催することを通じて,共同研究や交流等の成果を発表し,海外との橋渡しとなる日本の学芸員の資質向上と海外における日本美術研究の推進に資することを目的として実施しています。
2.主催・特別協力
- 主催:
- 文化庁,東京国立博物館,プーシキン美術館
- 特別協力:
- 千葉市美術館,板橋区立美術館
3.会期・会場
- 会期:
- 平成30年9月4日(火)~10月28日(日)
- 開会式:
- 平成30年9月3日(月)
- 会場:
- ロシア・モスクワ市プーシキン美術館
4.概要
近年,東京国立博物館とプーシキン美術館は,文化庁の補助事業である「北米・欧州ミュージアム日本専門家連携交流事業」により交流と研究を進めてきました。
こうした中,平成30年度は「ロシアにおける日本年」であることを受け,文化庁と東京国立博物館は,所蔵の江戸絵画作品を中心として,千葉市美術館,板橋区立美術館などが所蔵する作品に,ロシア所在の優品を加えて展示する「江戸絵画名品展」を開催することとなりました。
この展覧会では,武家好みの瀟洒な作風により幕府御用絵師として江戸絵画の基調を確立した狩野探幽をはじめとした狩野派諸家の作品はもとより,江戸時代中期の文化の多様化を反映した円山応挙,与謝蕪村,伊藤若冲,曽我蕭白など京都諸派による個性豊かな作品,日本美術が海外で注目される嚆矢となり,ジャポニスムの大きな影響を世界に生み出した浮世絵や琳派の作品,特に昨今世界的ブームとなっている葛飾北斎や尾形光琳などの作品を含んだ名品135件により,江戸時代絵画の魅力を紹介するものです。
なお,日本から出品される国宝,重要文化財を含む116件は,いずれもがロシア初公開になります。
5.出品件数
135件予定(日本から116件,ロシアから19件,展示替え1回)。出品作品の詳細は別紙のとおり。
6.主な作品(日本側出品)
- 国宝鷹見泉石像渡辺崋山筆(東京国立博物館)
- 国宝納涼図屏風久隅守景筆(東京国立博物館)
- 重要文化財風神雷神図屏風尾形光琳筆(東京国立博物館)
- 重要文化財夏秋草図屏風酒井抱一筆(東京国立博物館)
- 重要文化財群仙図屏風曽我蕭白筆(文化庁)
- 重要文化財万歳図与謝蕪村筆(文化庁)
- 冨嶽三十六景神奈川沖浪裏葛飾北斎筆(千葉市美術館)
- 富士山図屏風狩野探幽筆(板橋区立美術館)
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国宝鷹見泉石像
渡辺崋山筆
(東京国立博物館所蔵) -
国宝納涼図屏風
久隅守景筆
(東京国立博物館所蔵) -
冨嶽三十六景神奈川沖浪裏
葛飾北斎筆
(千葉市美術館所蔵)
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重要文化財風神雷神図屏風尾形光琳筆(東京国立博物館所蔵)
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重要文化財夏秋草図屏風酒井抱一筆(東京国立博物館所蔵)
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重要文化財群仙図屏風曽我蕭白筆(文化庁所蔵)
<担当>文化庁文化財部美術学芸課
電話:03-5253-4111(代表)(内線2885)

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